リースバックで資金調達するときの契約の流れとは?

2021/08/05
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

売買契約と賃貸契約の2つの契約を交わすリースバックは、新たな資金調達の方法として知られていますが、契約の流れが重要といえます。

契約の際にその流れに沿って内容を確認しておかなければ、リースバックでスムーズに資金調達するつもりが、思わぬトラブルにつながる可能性も出てくるからです。

そこで、リースバックで資金を調達するときにはどのような契約の流れとなるのか、注意しておきたい内容についてご説明します。

 

リースバックとはどのような資金調達方法?

資金が必要なタイミングはいろいろありますが、その中でリースバック自宅を所有している方が利用できる新たな資金調達の方法です。

現在所有中の自宅を不動産会社に売却して資金を調達しますが、売却後も引き続き同じ物件に住み続けることが可能です。

今住んでいる家にいながら新しくマンションを購入したいときや、資金を調達する目的で自宅を現金化したいときに利用できます。

 

リースバック契約の流れ

お金が必要なときに自宅を売却してしまうと、資金は調達できても別に住む場所を探さなければならないなど、いろいろ手間や費用がかかってしまいます。

しかしリースバックは売った家に引き続き住み続けることが可能であることがメリットですが、次のような契約の流れで手続を進めていきます。

 

①物件を査定してもらう

リースバックを可能とする不動産会社やリースバック専門業者に対し、リースバックで売却する物件を査定してもらいます。リースバックで資金調達を成功させるためには、適正な価格で査定してもらえるかが重要なポイントといえるでしょう。

 

②売買契約と賃貸契約を締結する

査定により提案された条件に納得できたときには、買取可能とする不動産会社や専門業者に家を売却するため売買契約を結びます。それと同時に、売った家に引き続き住むため、売却先の不動産会社や専門業者と賃貸契約を結ぶことが必要です。また、買戻しを希望するときには買戻しに関する書類も取り交わします。

 

③決済後にリースバック完了

代金の決済を行ってリースバックが完了します。完了後は賃貸契約を結んだ買い主に対し家賃を支払うことで、引き続き同じ家に住み続けることができます。

まとまった資金を調達しながらも、自宅にそのまま住むことができますが、これまでであれば発生しなかった月々の賃貸料は必要となります。

ただ新たに住む場所を探す手間や時間、引っ越しにかかる時間や費用などはありませんし、いずれ自宅を買い戻すことを視野に入れて契約もできます。

 

リースバックの流れでかかる時間

家を売ってそのまま賃貸として住み続ける方法がリースバックなので、一般的な不動産売却よりも手続の流れでかかる時間は短縮されやすいといえます。

リースバックの流れで必要となる時間は、住宅ローンの残債がどのくらいかによって異なります。

 

・住宅ローン残債が少ないときの流れ

住宅ローン残債がそれほど多く残っていないときには比較的短期間でのリースバック完了が可能です。

最短であれば2日程度で完了することもありますが、一般的には2~3週間程度を目安としておいたほうがよいでしょう。

一括でどのくらいの現金を受け取ることができるのか、毎月賃料としてどのくらいの家賃を負担することになるのか確認し、どちらを優先するか決めましょう。

適正価格とニーズに合わせて売却代金は決定されます。

通常では不動産会社や専門業者が買主となりますが、必要に応じては投資家を募って手続が進むこともあります。

決済完了の際に住宅ローンを完済させ、残った現金が受け取ることのできる代金です。

 

・住宅ローンの残債が多くオーバーローンとなるときの流れ

リースバックで自宅を売っても住宅ローンを完済できず、オーバーローンとなる場合には平行して任意売却が行われます。

任意売却の流れでは金融機関や関係各所との調整が必要となるため、売却手続が完了するまで数か月程度かかることも踏まえ、余裕を持って申し込むことが必要です。

 

リースバックの流れで必要となる契約

リースバックで資金を調達するときには、売買契約と賃貸契約という2種類の異なる契約を同時に結ぶことが必要です。

売買契約においては、売主と買主が誰になっているか確認しておく必要があります。

賃貸契約では一般的な普通賃貸借契約ではなく、定期賃貸借契約を結ぶことが多いためこの違いを理解しておくようにしてください。

 

  • ・普通賃貸借契約…契約更新が可能であり、借りたい期間だけ借りることができる契約
  • ・定期賃貸借契約…事前に定められた期間のみ借りることができる契約

 

リースバック契約では2~3年の定期賃貸借契約を結ぶことが多いため、もし買い戻しを予定しているのなら、この期間中に買い戻すための資金を用意する必要があります。

もし数年で資金を準備できないのなら、賃貸契約期間を長めに設定してもらうか、更新できる契約にしてもらうことが必要です。

また、リースバックの流れでそれぞれ必要となる2つ契約書で注意しておきたいことは次のとおりですので確認しておきましょう。

 

売買契約書で注意しておきたいこと

売買契約書は、売主と買主が売買契約を結ぶことを合意した内容を書面化したものであり、次のような項目が記載されています。

 

  • ・契約者名
  • ・不動産の面積や境界
  • ・売却価格
  • ・支払方法や日程
  • ・手付金について
  • ・所有権の登記について
  • ・買い戻しの有無(買い戻し可能な期間や金額)
  • ・設備の確認(故障有無など)
  • ・固定資産税や火災保険料の清算について

 

リースバックで家を売ると、一般的な売却のときよりも売却価格が低めに設定されることが多いといえます。

ただ売却価格が高ければよいともいえないため、どのくらいの資金が必要なのか踏まえた上で、その後支払う家賃や買い戻し価格のバランスなど確認して契約を結んだほうがよいでしょう。

設定される家賃や買い戻し価格は売却価格をベースに決まるため、売却価格が高くなればその分、家賃や買い戻しにかかる費用も高くなってしまいます。

住宅ローンの残債がある場合には、売却価格が残債より高くなければ抵当権が抹消されず、売却の査定価格が低過ぎればリースバック契約自体が結ぶことができなくなります。

いつ手元の資金が入るかも確認し、買い戻しを予定しているならいつまでに手続すればよいか、その金額など条件についても書面に残しておきましょう。

 

賃貸契約書

リースバックでは売買契約だけでなく賃貸契約も結ぶため、賃貸契約書の内容も注意しておく必要がありますが、主に次のような項目が記載されます。

 

  • ・定期賃貸借契約と普通賃貸借契約のどちらで契約を結ぶか(契約年数)
  • ・賃料・敷金・礼金の金額
  • ・賃料の支払方法・支払先・支払期日(一括または月毎か)
  • ・期間中の賃貸料の増減
  • ・再契約(または更新)が可能か、その際にかかる費用(更新料)
  • ・途中解約に関する規定
  • ・退去するときの原状回復の有無(必要な場合には費用負担の内容)
  • ・設備が故障したときの費用負担
  • ・保証人
  • ・禁止事項(使用用途・ペットに関する規定)
  • ・違約金に関すること
  • ・火災保険(建物に関する保険は通常であれば所有者負担)
  • ・マンション管理費・自治会費などについて(マンションの管理費・修繕積立金は通常であれば所有者負担)

 

設定される家賃は売却価格をベースに決まりますが、売却価格の7~13%程度であることが一般的です。

敷金や礼金などは不要となる場合や少額負担となることが多いですが、家賃に関しては相場より高めの負担になることが多いといえます。

住宅ローンの毎月の返済額よりも低めであればそれほど問題はないでしょうが、家計の負担が重くならないか十分確認した上で決めるようにしましょう。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter