法人化したほうが資金調達の幅は広がる?法人ならではの手法とは

2019/04/24
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個人で事業を営むよりも、法人化することで資金調達の選択肢は広がります。銀行などからも個人事業主のときより融資が受けやすくなると、銀行からの信用力も増しのだろうと実感することができるはずです。

では、なぜ法人化することで対外的な信用力が増すのか、それによってどのような資金調達の方法を活用することができるようになるのか確認しておきましょう。

 

帳簿が透明性を持つことで信用力は高まる

法人化すると、個人と会社のお金が明確に分けられることになります。個人事業主の場合、いくら事業用とプライベート用と金銭管理を分けて行っているつもりでも、事業に関係する費用や資金の分別があいまいになりがちな部分もあり、事業に関しての資金の流れが把握しにくいと感じることもあるかもしれません。

しかし法人の場合は、経営者も会社組織の一員という扱いのため、会社のお金と経営者個人のお金はしっかり区別することになります。

法人として事業を営む上での資金の流れも明確になることにより、信用力向上に繋がるといえるでしょう。

 

事業の継続性の担保で信用力アップ

さらに法人化すると、事業の継続性が担保されることになります。

たとえば個人事業主の場合、その本人が亡くなってしまったときや、ケガや病気などで事業活動を行えなくなってしまったとき、その家族が後を継ぐとしても別の方が新しく個人事業主として事業を始めることになるので、それまで築き上げた信用力も一旦はリセットされることになってしまいます。

しかし法人であれば、代表者が引退することになっても、新しい代表者に交代するだけなので、事業主体は同じ法人のまま変わりません。

引き続き、その会社の信用力は守られ、引き継がれることとなるでしょう。

創業者が代表取締役会長、その後を引き継いだ後継者が代表取締役社長というように、事業承継していくことで会社を存続させ続けることができることは、個人事業主との大きな違いです。

 

法人化で直接金融による資金調達も可能に

法人化することで、資金調達を銀行融資など間接金融だけに依存することなく、株式や社債を発行することで資金を得る直接金融も可能となります。

株式や社債で資金を調達できるのは大企業だけだろうと思うかもしれませんが、実際には中小企業でも行っている会社はあります。

社債は、特定の金融機関に所属する、専門の機関投資家だけに限定して発行される銀行引受の私募債が一般的です。

銀行引受私募債は社債のうちの1つであり、発行金額のすべてを銀行が購入することになります。

 

銀行融資との違い

銀行引受の私募債は、発行した金額すべて銀行から入金となるので、銀行融資と何も変わらないと思うかもしれません。ただ、一般的な銀行からの借り入れよりも、年1回償還するか、または5年後に迎える期日に一括償還するなどといった、返済条件の設定方法を選びやすくなります。

注意したいのは、金利以外で発生する手数料や保証料などの費用が重くなることがあるので、資金を調達する上でかかる費用と返済条件を、上手く調整した上で利用することが求められます。

 

法人ならシンジケートローンも利用可能になる

その他にも、法人だからこそ可能となる資金調達の方法にシンジケートローンなどがあります。

たとえば設備投資など、高額融資が必要という場合、1行のみの銀行では調達することが難しいという場合もあるでしょう。しかし、1行からの融資で資金を調達することには不十分でも、複数の銀行から借り入れを行えば求める額の資金を調達できるという場合もあるかもしれません。

しかし、複数の銀行など、金融機関それぞれに足を運び、申し込みを行って審査結果を待ち、融資が実行されるという流れで資金を調達していては、手間や時間がかかり過ぎてしまい効率的ではありません。せっかくの投資計画も進まなくなり、場合によっては計画倒れとなる可能性もあるでしょう。

このような場合に検討したいのがシンジケートローンです。シンジケートローンとは、1行のみの銀行を窓口として複数の金融機関から融資を受けることができる仕組みです。複数の銀行など金融機関が協調してシンジケート団体を組成することにより、1つの融資契約書に基づいた同条件での融資が行われます。

 

法人が銀行融資を受けるときの保証人の問題

法人化することにより、資金調達の幅が広がることはメリットです。

ただ気になるのは、中小企業が銀行から借り入れを行う場合には、経営者を保証人にすることを求められるケースがほとんどと言う部分です。上場企業のような大企業なら、保証人を設定しなくても銀行から融資を受けることができます。

これは銀行に対する、大企業と中小企業、それぞれの信用力が関係していると考えられます。

大企業で上場している企業なら、有価証券報告書などで財務状況を明確化させることができますし、資金的な体力もあるため貸し倒れリスクも低いと判断されるでしょう。しかし中小企業の場合、経営者の資産と会社が一体になっているケースが多いため、いくら法人化することで個人と会社のお金が明確に分けられるとされていても、まだまだ中小企業は財務状況に不透明さがあると判断されていることをあらわしています。

融資を行う銀行側も中小企業に対する貸し付けは慎重に行う傾向が高くなり、保証人に経営者を設定することや、担保として資産価値のある不動産を差し入れることを求めてくるのです。

 

融資に依存し過ぎない資金調達の方法を!

資金を調達する必要はあるけれど、経営者が保証人になったり、不動産を担保に差し入れたりと、様々な要件の上で融資を利用することに納得がいかないという経営者の方もいるでしょう。

また、いくら不動産など担保に差し入れたくても、価値のある不動産を所有していないというケースもあります。

このような場合、保有している売掛金があるのならファクタリングで資金化することも検討してみてはいかがでしょう。

 

売掛債権を資金調達に活用するファクタリングの特徴

ファクタリングとは、商品やサービスを販売・提供することで発生した売掛金などの売掛債権を、ファクターと呼ばれるファクタリング会社に譲渡し、売掛代金が入金される前に現金化させる方法です。

売掛金の売主は、ファクタリング会社に手数料を支払うことになりますが、入金期日が数か月先という売掛金を保有していて、その間の運転資金が手元にないという場合など、借金を増やすことなく資金を調達できます。

 

売掛債権を用いた資金調達は経済産業省も推奨

このような売掛債権を用いた資金の調達方法は、経済産業省も推奨している手法です。日本の中小企業は資金調達の方法として融資に依存する割合が高く、融資の際に差し入れる担保も不動産がその多くを占めています。

しかし、中小企業が多く保有している売掛債権を、もっとうまく資金調達の方法として活用できれば、中小企業の資金繰りは改善に向かうと考えられているからです。

日本の商慣習では売掛債権を売却して資金を調達することに馴染みがない場合もありますが、実際、多くの中小企業で売掛債権を売却して資金を調達したり、担保にして借り入れを行うといった方法が用いられています。

仮に会社の財務状況があまり思わしくなく、決算が赤字であったり、税金を滞納していたり、それぞれ色々な事情はあるでしょう。しかし、ファクタリングはそのような財務状況は関係なく、売掛債権があれば利用できる手法です。

 

まとめ

法人化したときの資金調達の方法についていくつかご説明しました。

個人事業主として事業を継続するより、法人化したほうが資金の調達の幅は広がりやすいですが、資金繰りを改善させるには融資という方法に依存しすぎないことです。

大切なのは資金を調達した後に円滑に事業が進むことなので、様々な資金調達の方法に目を向けてみるようにしましょう。

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