資金調達の悩みとして多くの企業が抱えているのが、審査です。資金調達の審査を受けるのですが、結果として審査落ちに至ってしまうケースが少なくありません。そもそも審査に通らなければ資金を調達できないわけです。審査は経営者にとって大きな悩みとなっています。
こちらでは資金調達の審査に通りやすくするためにはどういった事が必要であるかを明らかにしていきます。
資金調達の悩みを解決したくはありませんか?資金調達がスムーズにできるようになれば、会社の経営も安定化していくはずです。
審査に一度でも落ちてしまった経験がある経営者の方は必見です。
目次
まずは金融機関の融資基準を把握すること
・融資基準は変化している
以前の融資基準と今の融資基準は異なってきています。以前の融資基準のままで審査を受けたとしても成功するとは限りません。かえって成功確率が下がってしまうのです。
まずは基礎知識として、現代の融資基準を把握することが極めて重要になってきます。
では現在の融資基準はどのようなものなのでしょうか?
【現代の融資基準・・・継続的に収益が得られる事業計画であるか】
現代では事業計画の質によって融資をするかを金融機関は判断しているのです。事業の計画の質によって高額の資金調達ができることもあれば、審査落ちになってしまうこともあるわけです。
一方で1980年代までは「資産」が極めて重視されました。会社としての資産がより多くあれば、資金調達ができたのです。当時はバブル期であり、特に不動産を持っている企業は高く評価されました。
しかしその後にバブルが弾けてしまいます。土地の価値も下がってしまい、金融機関は資産重視の融資基準を転換することになります。
1990年代に入ると今後は「現金」が重視をされるようになります。会社としてどれだけの現金を持っているのか、というところが注目されていたわけです。土地バブルが弾けた影響により、現金が重視されるようになりました。会社としての資産の中でも現金の量が注目されていたわけです。
そして現代では「今後の収益」という部分が注目されるようになったのです。そもそも融資を受けるときに現金があったとしても、将来の返済能力を推し量ることはできません。しかし今後の収益に関係する事業計画がしっかりとしているのであれば、返済能力は今後も維持できる、と判断できるわけです。よって現在では、事業計画を重視した資金調達の審査が実施されているのです。
魅力的な事業計画書を提出すること
現在の融資基準には事業計画が極めて重要であることは述べました。よって審査では魅力的な事業計画書を提出する必要が出てくるわけです。
では魅力的な事業計画書はどのように作成すればよいのでしょうか?
・売上高は保守的に見積もること
事業計画書で肝となるのは売上高です。
もちろん売上高が高くなればなるほどその企業の価値は上昇し、融資が受けられやすくなるのです。
しかし売上高については願望を詰め込みすぎてはなりません。原理原則として知っておいてほしいのは、「売上高は保守的に見積もる」というものです。要は現実に即した見積もりであるべきなのです。
そもそも売上高に願望を積み込みすぎてしまうと、どのように実現していくかを説明しなければなりません。説明がうまく行かなければ「見通しが甘い企業」といった烙印が押されてしまいます。
売上高に関しては、まずはどのような販売活動をおこなって行くかをイメージしてください。得意先ごとの売上計画を積み上げていくことも大切です。
ちなみに創業間もないケースであれば、1年目の売上高は低めに設定するのが鉄則です。そして2年目や3年目と徐々に売上高をアップさせていきましょう。売上高をより現実的に見せることを意識して作成してください。
・利益率を高くしすぎないこと
事業計画書では「売上総利益」も重要です。
売上総利益とは、仕入れ・製造したものを販売した利益率を単純に明らかにするものです。
例えば60万円で仕入れたものを100万円で販売したのであれば、利益は40万円となり利益率は40%となります。細かいコストなどは反映されないので、会社としての利益を明確に明らかにしているわけではありませんが極めて重要な項目でもあるのです。
あなたの会社では仕入れにどれだけのコストを掛けるでしょうか?製造にどれだけのコストを掛けるのでしょうか?いくらで販売するのでしょうか?
上記のことが明確化できていなければ売上総利益は計算できないはずです。
利益率は高いほうが良いに決まっています。そして利益率が高い商品をより多く販売できるとなお良いのです。
しかしこちらも現実的な内容になっていなければなりません。実現不可能な利益率を事業計画書に記しても意味がありません。これまでの取引実績などから説明しやすい売上総利益を算定してください。
・営業利益を現実的なものにすること
実は事業計画書の中でも営業利益を金融機関は極めて重要視してきます。
営業利益は借入金の返済財源になってくるのです。営業利益から返済がされるので、金融機関としては営業利益の内容が気になっています。
営業利益とは実際に会社として得られる利益のことを指しています。前述した売上総利益は、単純な利益を表したものです。その利益から、様々な経費をマイナスします。販売員の給与であるとか家賃であるとか広告宣伝費がマイナスされるので、会社に残る利益といった見方をしても良いでしょう。
注目してほしいのが事業計画書を作る時には、少なくても営業利益がプラスでなければならない、という部分です。プラスでなければ返済能力がない、ということになってしまいます。もしもマイナスになってしまった場合には、事業計画を練り直してください。
・事業計画書の作成まとめ
経営者にとっては悩みを持つテーマだと思います。
現実的な内容にしなければならないのですが、利益も出さなければ融資を受けられません。
「現実的な内容にしつつも返済能力があると判断してもらえるような内容」にすることが大事なのです。
資金調達に失敗したからといって諦めないこと
資金調達には様々な方法があります。
方法によって審査難易度も大きく変わってくるのです。一つの審査に落ちてしまったからといって諦めないでください。
審査に落ちてしまったのであれば、審査難易度の低い資金調達方法に切り替えていけばよいのです。
以下に5つの資金調達方法があります。
・銀行融資
・ノンバンク融資(ビジネスローン)
・ファクタリング
・担保型ローン
・手形割引
5つの中で、もっとも審査難易度が高いのは銀行融資です。銀行では高額で金利も低いと言った条件が有利となっているのです。銀行側も貸し倒れリスクを考えなければならないので、当然審査難易度を引き上げてくるわけです。
次に担保型ローンの審査難易度が高く、手形割引が続きます。
一方で審査難易度の低いものとしては、ノンバンク融資とファクタリングが入ります。5つの中で最も審査難易度が低いのはファクタリングです。
ファクタリングは売掛金の売却なので、融資とは異なっています。返済がないので自社の返済能力が審査で問われることはありません。
仮に銀行融資で落ちてしまったのであれば、担保型ローンを狙えばよいのです。担保型ローンがダメなのであれば手形割引を考えても良いでしょう。
このように資金調達に関しては柔軟な考え方を持つことも大事です。1度落ちてしまったからといって落胆しすぎないでください。
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