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中小企業の資金調達に対するニーズ|融資に頼らない調達先の多様化を

資金調達2019/02/17

中小企業は雇用創出といった大きな役割を担うだけでなく、大企業が必要とする製品の部品を製造するなど、日本の経済の基盤となっています。その中小企業が事業を営む上で、最も重要になることは何よりも資金調達です。

そこで、中小企業が行う資金調達にはどのような方法があるのか、どのような調達先に対するニーズが高いのかなどご説明します。

 

中小企業の主な資金調達先

中小企業の資金調達の主な方法として、銀行や信用金庫など民間金融機関からの借り入れ、または政府系金融機関などからの融資制度の利用が挙げられます。

企業における資金規模が小さいほど、融資に依存してしまう傾向がみられますが、金融機関以外から借り入れを行うことには限界があります。

中小企業の場合、資金調達という問題以外にも、人口減少による人手不足や景気低迷などが背景にあり、市場規模を縮小しなければならない状況にも立たされがちです。

そのため、単に資金繰りを改善させる目的ではなく、企業を成長・発展させることに繋がる資金調達が必要といえるでしょう。

 

中小企業は間接金融へのニーズが高め

中小企業の多くは直接金融ではなく間接金融へのニーズが高めです。すでに借り入れなどを資金の調達方法として頼っている中小企業の場合、借入先に金融機関を挙げており、外部から資金調達にも積極的です。

その一方で、金融機関から融資を受けていない無借金企業もわずかながら存在します。無借金企業の場合、資金の調達先のほとんどは内部留保などです。内部性の高い調達先から資金を調達することを重視する傾向が強くなるといえるでしょう。

 

間接金融からでは資金調達のニーズに対応できない場合も多い

中小企業の場合、株式を発行することによる直接金融などを検討したくても、財務内容を開示できる体制が整備されていないといった問題に直面することがあります。

そのような背景から銀行からの借り入れなど間接金融に頼りがちですが、金融機関からの借り入れは企業の信用力を基準とした融資が主流です。収支が見込める場合でも、企業の信用力が低ければ融資が難しくなります。

起業したばかりで業歴が浅い場合なども金融機関からの評価は低く、仮に借り入れが可能となった場合でも契約までに1か月以上かかるなど、すぐ資金を調達しなければならないという中小企業にありがちなニーズには対応できません。

このように、中小企業にとって、現在の金融環境はけっして良好とはいえないのが現状です。

 

中小企業で直接金融が難しい理由

直接金融で資金を調達する場合、資金を提供するのは投資家です。投資家は配当や利子が見込めるか予想し、期待できると判断すれば投資を行います。ということは、投資家の利益に繋がると期待されなければ直接金融での資金調達はできないということです。

さらに直接金融の場合、企業情報を開示するための資料を作成し、株式公開に詳しい専門知識を持つ人材も必要です。目の前の資金を準備することに迫られる中、そこまで余裕を持つことはできないという場合も多く、直接金融で資金を調達できる中小企業はごく一部とも考えられます。

確かに中小企業が資金を調達するための環境は整備されてきていますが、直接金融での資金調達はまだまだ容易になったとはいえないでしょう。

 

不測の事態に対応できるように資金調達方法の多様化が必要

このような状況の中、もし中小企業に不測の事態が起きた場合、取引先や金融機関から受ける影響を最小限にとどめるため、融資だけに頼らない資金調達の方法を検討するなど、調達先の分散化が必要です。いろいろな資金調達の方法を活用して、手法を多様化させることも求められます。

 

有効なのはやはり直接金融?

株式を発行して資本を増加させる方法での資金調達なら、集めた資金の返済義務は負うことなく資金の使い道も限定されません。担保や保証人も必要ありませんし、株主に対する配当も経営状況によっては支払う必要もないことがメリットです。

ただし、通常の株式の場合には、株主に対する持株割合に応じた株主総会の議決権が認められる点に注意が必要です。もし経営権を取得されてしまうと、会社を乗っ取られる可能性もあるからです。

そこで、発行する株式の設計が重要となります。ハイリターンを狙って投資を行うベンチャーキャピタルなどの投資ファンドに出資を頼るのなら、議決権を持たない種類の株式を発行するなど、ファンドの事情や性格などを把握した上での設計が求められます。

発行する株式数や割当先なども、将来の資金ニーズの見通しや持株比率などを踏まえた検討が必要です。

 

中小企業で資金調達のニーズが高くなる成長段階

中小企業は成長段階によって、金融機関からの借り入れ状況などが異なる傾向がみられます。

 

中小企業の成長の段階

成長の段階には、起業、成長、成熟、衰退といった段階が挙げられますが、どの段階に位置するかによって、抱える経営課題は異なります。その経営課題を解決させるため、多様な経営資源へと投資が必要になるのです。

 

段階による経営課題の違い

成長を図るためにまず重視されるのが人材の確保で、次に販路の開拓です。これらの課題が半数を超える状況となり、どうすれば売上が増加するのか、そして人材を確保できるのかという課題を抱えていることが多くなります。

その上で、資金繰りについての課題を抱えている企業もありますが、起業から成長、成熟といった段階が進むにつれ、資金繰りを経営課題として挙げる割合は低下していく傾向があります。

しかし、それが衰退の段階に突入すると、一気に上昇していきます。起業したばかりのときには赤字ででも、だんだんと実績を上げて成長していくと黒字となり、その成長が緩やかになると利益率は低迷し始め、衰退していけば利益率はさらに下降するという流れだからです。

 

資金調達のニーズに対応できる方法

資金調達へのニーズが高まったとき、銀行など金融機関からの借り入れが重要なことはかわりありません。しかし、融資に過度に依存することは、事業を継続することの妨げとなるリスクを高めます。

間接金融ではなく、直接金融から資金を調達できる手段を多様化させることも必要となりますが、株式発行が難しい場合にはアセットファイナンスも検討してみましょう。

 

借り入れではない資金調達の方法

アセットファイナンスは主に大企業が行う資金調達の方法で、資産の担保価値を利用して資金を獲得することに繋げていきます。

アセットファイナンスにも種類があり、無駄な経営資源となっている遊休資産などを現金化する方法や、売掛債権を圧縮する方法、在庫処分などの方法があります。

流動資産のうち、売掛金などのようにまだ売上代金が入金されていない売掛債権は、早期に現金化することにより、売掛債権の圧縮に繋がります。

売掛債権を圧縮化する方法として、ファクタリングなどの利用も検討してみましょう。

 

代表的な手法はファクタリング

ファクタリングは、借り入れに頼らずに資金を調達できる手法として多くの中小企業でも利用されています。一言でいうと売掛債権の現金化であり、ファクタリング会社に売掛債権を譲渡し、もともと入金される予定だった日よりも先に売掛金が現金化されることを仲介してもらう手法です。

通常であれば売上が発生してから1~2か月かかる売掛金の支払いサイトを、早ければ即日現金化できます。

売掛金が入金されるまでの間に発生する資金不足を補うことができ、入金後も借り入れではないので返済に追われることがありません。

 

まとめ

中小企業の資金調達のニーズは常に高い状況であるといえますが、銀行など金融機関からの融資に依存してしまいがちな傾向にあります。

しかし、これからは不測の事態に対応するためにも、借り入れなど間接金融だけに頼らない資金調達の多様化が求められます。調達先の幅を広げるためにも、直接金融やアセットファイナンス、その代表ともいえるファクタリングによる資金調達を検討してみてはいかがでしょう。

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