商工ローンは本当に資金調達に適した方法?内容を理解した上で検討を!

2019/11/07
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資金繰りで資金不足であることが判明した場合、何らかの方法で資金調達しなければならないと考えることになります。

銀行から融資を受ければ金利を抑えた上で必要な資金を調達できるはず…。けれど申し込みから審査、融資実行まで一定の時間がかかることが予想されるし、そもそも審査に通らないかもしれないという場合もあるでしょう。

銀行融資が無理なら事業者を対象とした商工ローンに頼ってみては?考える経営者は少なくないようですが、どのような形で資金を調達することになるのか、その内容を把握した上で利用することが必要です。

そこで、商工ローンとはどのように融資を受ける方法なのか、そのほかに検討したい資金調達手段などもあわせてご説明します。

 

事業資金はどこから調達する?

まとまった資金が必要になったとき、それが事業資金でなく個人的に必要な住宅購入資金や教育資金、自動車購入資金などの場合でも、真っ先に融資を受けて資金調達することを検討する方がほとんどでしょう。

特に事業資金は不足してしまえば事業を続けることができなくなるので、売上代金が入金されるまでの間だけでも調達しなければならないという場面は訪れるものです。

このような場合、民間銀行などの金融機関や、日本政策金融公庫などの公的金融機関から融資を受けることができれば、金利を抑えて必要な資金を調達できる!と考える方も多くいます。

しかし、融資を受けるまでには様々な必要書類を揃えることになり、申し込んだ後は金融機関で実施される審査の結果を待つことになります。

経営状況などによっては審査の段階で断られることもありますし、審査で融資可能と判断されても融資が実行されるまでは一定時間がかかってしまいがちです。

そこで、一般的な銀行融資より金利は高くなるけれど、ビジネスローンなら迅速に資金を借り入れることができる!と利用を検討する場合もあるでしょう。

ただ、商工ローンという借り入れの方法もあるので2つの違いがわからず、どちらを利用するべきか…と迷ってしまうこともあるようです。

 

ビジネスローンと商工ローンの違い

まず商工ローンは、企業経営者に向けて事業資金の貸し付けを行うサービスのことであり、主に中小企業が無担保で短期間、小口融資を受けたいというときに利用することが多いようです。

ここまで耳にするとビジネスローンとの違いがよくわからないと感じるかもしれませんが、金融商品の定義上、内容はほぼ代わりません。

ただ、商工ローンとは、銀行融資を利用できない中小企業を対象として、金利は高めに設定されるけれど担保を必要とせず、さらに即日融資可能とするサービスとしてノンバンクが開発したローンです。

一方ビジネスローンは、銀行が自行のプロパー融資で貸し付けを行うには不安を感じる中小企業に対し、スコアリングシステムを導入した審査で人件費などをかけず、スムーズに資金の貸し付けができるようにと開発したローンであるといえます。

ただ、銀行は現在、ビジネスローンでの貸し付けを積極的に行わず、中小企業に対しては信用保証協会付きの保証付き融資を提案するようになっています。そこで同じくスコアリングシステムを導入している大手ノンバンクが、ビジネスローンも提供しているという流れになっています。

 

商工ローンで資金調達するのなら

事業を営む上で資金の需要は尽きることがないでしょう。すぐに資金調達が必要という場面でのんびり銀行融資が実行されるのを待つ時間はないという場合もあるはずです。

このような場合、商工ローンならすぐに資金調達ができると考える経営者も少なくないようですが、けっして最善の策であるとはいえず、あくまでも最終手段であると認識しておいたほうがよいといえます。

そこで、もし資金調達の方法に迷ったとき、本当に商工ローンを利用してよいのか…と考えてしまわないように、商工ローンを利用する上でのメリットとデメリットを確認しておくようにしましょう。

 

商工ローンのメリット

商工ローンの最大のメリットは審査のハードルが低いという点です。いくらハードルが低いとはいえ、法人の信用情報だけでなく代表者個人の信用情報も確認されます。仮に過去に借入金の返済を滞納していた場合など、金融事故の履歴があれば審査に通らず融資を受けることはできないと考えておきましょう。

ただ、商工ローンで実施される審査は早く、最短即日融資も可能とする業者もあります。手続きも比較的簡単であるため、手短に資金調達したいという場合にはメリットが大きいローンあるといえるでしょう。なお、無担保でローンが利用できることもありますが、業者によって担保を求められる場合もあるようです。

 

商工ローンのデメリット

商工ローンは審査のハードルが低く、審査にかかる時間も短いという点がメリットではあるものの、その分、業者が抱えることとなる貸し倒れリスクは大きくなります。

そのため設定される金利は高く、返済計画をしっかり立てた上で資金調達に利用しなければ資金繰りがさらに悪化することとなるでしょう。

また、商工ローンは融資の限度額が1千万円であることが多いので、その金額よりも多く資金が必要という場合には十分な資金調達に繋がらない可能性もあります。

 

求められるのは担保だけでないことも

商工ローンは無担保で借り入れができることも多いですが、ときには担保の差し入れだけでなく連帯保証人を付けることを求められることもあります。

そもそも高い金利が設定されるとわかっていながら、銀行融資ではなく商工ローンを選ぶという時点で、業者も銀行融資は利用できなかったのだろうと考えるものです。

企業の経営体質がぜい弱で、返済能力も高いと認められなかった申し込み者に対し、融資を行うとなればそれなりのリスクを抱える覚悟も必要となるでしょう。最悪の場合、高い金利で借り入れを行った結果、資金繰りが悪化して経営は行き詰まり、返済ができなくなる可能性もあるからです。

そこで、そのような万一のリスクをできる限り回避するため、融資は行うものの担保の差し入れや連帯保証人を付けることが条件であるとしてくる可能性があるといえます。

 

法人の代表者が連帯保証人になればOK?

連帯保証人を探さなければならないといえば気が重いでしょうが、法人が融資を受ける上で代表者が連帯保証人になることもできます。

仮に法人が返済できない状態になっても、代表者が個人で返済を行うことを納得した上で連帯保証人になれば、第三者に連帯保証人になってもらう必要はなくなります。

 

貸しはがしを受ける可能性もある

すでに銀行融資を利用している場合において、仮に追加融資の申し込みをしたとします。そのとき商工ローンを利用して資金調達していれば、その事実は銀行の審査で判明することとなるでしょう。

そのとき銀行は、金利の高い商工ローンを利用しなければ資金調達することができない危ない会社なのでは?と考えるはずです。いずれ返済に充てる資金もなくなり、貸し付けた資金も返ってこなくなるかもしれない!と不安になってしまうかもしれません。

そうなると銀行は、融資を行った企業の経営危機が表面化する前回収しなければ!と考えるようになり、まだ返済期限は到来していないのに早めに返済するように求めてくるようになるでしょう。これが貸しはがしであり、すでに貸し付けている資金を剥がすことを意味しています。

2008年9月にアメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことで、連鎖的に世界規模の金融危機が発生したリーマン・ショックはまだ記憶に新しいところですが、このリーマン・ショックの後に金融機関の貸しはがしが続いたことは社会問題になりました。

商工ローンを利用したことで、この貸しはがしに遭う可能性があることは理解しておいたほうがよいでしょう。

 

商工ローンを利用しても根本的な解決にはならない?

資金調達の方法で真っ先に思い浮かぶのは、公的金融機関や民間銀行、ノンバンクから融資を受けることかもしれません。しかし、いずれの方法も借金であることにかわりなく、急場しのぎにしかならないことも考えられます。

特に商工ローンの場合、返済期間も短く金利も高いので、すぐに資金調達することは可能になっても、その後、またすぐに資金繰りが悪化してしまう可能性を秘めています。

急場しのぎには便利だとしても、利用や返済する上での条件がよいとはいえないため、継続して利用してしまうと資金難に陥る可能性が高くなるのです。

また、商工ローンを利用することで貸借対照表上では負債を増やすこととなり、高い金利で支払利息の数字も大きくなり、健全な財務にはほど遠い状態になってしまうでしょう。

財務状況が厳しくなるだけでなく、銀行からの融資はさらに受けにくくなるのはいうまでもありません。

仮に商工ローンで資金調達するのなら、あくまでも一時的な資金として必要最小限だけ利用するようにしてください。そして融資を受けた後の経営計画や返済計画はしっかり立てておき、はやめに完済させることが望ましいといえます。

 

商工ローンはできれば利用したくない!けれど銀行融資は無理!

商工ローンはできれば資金調達の方法として利用しないほうがよいとわかっていても、公的金融機関や民間銀行から融資を受けることができない場合、頼るしかないという場合もあるかもしれません。

さらに状況が悪化していれば、商工ローンの申し込みを行っても、審査で断られてしまいどこからも融資を受けることができないという場合も考えられます。

仕入代金や諸経費、従業員の給料、税金など、様々な支払いの期日は差し迫っており、どうすることもできずこのまま諦めるしかないのか…と頭を抱えることになったら…。資金がショートすれば事業を続けることはできなくなってしまいます。

しかし、公的金融機関や民間銀行などから融資を利用できなくても、条件の悪い商工ローンを利用せず資金を調達する方法は他にもあるので検討してみましょう。

 

融資は無理でもファクタリングなら大丈夫?

銀行融資などの申し込みを行っても審査が通らないとき、商工ローンなどの利用を考えるのなら、ファクタリングという資金調達の方法もあります。

ファクタリングは、保有する売掛金をファクタリング会社に売却し、売上代金が売掛先から入金される期日よりも前に現金化させるという資金調達の方法です。

利用する上で売掛金を保有していることが条件となりますが、日本の商取引は掛けによるものが一般的であり、発生した売上に対して取引先に請求書を渡し、まだ入金されていない売上代金があるのからそれは売掛金です。

似た手法に手形割引という方法もあり、取引先から支払いとして受け取った手形を、銀行や手形割引専門の業者に売却して期日よりも先に現金化させることもできます。

しかし手形割引の場合、もし手形の振出人が期日に支払いできなったときが大変です。手形は不渡りになってしまい、手形に記載された金額全額支払わなければならなくなります。

一方のファクタリングであれば、仮に売掛金を現金化させた後で売掛先が倒産してしまったとしても、その弁済負担を負うことはありません

 

負債を増やさず資金調達が可能

ファクタリングで調達する資金は、将来受け取る予定だった売上代金です。利用するにあたり手数料が発生しますので、実際に受け取ることができる金額は手数料分減少してしまいますが、融資を受けるわけではないので負債も増やしません。

また、返済負担に追われることもないので、資金繰りがファクタリング利用により悪化することもなく、むしろ資金繰りを改善させる効果が高い方法とされています。

 

審査で重視されるのは売掛先の信用力

ファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社では審査が行われます。ただこの審査で重視されるのは、銀行などの融資を申し込んだときの審査とは異なり、申し込み者ではなく売掛先の信用力です。

ファクタリングは売掛金を買い取る形になるので、その売掛金が期日に確実に回収できるかが重要となり、申し込み者よりも売掛先の経営状況や財務状態が重視される傾向にあります。

そのため銀行融資の審査に通らなかったという場合でも、赤字決算や債務超過、税金滞納などで財務状況がよいといえなくても、信用力の高い売掛先の売掛金を保有していればファクタリングで資金調達できる可能性は高くなるといえます。

 

まとめ

資金調達に活用する方法はいろいろありますが、中小企業などは不動産を担保とした銀行融資に依存してしまう傾向にあります。国もこの傾向を問題視していますし、実際のところ中小企業は銀行からスムーズに融資を受けることができておらず、十分な資金調達に繋がっていないこともめずらしくありません。

このような場合、商工ローンなどであれば審査のハードルが低く、すぐに融資を受けることができるので便利ではありますが、借り入れした後の財務状態が悪化しがちです。

ファクタリングであれば、融資を受けるわけではありませんので借金は増えませんし、資金繰りも改善しやすく、ファクタリング会社によっては即日現金化も可能です。

利用する上でファクタリング会社が行う資産も、申し込み者ではなく売掛先の信用が重視されますので、もし財務状況などがよくないことが理由で銀行融資の審査等に通らないという場合には、ファクタリングで資金調達することを検討してみてはいかがでしょう。

中小企業の資金調達を円滑化させるには、融資に過度に依存じた融資以外の方法を拡大することが強く求められており、資金調達の手法を多様化させるべきなのです。

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