中小企業が経営を続ける上で欠かせない事業資金の調達方法とは

2019/03/14
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

中小企業の経営において、事業拡大や設備投資、運転資金の必要性など、事業資金に関係する悩みは尽きることがありません。

仮に資金繰りに困っていないとしても、取引先の倒産による財務状況の悪化など、外からの影響を受ける可能性も否定できません。

そのため、事業資金を確保する手段は銀行融資だけでなく、いろいろな方法があることを知っておく必要があるでしょう。

そこで、中小企業の経営者が知っておいたほうがよい資金調達の方法について、内容と特徴をご説明します。

 

事業拡大や設備投資の場面での資金調達

中小企業でも社会的な信用力があるのなら、銀行や信用金庫などからのプロパー融資を利用することは可能です。プロパー融資とは銀行が直接融資を行う仕組みなので、貸し倒れリスクは銀行が負うこととなるため審査はかなり厳しくなります。

審査のハードルを下げたほうが安心できるのであれば、信用保証協会の保証付き融資を検討したほうがよいでしょう。

 

信用保証協会の保証付き融資とは

信用保証協会が保証人になる形の融資であり、信用保証協会の審査を通過した上で貸し付けを行うことから、銀行で実施される審査ではプロパー融資よりもハードルが低めです。

また、銀行に定期預金など預け入れているお金がある場合や、不動産など担保として差し入れる資産を持っている場合にはさらに融資が受けやすくなります。

なお、保証付き融資の場合は法人の代表者が連帯保証人となることが一般的です。

普段から銀行と良好な関係を築いておくこと、融資における審査で事業の将来性を感じてもらえる事業計画書を作成することも重要となるでしょう。

 

生命保険に加入しているなら契約者貸付制度の利用も可能

法人契約で加入している積立タイプの生命保険に加入している場合、契約者貸付制度を利用することで解約返戻金の範囲内での資金調達が可能です。

保険を解約することなく資金を調達できる点が大きなメリットであり、解約返戻金の一部を一時的に利用することになるので、一般的な借り入れとは性質が異なるものではあります。

保険契約期間中であればいつでも返済できますし、配当金を受け取ることができるタイプの保険商品なら契約者貸付制度を利用している・いないに関係なく配当金を受け取ることができます。

返済を行わないまま保険が解約になった場合でも、解約返戻金から契約者貸付で利用した金額が差し引かれるだけなので財務状況に負担をかけることもありません。保険金を受け取るタイミングにおいても、返済していない貸付金や利息の額が差し引かれるだけであることもメリットです。

 

あくまでも貸付金!利息は発生する点に注意

ただし、あくまでも貸付金なので利息は発生します。もし長期間に渡り利用したままで、貸付金額と利息による返済額が解約返戻金額を上回っているのに一定金額を返済できなければ、保険契約は失効します。

さらに事業を続ける上でのリスクへの備えとして保険に加入しているなら、万一の際に予定していた金額の保険金や解約返戻金の受け取りができなくなってしまいます。

緊急時の事業資金としても活用できることはメリットですが、元金だけではなく利息部分も合わせて解約返戻金の範囲で収まっているか確認しておきましょう。

 

地方自治体の補助金制度

全国の地方自治体では、事業資金の制度融資、または補助金助成金などで中小企業の資金を補える形を整備していることもあります。

 

制度融資とは

地方自治体が行う貸付制度で、自治体と金融機関、信用保証協会などの連携により、銀行融資が利用しにくい中小企業が資金を調達しやすいように応援してくれる制度といえます。

公的な融資制度のため、金利が低く設定されており、長期的な借り入れも可能なため返済負担を軽減させた上での資金調達が可能です。原則、連帯保証人も必要なく、さらに地方自治体によっては発生する金利の一部を負担してもらえるケースもあります。

ただし、地方自治体、信用保証協会、金融機関のそれぞれで審査が行われることになりますので、融資が実行されて資金を得るまで数か月かかる場合もめずらしくありません。

貸付条件や申請要件などは自治体により異なるため、都道府県と市区町村、それぞれの公式サイトなどで確認してみましょう。

 

地方自治体の補助金や助成金

補助金や助成金などが利用できれば、基本、返済せずに資金の準備ができますので、後の返済負担による資金繰り悪化を回避することも可能です。財務的な負担が生じることを避けて資金調達できる方法ではありますが、利用するためには一定要件を満たすことが必要です。

また、補助金などは所定の審査が設けられており、応募者が多数の場合、競争率も上がるため利用できない可能性も出てきます。

利用できる補助金や助成金の有無、それぞれの要件などは各地方自治体により異なりますのでこちらも公式サイトなどから情報を確認してみましょう。

 

ファクタリングによる資金調達

中小企業の場合、保有している売掛金などの支払いサイトが長期に渡ることで資金繰りが悪化していることも少なくありません。

このような場合、売掛金などの売掛債権をファクタリング会社に売却し、現金化させることで資金が調達できるファクタリングを検討してみましょう。

あくまでも売掛債権という資産の売買のため、借り入れを行うわけではないことから借り入れなどでの負債を増やす心配もなく、当然、返済負担も生じません。

早ければ即日で売掛債権を現金化できるファクタリング会社もありますので、急に資金を必要とする場面でも対応が可能です。

 

手形割引との違い

売掛債権を売却して資金を得る方法には手形割引などもありますが、手形割引と明確に異なる点は買戻し請求がないことです。

手形割引の場合、売掛債権の売買ではなくあくまでも融資という形になります。そのため、手形を振り出した先が倒産して債権の回収ができなくなってしまえば、手形を割り引いた会社がその金額を負担することになります。

結果、せっかく調達した資金を返還しなければならなくなるため、資金繰りが不安定な状態で買戻し請求によるリスクの負担は大きなダメージとなってしまいます。

その点、ファクタリングであれば、万一売掛先が倒産して売掛代金の回収ができなくなった場合でも、そのリスクはファクタリング会社が負うこととなり、弁済負担を抱えることはありません。

 

審査の基準は売掛先の信用力

ファクタリングを利用するときに実施される審査も、銀行融資などでの審査とは異なり、利用を申し込んだ会社の信用力ではなく売掛先の信用力が基準となります。

そのため、経営状況が悪化していたり、決算書が赤字の場合や、税金の滞納がある場合などでも利用することが可能です。

ファクタリングにより調達した資金を使って資金繰りを早期に改善させることができるため、資金調達手段の1つとして検討してみるとよいでしょう。

 

まとめ

中小企業が経営を続ける上で欠かせない事業資金を、どのような方法で調達するか考えたとき、真っ先に借り入れが頭に浮かぶかもしれません。

しかし、返済負担が生じる資金調達の方法は、その後の資金繰りに影響を及ぼす可能性もあるため、借り入れ以外にもいろいろな方法があることを知っておくとよいでしょう。

借り入れを利用する場合でも、どこから借り入れるかによって準備しなければならない書類や審査にかかる時間、ハードルの高さ、金利など、特徴は異なります。

スムーズに資金を調達できる方法はどれかよく検討し、いざというときの備えとなる手法を選ぶようにしてください。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter