【危機に備えよう】各資金調達法とそのリスクを徹底解説

2018/09/17
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資金繰りが悪化したら資金調達を行うことになります。資金調達を実施することで資金繰りは改善するわけですが、注意しなければならないことも出てきます。それは資金調達自体にリスクがある、というものです。

資金調達ですが、気軽に行ってしまっている方も多いのではありませんか?確かに審査の甘い資金調達法であると、気軽に利用できるかもしれません。しかし利用した後に問題が発生することもあり得るわけです。

こちらでは各資金調達法とそれぞれのリスクを明らかにしていきます。

リスクがあるから資金調達をするなと言っているのではありません。リスクを理解した上で利用すればよいのです。リスクを理解していれば、より適切な資金調達ができます。

融資による資金調達とそのリスク

融資による資金調達は最もオーソドックスな資金調達法の一つです。
融資とは「借金」のことを指しています。お金を借りることによって会社の資金繰りを改善させる方法となっています。

では実際にどのようなリスクが存在しているのでしょうか?

・借りたお金をよりも大きな額を返済しなければならない

融資には金利が発生します。利息金を支払わなければならないのです。

利息に関しては年5.0%から15.0%が基準となっています。高率な融資であると、年18.0%程度になることもあるのです。

特にノンバンクに関しては金利が高く設定されており、長期的な利用となると返済に窮してしまうことも少なくありません。

融資の金利については業者のタイプによっても大きく異なってきます。ノンバンクにおける借入の金利ですが、銀行や日本政策金融公庫に関しては低めの設定となっています。金利のリスクに対処したいのであれば、借りるところの選択が大事になってくるわけです。

また担保も金利に大きく関わってきます。担保を組み込むことで、金利が低く設定されることもあります。金利を引き下げたいと思うのであれば、不動産などの担保系のローンを利用するのも一つの手でしょう。

・負債が増えてしまう

融資に関しては貸借対照表にて「負債」として記されてしまいます。負債というものは、後に支払いが発生するもののことを指しているのです。負債の額が大きくなればなるほど会社から出ていくお金が増えることになります。よって負債の額が大きい会社は低く評価される傾向にあるわけです。

融資を受けると1年以内に返済しなければならないものは「短期借入金」として記載されることになり、1年超で返済しなければならないものは「長期借入金」として記載されることになります。

短期借入金も長期借入金も負債であることには変わりありません。

負債に関しては特に新たに融資などの資金調達の審査を受ける時に大きく関わります。そもそも債務超過に陥っている企業に対して融資を実行したい、という金融会社はありません。返済能力がない、と判断されてしまうからです。

負債が増えてしまうと商売にも問題が出てくる可能性があります。企業は取引を開始する前に信用調査を実施します。企業間取引は基本的に掛取引です。その場で現金を支払うのではなく、信用で取引をする、いわゆる後払い方式となっているわけです。

仮に債務超過に陥っていると、その点を危険視されて取引を手控えられてしまうかもしれません。今後の取引にも大きな影響を及ぼしかねないのが融資による資金調達のリスクの一つなのです。

ファクタリングによる資金調達とそのリスク

ファクタリングとは売掛金の売却を指しています。
売掛金は売上があった時に発生するものですが、現金が会社に入ってくるまでには30日間から60日間かかります。その期間を短くするために実施される資金調達法なのです。

ファクタリングは最短1日で入金される可能性もあるものであり、差し迫っている資金繰りの悪化にも対応できる資金調達法として注目を集めています。

ではそのファクタリングにはどのようなリスクが内在しているのでしょうか?

・受け取る金額が少なくなってしまう

売掛金は期日まで待てば額面金額を満額受け取れます。しかしファクタリングを利用してしまうと、ファクタリング業者に手数料を支払わなければなりません。その結果、受取額が減ってしまうのです。

ファクタリングの手数料は取引方法によっても大きく異なってきます。

・2社間取引の手数料率相場・・・10%から30%
・3社間取引の手数料率相場・・・1%から10%

3社間取引のほうが手数料率相場としては低く設定をされているわけですが、それでも満額を受け折れるわけではありません。

仮に1,000万円の売掛金を手数料率15%でファクタリングを利用するとします。
ファクタリングを利用せずに期日まで待てば1,000万円を受け取れます。しかしファクタリングを利用すると150万円が手数料となり(1,000×15%)、受取額は850万円となってしまうわけです。

受け取る金額が少なくなる、という点については理解した上で利用しなければなりません。

※売掛金として長期間保有していると貸し倒れが発生する確率もあります。取引先に破綻されると回収できません。しかしファクタリングを利用しておけば、仮に取引先が倒産したとしても影響は受けません。売掛金の所有権を譲渡しているので、回収に関してはファクタリング業者が行うべきものだからです。

・取引先からの信用を失ってしまうことも

ファクタリングの利用については、売掛先に通知されてしまうことがあります。
2社間取引の場合は、自社とファクタリング業者のみの契約で対応できます。しかし3社間取引となると、必ず売掛先にも通知がされてしまうのです。

売掛先がファクタリングの事実を知るとどう思うでしょうか?

「売掛金を売却しなければならないほど資金繰りが悪化しているのでは?」

上記のように考えられてしまうのです。
資金繰りが悪化している企業との取引に関しては、多くの企業は避けたいと考えています。未払いなどの問題が発生してしまうかもしれないからです。

ただし前述したように、売掛先の通知に関しては基本的に3社間取引のみとなっています。どうしても通知されたくないのであれば、2社間取引を選択してください。2社間取引であれば、売掛先に情報が漏れることはありません。

※2社間取引であったとしても回収が不能になってしまえば通知されることになります。逆に言えば回収が不能にならなければ通知はされない、ということなのです。売掛先にファクタリングの事実を知られたくないのであれば、手数料率は高くなりますが2社間取引を選択しましょう。

・面談が必須であることが多い

ファクタリング契約の面倒さ、というものもリスクの一つに入れて良いでしょう。
すべてのファクタリング業者ではありませんが、多くのファクタリング業者では「面談必須」としているのです。

そもそもファクタリングの契約ですが数百万円から数千万円の大きなものになることが少なくありません。多額の契約となってしまうので、ファクタリング業者としても人となりをしっかりとチェックしたい、と考えているわけです。

面談を行う、ということになると大きな問題になるのがファクタリング業者の所在地です。近場になければ時間もかかってしまいます。首都圏にある企業であれば問題はないかもしれません。しかし地方の企業にとってファクタリングは選択しにくい資金調達法となってしまうわけです。

※近年では面談不要のファクタリング業者も増えつつあります。

出資による資金調達とそのリスク

出資とは、投資家などから資金提供を受けて資金を確保する資金調達方法となります。会社の資本金を増やすためにも実施されます。

出資に関しては借り入れとは異なっており、返済が不要です。返済日や返済額を気にする必要がない、といった大きなメリットがあるわけです。だからといってリスクがないわけではありません。

こちらでは出資による資金調達のリスクを徹底解説します。

・配当金を出さなければならない場面も・・・

出資による資金調達を行うと、株式を発行することになります。株式を発行すると、その株式を持っていることによる見返りを考えなければなりません。具体的には配当金を出さなければならないのです。

配当金に関しては基本的に利益から出すことになります。経営が良い状況で利益が出たときのみに配当金を出せば良いのでそれほど大きなリスクであるとは言えないかもしれません。

しかし一定の資金が会社から出ていくことになります。本来であれば内部留保として車内に留められた資金であるかもしれないものが出ていってしまうことになります。後々会社として大きな負担になってしまうかもしれません。

・経営権を他者に握られてしまう可能性あり

会社の経営権ですが、持ち株割合が大きく関係してきます。出資を選択することで持ち株割合が大きく変動することもあります。多額の出資を受けた場合には、経営者の持ち株割合が一気に下がってしまうかもしれません。

仮に持ち株比率が下がってしまうと、経営権を他者に掌握されてしまう恐れがあるのです。最悪、役員を解任されてしまう可能性が出てきてしまうのです。株主総会の権限として行えることなので、出資を受けている場合には十分に注意しなければなりません。

経営権を握られるまではいかなかったとしても、株主が増えればそれだけ様々な発言をしてくる人が出てきます。株主のすべての要望に答えることはありませんが、無視することもできません。経営について思い通りにできなくなる、といったリスクが出資にはつきまとってくるわけです。

・上場を考えなければならない

ベンチャーキャピタルからの出資を受けた場合のリスクになるのですが、ベンチャーキャピタルは株式の大幅な価値上昇を望んでいます。大幅な価値上昇が期待できるのが上場となっているので、ベンチャーキャピタルからの出資を受けると上場のプレッシャーを受けることになります。

そもそも上場をするのもコストが掛かります。上場を維持するのにもコストが掛かります。

ベンチャーキャピタルからの出資を受けようと考えているのであれば、ある程度の覚悟をしておかなければなりません。

・投資家とコミュニケーションを取らなければならない

投資家はいわゆる株主となっています。株主にて期待されたり、株式を手放されたりしないようにするためにも上手くコミュニケーションをとっておくことが求められるわけです。

株主と良好な関係を築くためにも様々な資料を作成して提出しておかなければなりません。たとえば詳細な事業の進捗であるとか、現在の財務状況などの資料を作成して会社の理解に役立ててもらうわけです。

ちなみに事業を変更する場合にも株主の理解が必要になってきいます。うまく事業の方向転換をするためにも、やはりコミュニケーションは大事になってくるわけです。

手形割引における資金調達とそのリスク

手形割引とは約束手形を利用した資金調達方法となっています。
手形を期日前に現金化してしまうのが手形割引です。

早期の資金調達にも役立つ資金調達方法となっていますがリスクもあるので注意しなければなりません。

・手数料が発生する

約束手形の満額を受け取れるわけではありません。

通常であれば期日まで待てば満額を受け取れるわけです。しかし業者側の取り分として一定の手数料を支払わなければなりません。手数料率に関しては業者によっても大きく異なっているので、利用している場合には前もって調べておくことが必要です。

・貸し倒れのリスクがある

ファクタリングに関しては貸し倒れのリスクはありません。ファクタリングは売掛金を完全に譲渡してしまうので、回収リスクについては業者側が負うものとなっているからです。貸し倒れたとしても請求が来るわけではありません。

一方で手形割引に関しては貸し倒れのリスクがあります。仮に約束手形が回収できない、という状況になると、自社に対して請求が来てしまうのです。経営状況が悪い業者の約束手形を利用しにくい、といった特徴があるので注意しなければなりません。

※手形が不渡りになる可能性はかなり低い、とされています。企業として不渡手形を出してしまうと、倒産する確率が高くなるのです。6カ月以内に2回の不渡りを出すと銀行から取引停止にされます。倒産したのと同じような状況になってしまうので、資金繰りが悪化していたとしても企業は手形に関してはしっかりと対応しようと努力するものなのです。

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