資金調達後のビジョンが大切|資金をどう使うのか?

2018/04/01
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

資金調達はお金を確保したら終了なのではありません。借り入れができたあとが肝心なのです。せっかく資金調達できたのに、事業にいかせないようでは資金を確保した意味さえなくなってしまいます。

資金調達後のビジョンをしっかりと持つことが大切なのです。

資金調達をしたらどのようなことにお金を使うのでしょうか?そもそも公的融資などは、資金の使いみちの審査に関わってくるわけです。審査にも関わる部分なので、資金調達をする前に、資金調達後のビジョンを明確化しておかなければなりません。

こちらでは調達した資金をどう使っていくべきなのかを解説します。

 

運転資金として活用する

最も一般的な資金調達したお金の使いみち、といっても良いかもしれません。運転資金が足りないからこそ、資金調達を計画している会社も多いと思うのです。

そもそも運転資金については黒字だからといって十分であるとは限りません。売上がしっかりと上がっているのに、運転資金が足りなくなってしまう、ということもあるのです。そういったケースに資金調達で対応している企業は多いです。

黒字なのに運転資金が足りなくなってしまう原因の一つとして、入金と出金のタイミングのズレがあります。入金が先にあり、出金があとに来れば問題ありません。しかし出金が先に来て入金があとに来る、というタイミングになってしまっていることも珍しくないのです。
結果的に支払いができない状態になってしまい資金がショートしてしまえば、会社は倒産してしまいます。いわゆる黒字倒産となってしまうのです。

また売掛金が回収できない、というケースも黒字なのに運転資金が足りなくなってしまうケースの一つになります。企業間の取引の多くは「売掛金」と「買掛金」となります。要はツケで取引をすることになるのです。
しかしツケ払いとなると、必ずしも計画的に入金してもらえるとは限りません。売掛先の都合で入金が遅れてしまうこともあり得るのです。倒産してしまえば回収さえもできなくなってしまいます。

売掛金が入金せずに運転資金が足りなくなってしまった場合についても、資金調達による対応が一つの解決方法になるわけです。

・そもそも運転資金とはどのようなことを指しているのか?

かなり幅広いものを指しています。要はビジネスに必要な資金全体のことを指し示しているのです。

例えば販売業であれば、商品を仕入れなければ商売になりません。商品の仕入れ代金も運転資金となります。製造業である場合には、原材料の仕入れ代金も運転資金となるわけです。
他にも社員やアルバイト・パートといった人件費も運転資金に入ってきます。多くの従業員を雇っている企業であれば、月々に掛かる人件費は数百万円から1,000万円を超えてしまうこともあるのです。

運転資金は基本的に会社の規模が大きくなればなるほど高額化する傾向にあります。

問題となってくるのは、何ヶ月分の運転資金を資金調達で確保するのか、ということです。1ヶ月でよいのでしょうか?それとも6ヶ月や12ヶ月など長期の運転資金を確保したほうが良いのでしょうか?
会社によってどれだけの期間の運転資金を確保したら良いのかも変わってくると思います。

運転資金の確保をするための資金調達は期間が特に重要になるので、期間的なビジョンもしっかりと持っておくことが大事になります。また月々に掛かる運転資金の額の試算も必ず行ってください。試算に大きな間違いがあると、資金調達をしても足りなくなってしまうこともあるのです。再度の資金調達はかなり難しいので、正確な試算を実施した上で運転資金の確保を目指してください。

・運転資金の簡単な計算方法とは?

【売上債権(売掛金や受取手形)+棚卸資産-仕入債務(買掛金や支払手形)】

上記の計算式で簡単な運転資金が導き出せます。

以下の数値で計算してみましょう。

・売上債権・・・5,000万円
・棚卸資産・・・4,000万円
・仕入債務・・・3,500万円

上記の数値で計算式を作成すると「5,000万円+4,000万円-3,500万円」となります。計算結果は「5,500万円」となりました。
会社として運転資金は5,500万円ということになるのです。

5,500万円の運転資金があるわけですが、売上債権が必ず入金されるとは限りません。もしもの時も考えて資金調達をしていかなければならないのです。

 

設備資金として活用する

・そもそも設備資金とは

会社には様々な設備があると思います。製造業であれば様々な機械が導入されていますよね。販売店であれば建物などもあるわけです。営業を自動車で行っている会社であれば、自動車も設備の一つに入ってきます。

それらの設備に利用する資金のことを設備資金と呼んでいるわけです。

・創業間もない会社の多くが設備資金の調達を目指す

創業してからそれほど時間が経っていない会社の場合ですが、初期の設備資金が多くかかってきます。様々なものを揃えなければなりません、高額の資金調達が必要になることも十分に考えられるわけです。

創業間もない会社については、基本的に資金調達は難しくなっています。銀行やノンバンクのビジネスローン側から拒否されてしまうおそれもあるのです。一気に設備資金を得るのではなく、段階を踏んで少しずつ資金調達していき徐々に揃えていく、といったビジョンも必要になってくるわけです。

ちなみに日本政策金融公庫では、設備資金専用の融資制度を用意しています。「設備資金貸付特例制度」というものであり、設備資金の調達を計画している方は利用を検討しましょう。
また日本政策金融公庫の「普通貸し付け」でも設備資金を得ることは可能です。限度額は7,200万円となっているので、高額の資金調達もできるわけです。

 

赤字の補填や返済に活用する

赤字企業となると、資金に問題が出てきてしまいます。企業として成り立たないような状況に追い詰められてしまうこともあり得るのです。
さらに借り入れをすでにしている場合には、毎月の返済があると思います。その返済金を確保するために資金調達を検討している経営者も少なくありません。

・あまりおすすめできない資金調達目的である

赤字の補填や融資の返済のために資金調達をするというのは、その場しのぎの目的となってしまいます。本質の部分が改善するわけではありません。

資金調達が出来たとしても赤字が続いてしまえば、状況は悪化したままです。いずれは資金調達した資金も枯渇するでしょう。
融資の返済のために資金調達をした場合ですが、要は自転車操業的なものになってしまいます。借金を返済するための借金をしているに過ぎません。たしかに資金調達ができれば、しばらくは返済ができるかもしれません。しかし今後はさらに毎月の返済額が増えることになってしまうわけです。本質的な部分に対処しなければ、資金繰りが悪化してしまいます。

・金融業者側への印象も悪くなる

資金調達をする時は、必ず目的を聞かれることになります。その時に「赤字を補填するため」「返済をするため」と言ってしまうと、危険である、と判断されてしまうのです。貸し倒れする可能性が高い融資先となり、金融業者としても貸し出しに慎重にならざるをえません。

借り入れできない確率がアップするので、そもそも資金調達が出来ない可能性も出てきてしまうわけです。

もちろんこのままでは倒産してしまう、というケースであれば赤字補填や返済のための借り入れも致し方ありません。しかし根本的な問題を解決するためのビジョンも重要なのです。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter