中小企業にとって、常に資金調達については意識しなければいけない問題といえますが、どのような方法で資金を調達するのかいろいろ考えているところでしょう。
自分で何を用いて資金を調達するのか考え、実行できれば問題はないでしょうが、中にはうまく資金を調達できずに事業が継続できない状況に陥る中小企業も少なくありません。
そのような状況に陥る前に、コンサルタントなど専門家に相談してみることも方法の1つですが、もし相談した場合はどのような流れで資金を調達することになるのでしょう。
そこで、中小企業が資金調達についてコンサルタントに相談をもちかけた場合の流れと、相談することによるメリットなどをご説明します。
目次
まずは無料相談を利用してみる
どこに資金調達を相談するのかにもよりますが、資金調達についてのコンサルティングを行う会社などでは、無料相談などを行っている場合もあります。
ただし、相談できる時間には制限が設けられていることが多いため、事前に現状を把握できる資料や書類などを準備し、スムーズに情報を伝えることができるようにしておきましょう。
コンサルタントに資金調達について相談した時の流れ
まずは相談した内容から、コンサルタントが適すると思う資金調達手段を選んでいきます。
そのとき、何が原因で資金不足が生じているのかコンサルタントが特定できなければ、最もよい資金調達方法もみつからなくなってしまいます。
何がどのように問題なのかを捉えることができるコンサルタントに相談することがポイントです。
その点を踏まえた上で、どのような流れで資金が調達できるようになるのか確認しておきましょう。
必要書類の準備
どのような方法で資金調達するのか決まったら、次に出資や融資元となる企業に提出するための書類の準備を行います。書類の準備から作成まで、幅広く支援してもらえるので、初めて資金調達を行う場合でも比較的スムーズに話を進めていけるはずです。
面談シミュレーションを行う場合もある
出資や融資元では、契約前に面談が行われますので、よい印象を持ってもらえるための面談シミュレーションを行う場合もあります。
出資や融資元と契約
準備が整ったら、出資や融資元に利用する方や企業、どのような事業なのか、その内容を紹介していきます。内容に問題がない場合は、出資や融資元と利用する方が契約を交わし、資金を受け取るという流れです。
幅広く支援に対応
これらは一般的なコンサルタントで行われる業務の流れなので、具体的には相談するコンサルタントによって異なってくるでしょう。いずれにしても、相談から資金調達が実行されるまで、幅広い支援を受けることができることにかわりはありませんので、スムーズに資金を調達したい方にはおすすめです。
ただし、悪質なコンサルタントに注意を!
コンサルタントから融資を受けることができるようにすると誘われ、実際に銀行融資が実行された後で膨大な手数料を請求されるケースもようなので注意が必要です。
多くのコンサルタントは中小企業が資金を何とかして調達したいと考える姿勢に真摯に対応し、真っ当な仕事を行っていますが、中にはとんでもない悪質なコンサルタントもいるので見極めが肝心です。
悪質なコンサルタントの場合、粉飾決算により無理に融資を通そうとする傾向が高いといえます。銀行が行う審査で重視される項目や、決算書のどこをどのようにみるのか熟知しており、融資の審査が通りやすい決算書に作りかえて、融資が実行されるように導きます。
そして借入れで資金が調達できた後に、調達できた資金の何割かを、成功報酬として徴収するのです。
仮に悪質なコンサルタントに従って4,000万円を銀行から借入れできたとします。そのうち、成功報酬は30%と設定されていたら、何と1,200万円を悪質なコンサルタントに渡さなければなりません。
悪質な方法で融資を受けても後で困った事態が起きる
成功報酬として融資額の何割かを請求してくるケースもあれば、一定額を顧問料として毎月請求してくるというケースもあります。
一時は何割かを成功報酬として支払っても、資金が調達できたのだからとホッと肩をなでおろすかもしれません。
しかし、このような方法で借入れを行っても、後に銀行から求められる資料の提出や説明などで、つじつまが合わなくなり粉飾決算がバレてしまう可能性が高いでしょう。そうなると銀行は、融資をストップさせるだけでなく、貸した資金を回収しようと動きだします。
助けを求めても悪質なコンサルタントは行方不明に
いくら困った状況になったからと悪質なコンサルタントに相談し、手助けを求めても、すでに成功報酬を受け取って目的を達成しているので、連絡が取れなくなり姿を消してしまうのです。
悪質なコンサルタントに引っかからないためには、粉飾決算や決算書の作りかえで融資を受けることを勧めたり、法外な成功報酬を求めてくるようなコンサルタントとは契約しないことが重要です。
優良なコンサルタントの見極め方
悪質なコンサルタントでなくても、専門家に依頼するためには着手金や成功報酬などのコストがかかります。
その上、最もよいと判断できるコンサルタントを選ぶためには、いろいろなコンサルタントを比較・検討することが求められます。
そこで、なるべくスムーズに優良なコンサルタントを選ぶことができるように、よいコンサルタントとの特徴を知っておくとよいでしょう。
協力関係にある資金調達先を複数持っている
まず、コンサルティングを行う会社が協力関係にある資金調達先をいくつか持っていて、そこからすぐにどの方法が最も適しているか素早く判断してくれるケースなどは、より迅速に資金調達が可能となります。
このような場合、コンサルティング費用も無料で対応してくれるなど、余計なコストを抑える効果も得られるでしょう。
難易度の高い事業を再生した実績が数多くある
また、難易度の高い事業を再生した実績を数多く持っているコンサルタントであれば、一般的な運転資金の確保から、キャッシュフローの改善まで実現してくれる可能性が高くなります。
目先の状況だけでなく、将来的な部分まで考えてもらえれば、長く安心して付き合うことができるはずです。
資金調達をコンサルタントに依頼するメリット
まだ経験が十分でない経営者の方であれば、資金調達の専門とするコンサルタントに依頼することで、資金調達の成功率が一気に高まります。
書類の作成など、自分ひとりでは解決できない部分をサポートしてもらえるのは心強いはずです。
そして、何よりも資金調達が迅速にできることが最大のメリットです。準備しなければならない書類など、わからないことをすぐに相談できることで、手元に資金を得るまでの時間も短縮できます。
資金調達に急ぐあまり、高金利の業者から借入れを行ってしまうと、一時的にはその場をクリアできても、後でさらに苦しい状況に立たされることになります。
何かよい解決方法はないのか、まずはコンサルタントに相談してみることで、思わぬ方法が見つかる場合もあるのです。
本業に集中したいなら
本来、事業を営むということは、資金調達を行うことが目的ではなく、本業で利益をあげていくことが目的のはずです。
しかし、事業資金が不足している状況の中、資金調達に走りまわることになり、本業がおろそかになっているケースも少なくありません。
このような場合、コンサルタントに依頼することで、ある程度任せることができれば本業に集中することができるようになります。
経営者の負担を大きく軽減し、本業に向き合う時間をしっかり確保できることもメリットといえるでしょう。
まとめ
単独で資金調達を行おうとしても上手くいかない場合もあります。このような場合は、優良で信頼できると判断できるコンサルタントに相談してみましょう。
また、コンサルタントによっては、資金調達以外のアドバイスを行ってくれる場合もあります。節税対策や資金繰り改善など、中小企業が円滑に事業を営む上でメリットとなる情報を提供してもらえることで、一時的ではないビジネスパートナーとしてよい関係が築けるはずです。
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