資金ショートの兆候を掴むのが遅れると、倒産までのカウントダウンが始まることになってしまいます。対応が遅れてしまえば会社をたたまなければなりません。資金のショートが現実化してしまうと、諦めてしまう経営者の方もいるのです。
しかし資金のショートが迫っているとしても、諦める必要はありません。最短即日で資金調達ができる方法もあるのです。即日で資金が確保できれば、とりあえず倒産は免れます。時間稼ぎというだけではなく、一時の苦境を乗り切れば復活できる可能性は大いにあるわけです。実際に大企業の多くの創業当初には資金難を経験しています。
こちらでは企業が最短即日で資金調達できる方法の幾つかを紹介します。すべての方法が自社にマッチングしているとは限りません。どの方法を選択するかは吟味しなければなりませんよ。
目次
親族・取引先の会社・役員などから借り入れる
・交渉によっては利息の支払いを免除してもらうことも可能
親族であれば利息の支払いをゼロにしてもらえるかもしれません。2,000万円借りた場合には、2,000万円の支払いだけで済む可能性も十分にあるのです。
取引先の会社であったり役員から借り入れたりする方法もあります。長い付き合いのある会社であれば、あなたの会社が倒産してしまうと大きな影響を受けることにもなるのです。そういった経営的な部分からも融資してくれる可能性があります。
役員から借り入れるケースについては、交換条件を出すのも良いでしょう。例えば「来年の役員報酬はアップします。」といったものです。年間で数十万円程度のアップなどを条件にしてみるのも良いかもしれません。
取引先の会社についても交換条件を出すのは有効です。「来年は今年度よりも10%注文量をアップするのでお願いします。」ということであれば、対応してもらえるかもしれません。
一方で親族については特に条件は必要ないかもしれません。窮状を伝え、援助を依頼すれば率先して協力してくれることもあります。
・知り合いからの借り入れのメリットとデメリットとは?
【メリット】
・交渉によっては無利息になる場合も
・交換条件によっては交渉が成功しやすくなることもある
・即日などスピーディーに対応してもらえる可能性が高い
【デメリット】
・高額の資金調達が難しいことも
・返済が滞れば人間関係にヒビが入ってしまう可能性あり
ファクタリングによる資金調達を実施する
・売掛債権(売掛金)があれば資金調達できる可能性が高い
ファクタリングとは売掛債権を売却するタイプの資金調達方法です。ここで注目してほしいのが、あくまで売却なので借り入れではない、ということです。借金なので会社の信用が傷つくこともありません。
ファクタリング業者の対応が早い、というところにも注目です。即日審査が実施されるケースが多くなっているのです。現金化についても最短即日となっており、売掛債権が余っているのであれば考えるべき資金調達方法の一つです。
売掛債権は期日が来れば満額入金されるものです。ファクタリングを利用すれば、手数料が発生し、実際に手に入る金額よりも少なくなることを意味します。「損してしまうではないか?」と思うかもしれません。
しかし売掛債権が入金するまでに会社は存続できるでしょうか?資金がショートして不渡りが発生してしまえば、銀行から取引停止にされてしまうかもしれません(6ヶ月以内に2回の不渡りを出すと取引停止処分を受ける)。倒産が現実的なものになってしまうわけです。
ファクタリングを利用すれば、少なくても一定額を早く現金化できるわけです。会社として現金が増えることになり、資金のショートは防げます。
・手数料は取引の種類によって異なる
ファクタリングは「2社間取引」と「3社間取引」があります。2社間取引については、自社とファクタリング業者のみが契約して手続きを実施していきます。売掛先に連絡が行くことはありません。
3社間取引はファクタリングの利用が売掛先に通知されてしまいます。
手数料については3社間取引のほうが有利に設定されています。
・2社間取引の手数料の目安・・・10%から30%程度
・3社間取引の手数料の目安・・・1%から5%程度
圧倒的に3社間取引のほうが手数料は低く設定されているので、少しでも手数料額を減らしたいというのであれば3社間取引を選択しましょう。
・ファクタリングによる資金調達のメリットとデメリットとは?
【メリット】
・即日の資金調達が可能である
・利用したとしても信用情報に記載されない(自社の信用が下がらない)
・審査対象が売掛先になるので自社の経営状態が問題になることがない
【デメリット】
・手数料が発生してしまう(最大で30%程度かかる可能性あり)
・3社間取引の場合は売掛先から信用を失ってしまう可能性あり
支払いを猶予してもらう
・即日対応も可能な資金確保の方法
実際には資金調達方法とはいえないかもしれません。しかし資金調達と同じ効果を持つ一つの手段なのです。
資金難とは、支払いに困るような状況を指しています。要は支払いを猶予してもらえれば、なんとか資金のショートは避けられます。そこで支払先に対して、支払いを猶予してもらえるように交渉をおこなうわけです。
買掛先に対して、「資金難の状態であるから支払いを1ヶ月間先延ばししてもらいたい」などと話しを通しておくだけで猶予してもらえるかもしれません。もちろん取引先にも都合があります。認めてもらえないかもしれませんが、自社を得意先と感じてくれているのであれば倒産されるのは困るわけです。交渉によっては支払いの先延ばしを認めてくれるかもしれません。
・資金調達を行う前に取るべき手段である
支払いの猶予については、資金調達の前段階で実施すべきものです。
支払いの猶予だけでは資金難が完全に解決するわけではありません。どのみち、一定期間後には引き伸ばしした支払いを行わなければならないのです。
支払いの猶予、という方法は資金調達とセットで行いましょう。支払いの猶予をしてもらった上で金策に走るわけです。支払いの猶予があれば、最短即日融資に限定する必要がなくなるかもしれません。より資金調達の方法の選択肢が広くなることを意味するのです。
・資金ショートまでの時間が稼げた場合に採用できる資金調達方法とは?
・銀行融資
・担保系のローンなど
支払いが延長されることで即日資金調達する必要はなくなります。本来は支払いのために資金調達をしなければならなかったからです。
時間をかけた資金調達が計画できるようになるわけですが、その一つとして注目すべきが銀行融資です。銀行融資に関しては最短即日融資を基本的に取り扱っていません。審査に時間をかけてくるからです。申し込みから融資まで1ヶ月程度かかることも珍しくありません。銀行は金利が低く好条件の融資となるので、慎重な審査を実施してくるのです。
担保系のローンも選択肢に入ってきます。担保系のローンは無担保系のローンとは大きく異なり、自社の審査だけではすみません。担保も評価をしなければならないのです。その結果、審査に時間がかかることになり最短即日融資は難しくなります。
担保系ローンの特徴としては、融資金額の高さがあります。担保の評価額によっては高額の融資もしてもらえるのです。さらに金利も低く設定されることが多いなど、好条件となっています。
・支払い猶予のメリットとデメリットとは?
【メリット】
・一定の資金を一定期間確保できる
・一定期間の猶予が発生する(資金調達方法の選択肢が多くなる)
【デメリット】
・根本的な解決にはならない(資金が増えるわけではない)
・取引先などからの信用がダウンする
・銀行への支払いを猶予して貰った場合には今後の借り入れが極めて難しくなる
手形割引による資金調達を実施する
・手形を売却して資金を確保する
手形割引に関してはファクタリングと非常に似通っています。
そもそも「手形」というものは、支払期日に手形の額面の支払いを約束する有価証券のことを指しています。売掛債権と同様に入金が先になっているものを早く現金化してしまう、というものを手形割引といっているわけです。手形が会社にあるという場合には、最短即日の資金調達方法の一つとして検討しましょう。
ちなみに手形に関しては、売掛債権よりも入金に時間がかかってしまう、とのデメリットがあります。売掛債権は1ヶ月から2ヶ月間程度で入金することが多いです。手形に関してはそれ以上の期間がかかってしまうのです。その結果入金までのタイムラグが産まれる事になり、資金ショートに陥ってしまうケースも珍しくありません。
手形割引を利用する場合には、手形割引料などの諸費用がかかってきます。手形割引料に関しては、まずは手形の振出人の信用によって決まってきます。上場の優良企業であれば、割引料は低く設定されています。一方で振り出し先が未上場の中小企業の場合には、割引料は高く設定されてしまうのです。
・業者によって即日対応できない場合あり
手形割引はノンバンクだけではなく銀行も実施しています。しかし銀行の手形割引に関しては、最短即日対応はしていません。銀行は審査に時間がかかる傾向があり、早く対応してくれたとしても2日間から3日間程度は現金化までにかかってしまうのです。
即日現金化を目指しているのであれば、ノンバンクの手形割引を利用しましょう。
・手形割引による資金調達のメリットとデメリットとは?
【メリット】
・最短即日融資も可能である
・融資ではなく売却なので金融機関からの信用はダウンしない(今後の借り入れに影響が出ない)
【デメリット】
・手形割引料が発生するので、額面より低い金額しか現金化できない(振出先の信用によって手数料率が異なる)
・銀行の手形割引は即日対応していない
ビジネスローンによる資金調達を実施する
・即日融資が可能なローンである
ビジネスローンは法人や個人企業主が利用できるローンの一つとなっています。個人向けのローンとは異なるので、事業資金としての利用が認められているのです。
ビジネスローンは保証人が必要ありません。担保も必要ないので、気軽に利用できるとの大きなメリットがあるのです。さらに保証人と担保が必要ないからこそ、審査にもそれほど時間がかかりません。最短即日対応してもらえる可能性も高いです。
一方で金利については高く設定されていますし、利用限度額も低めです。より有利な資金調達を行いたい、と考えている方には適していません。
・なぜビジネスローンは審査が早いのか?
スコアリングシステムを採用しているからです。
スコアリングシステムとは、情報を元に点数化します。その点数が一定以上であれば審査が突破となり、一定以下であった場合には審査落ちとなってしまうわけです。
もちろんスコアリングシステムだけで審査を行っているわけではありません。スコアリング審査が終わったあとに信用情報をチェックします。信用情報にも問題がなければ審査通過となり融資が実現するわけです。要は半分程度の審査が自動化されているからこそ、対応が早いのです。ちなみに消費者金融系のビジネスローンの場合は、最短60分程度で審査結果が出ることもあります。
・業者の種類によっては即日資金調達ができないこともある
手形割引と一緒ですが、銀行についてはビジネスローンについても審査に時間をかけてくる傾向があります。即日融資をおこなってくれないケースが多いので、「即日」にこだわっているのであれば消費者金融などのノンバンク系を選択する必要が出てくるのです。
ノンバンク系は銀行と比較して金利が高いなどのデメリットもあるので、注意しなければならない部分もあります。
・ビジネスローンによる資金調達のメリットとデメリットとは?
【メリット】
・融資系の資金調達では最も即日対応してもらいやすい
・保証人が必要なく、担保も必要ないので利用しやすい
・カードローンタイプも有り、繰り返し借り入れができる
【デメリット】
・金利が高く設定されている
・高額融資には対応していない(高くても1,000万円から2,000万円までの対応となっている)
・銀行のビジネスローンは即日融資には対応していない(即日融資を狙っているのであれば、ノンバンク型を選ぶ他ない)
・自社が審査対象となるので、赤字決済が続いていると利用できない可能性あり(税金未納状態も印象が悪くなる)
事業計画から資金調達、経営支援まで・・・
事業支援Labは中小企業の経営者を総合的にサポートします。
- 事業を安定させたい方
- 新規事業を立ち上げたい方
- 経営に関する相談をしたい方
- 資金繰りにお困りの方
- 保険として資金調達先を知っておきたい方
コロナウィルスの影響や世界情勢の不安、急激な円安進行..
大きく環境が変化する中で、なかなか経営が安定しなかったり、新規事業の立ち上げに苦慮する企業が多くなっています。
事業支援Labは日本を支える中小企業の経営者を総合的にサポートし、多種多様な専門家を無料でご紹介しています。
事業計画から資金繰りまで経営に関する問題解決に取り組むパートナーとして、経営者の皆様のビジョンの実現を支援いたします。
まずはお気軽にご相談ください。