創業時に必要な資金を調達するためのノウハウを徹底解説!

2019/03/18
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近年、情報インフラが発達したことをきっかけとして、以前よりは起業するときの資金を多く必要としない事業も増えています。

ただ、起業して事業を行う上で、収益拡大や事業成長を目標にしていればその後の資金に不足が生じないようにすることが大切です。

資金を調達する方法はいくつかありますが、本来、なるべく低い金利で多額の融資を受けることを希望していたけれど、実際には望む方法での資金調達ができなかったというケースも少なくありません。

そこで、創業時において円滑に資金が調達できるノウハウをご紹介します。

 

創業間もない時期は資金調達が大きな課題

創業当初は、それほど大きく事業を成長させることは希望せず、小さな規模でコツコツと安定した経営が行えれば十分と考える経営者も少なくありません。

確かに創業して時間が経っていない頃は、創業時の初期投資が大きく発生していることや事業が軌道に乗っていないことで売上が十分に伸びず、予想外の出費に加え赤字続きというケースもあるでしょう。

このような場合、準備しておいた自己資金で細々と事業を営むつもりが、結局資金を調達しなければならなくなったという状況に陥ります。

ただ、資金を調達しなければならない状況は創業当初以外のどのタイミングでも起こりうることです。

そこで、企業の成長段階を、創業期、成長初期、安定・拡大期に分けて考えてみましょう。

 

企業の成長段階ごとに資金は必要

  • ・創業期とは、本業の商品やサービスによる売上がまだ発生していない段階
  • ・成長初期とは、売上は計上されていても営業利益が黒字になっていない段階
  • ・安定、拡大期とは、売上が計上されており、そのうち一期は営業利益が黒字となった段階

これらのうち、創業期と成長初期においては、企業が抱える課題として資金調達を挙げることが多くなります。

成長初期の段階とは創業して5年以内の時期ですが、この段階では創業期の厳しい状態を乗り越え、事業を軌道に乗せるために必要な資金の調達が課題であると考える経営者が多くなります。

その後、安定・拡大期に入れば、資金調達よりも人材確保といったことが課題として多くなる傾向がみられるようです。ただ、この時期にも事業規模を拡大するための運転資金や設備投資などを行うために多額の資金を調達することが必要となり、1つの分岐点として資金調達を課題として挙げる傾向が高くなります。

 

創業して間もない時期における資金調達

創業後の資金繰りが悪化しないためにも、創業時における資金調達の方法は、事業を初めた後に資金繰りが悪化しない方法を選ぶことが必要です。

その上で、資金調達の手段として用いることができるのは次のような方法です。

 

自己資金を使う

創業までに貯めておいた預貯金や個人資産を資金に充てる方法です。

 

出資を受ける

エンジェルなどの個人投資家やベンチャーキャピタルなどの投資会社から出資を受ける、または親や親族などから資金を得る方法です。他にも、インターネットを活用して不特定多数の出資者を募るクラウドファンディングなどで資金を調達する方法もあります。

 

融資を受ける

民間の金融機関や公的金融機関、または親や親族などからの借り入れによって資金を調達する方法です。

 

補助金や助成金を申請する

国や地方自治体などで利用できる補助金助成金を申請し、資金を調達する方法です。

 

希望通りの資金調達ができていないケースもある

小規模や中規模の企業が創業時にどのような方法で資金を調達しているのかというと、その多くは民間金融機関からの融資、経営者個人の自己資金、政府系金融機関からの融資、家族や親族、友人などからの借り入れ、補助金・助成金の活用という順番です。

しかし実際には、本来は公的な補助金や助成金、民間企業や団体からの出資、ベンチャーキャピタルやファンドなどからの出資を受けることを希望していたけれど、叶わなかったというケースも少なくありません。

 

創業時の調達の方法の幅は狭い

実際には創業当初や創業して時間が経過していない企業の場合、選べる資金調達は限りがあるといえるでしょう。

資金調達を課題として捉えることが多いのは、資金を調達しようとしていても成功しないからだといえます。

実績のない企業が民間の金融機関から借り入れを行うことはまず厳しいでしょうし、エンジェルやベンチャーキャピタルから出資を受ける場合には投資家たちの目にとまるほどの将来性が見込めることが重要となります。

 

創業時や創業まもない企業でも利用できる融資制度

そのため、まずは小さい規模でもよいからコツコツと事業を営み、少しずつ事業を拡大させていけばよいと考える場合の資金調達において、最も現実的な方法として考えられるのは公的金融機関からの融資といえます。

補助金や助成金なども活用できればよいですが、創業のタイミングにおいて希望する内容の補助金や助成金が設けられているとも限りませんので、まずは公的金融機関からの融資を検討しましょう。

公的金融機関からの融資は、銀行融資よりもハードルは下がるものの、資金を調達できるためのノウハウを身につけておく必要があります。

 

厳しい時期を乗り越えて事業を軌道に乗せていくために

公的金融機関の融資として挙げられるのが、日本政策金融公庫の融資制度です。その中でも利率が2%台である新創業融資制度は一般的に多く利用されています。

この新創業融資制度を利用する場合、借入申込書に加え次の書類が必要です。

 

  • ・見積書(設備資金を希望する場合)
  • ・創業計画書(事業を開始する場合や開始したばかりの場合)
  • ・直近2期分の申告決算書(個人事業の場合)
  • ・法人の登記簿謄本もしくは履歴事項全部証明書
  • ・直近2期分の決算書
  • ・直近の試算表(事業を開始したばかりで決算を迎えていない場合)
  • ・企業概要書

 

日本政策金融公庫で資金を調達するメリット

会社を創業したばかりで日本政策金融公庫の融資制度を利用することにおいては、次のようなメリットが挙げられます。

 

創業期でも融資を利用しやすい

まだ十分の実績が出ていない創業期において、民間の金融機関から融資を受けることはまず困難です。

しかし、日本政策金融公庫の新創業融資制度や中小企業経営強力化資金などであれば、新しく事業を開始する方、または事業を始めてまだ間もないという方でも融資を受けやすくなっています。

今後の事業計画や将来的な事業性を考慮した上で審査が行われるため、融資が実行される確率が銀行融資よりも上がります。創業期で売上や利益などの実績がない場合でも、特別に事業資金の融資を受けることができるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

低い金利で借り入れが可能

日本政策金融公庫で利用できる融資制度は、一般的な民間の金融機関の融資制度よりも金利が低いことも大きな特徴です。

借り入れによる金利負担は、その後の事業継続に大きく影響します。返済負担が重くなれば資金繰りが悪化する要因ともなりますので、低金利で利用できる融資制度は創業して間もない経営者にとってとてもありがたい存在となるでしょう。

 

無担保、無保証による借り入れが可能

創業期に民間の金融機関から融資を受けようとすると、ほとんどの場合で保有する資産を担保として差し入れ、保証人を付けることが基本となります。

しかし日本政策金融公庫の融資制度であれば、無担保・無保証で融資を受けることができることも大きなメリットです。

 

長期に渡り返済期間が設定される

日本政策金融公庫の融資制度であれば、返済期間も5年~10年(運転資金なら最長7年、設備資金は最長10年)で選択することができますし、返済期間が長期の場合でも金利は変動しません

そのため、毎月の返済負担を軽減させるために返済期間を長く設定できることもメリットといえます。

 

固定金利での融資利用

融資制度を利用したときの金利は、変動金利と固定金利という種類があります。民間の金融機関で設定される多くは変動金利ですが、日本政策金融公庫の融資は固定金利での借り入れが可能です。

変動金利の場合、市場の金利動向によって利率が変わるため、融資を受けた後での金利負担を予測することは困難です。場合によっては金利変動による返済負担が重くなることも想定しておかなければなりません。

しかし日本政策金融公庫の融資制度は固定金利なので、将来の金利負担が変動する心配がありません。返済額負担が増えることはありませんので、資金計画が立てやすいことがメリットといえるでしょう。

特に創業当初は資金に余裕が持てないことが多いため、市場の金利動向に左右されない金利で融資を受けることも大きなメリットです。

 

企業の信用力が上がる

日本政策金融公庫は民間の金融機関を補完することが目的なため、小規模や中規模の企業や自営業者にも積極的に融資を行う傾向がみられます。

その日本政策金融公庫で借り入れができたということ、さらに返済を続けているということは、信用できる企業であるという実績を作ることに繋がります。

民間の金融機関からの高い評価を得ることができれば、その後、日本政策金融公庫と民間の金融機関の融資を合わせてさらに大きな融資を受けることもできるようになるでしょう。

将来的に事業を拡大させることを狙うなら、日本政策金融公庫でしっかりと実績を作っておくことも大切です。

 

創業期に日本政策金融公庫から融資を受けるために

このように、創業時や創業して間もない企業にとって、日本政策金融公庫の融資はいろいろなメリットがあります。

しかし、日本政策金融公庫の融資を利用したくても、それまでの準備がしっかりできていなければ融資は実行されません。

そこで、なるべくよい条件で高い確率で円滑に融資が行われるために、最低限抑えておきたい部分をご紹介します。

 

事前の準備が融資を成功させるか左右する

日本政策金融公庫に借り入れの申請を行う前に、まずはしっかりと必要書類などの準備ができているか確認しましょう。

実際、日本政策金融公庫の融資が実行される確率は20~50%程であることが一般的です。失敗してしまう事例の多くが、必要書類が準備できていないなど事前準備を怠ったことによるものです。

 

●創業する2~3か月前から融資計画を

創業する2~3か月前からは、創業における事業計画書や借入申込書などの必要書類を準備し、少しずつでも融資申請に向けた準備を行いましょう。

法人が融資を申請する場合には会社の商業登記簿謄本が必要ですので、遅くても融資を申請する2週間前には登記申請を行っておく必要があります。

申請するときにはとても多くの書類を準備することになりますので、あわてなくてもよいように余裕を持って準備にとりかかえりましょう。

 

日本政策金融公庫の担当者の心を掴む

融資を成功させる上で、これから始めようとする事業やすでに開始している事業について、担当者の心を掴むことができるのかが重要です。

ビジネスに魅力を感じてもらえるのか、堅実な計画を数字としてあらわすことができているかも重要ですし、経営者の人柄などに魅力を感じてもらうことも大切です。

まだ売上や利益などの実績がなかったとしても、この事業なら成功すると感じてもらえれば融資は実行される可能性が高くなります。

 

●事業内容は明確に

創業時の計画では、取引先や商品品目とその単価、回転率、目標とする売上を達成するために必要とする設備投資や人件費など、様々な項目においてその事業内容を明確にすることが求められます。

おおよその数字ではなく、現実的な目標設定とそれに向けた計画内容で、これなら成功すると納得してもらえる事業計画を建てるようにしましょう。

 

自己資金は十分に用意することも必要に

創業時に準備する自己資金はこれから始めようとする事業に対しての熱意や本気度をはかる指標としても判断されます。

そのため、まったくゼロから始めるのではなく、自己の努力でも資金を準備しておき、担当者にその熱意をあらわすようにしましょう。

 

まとめ

資金を調達する方法はいろいろありますが、創業時や創業して間もないタイミングにおいてはその後、事業を開始した後に資金繰りが悪化しない方法を選ぶことが大切です。

そのため、なるべく長期に渡る返済期間を設定でき、低い金利で多額の融資を受けることができる方法を選ぶことになりますが、事前準備を怠れば希望通りの融資は受けられなくなります。

円滑に資金を調達するためにも、創業する2~3か月前から準備を始め、確実に資金を調達できるようにしておきましょう。

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