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事業再生に取り組む中小企業を応援する支援機関と活用できる制度

事業資金2022/02/25

中小機構では、産業競争力強化法の指針に基づいて中小企業再生支援全国本部を設置し、都道府県ごとの認定支援機関に設けている中小企業再生支援協議会の活動を支援しています。

さらに国の補助事業として経営改善支援センター全国本部を設置し、都道府県ごとに設置されている認定支援機関に経営改善支援センター業務を委託しており、中小企業再生支援全国本部と連携した支援をおこなっているようです。

事業再生を図る中小企業は、財務上の課題を解決するきっかけとして、協議会や支援センターを活用するとよいでしょう。

そこで、国が取り組む中小企業の事業再生への取り組みや、活用したい保証制度などをご紹介します。

中小企業再生支援全国本部の業務内容

中小企業再生支援全国本部とは、独立行政法人中小企業基盤整備機構に設置された都道府県ごとの中小企業再生支援協議会を支援する機関です。

弁護士・公認会計士・税理士・中小企業診断士・金融機関経験者など、プロジェクトマネージャーに専門家を配置し、次のような業務を行っています。

  • 協議会の能力向上に向けたサポート
  • 外部専門家の派遣
  • 協議会手続マニュアルの作成
  • 協議会の再生支援業務の評価

中小企業再生支援セミナーも開催

中小企業再生支援全国本部では、事業再生など課題解決に向けた知見・ノウハウ・経験を共有化し、中小企業の再生支援や活動普及を目的とした「中小企業再生支援セミナー」を開催しています。

中小企業再生支援協議会の業務内容

中小企業再生支援協議会は、中小企業再生支援業務を行う認定機関である商工会議所など認定支援機関内に設置されています。

現在、全国47都道府県に1か所ずつ設置されていますが、公正中立な第三者機関として、守秘義務を遵守し事業見直しを重視している機関でもあります。

事業面・財務面の詳細な調査分析を行い、事業計画策定の支援や金融支援策を協議するなど、再生計画策定・実行を支援しています。

中小企業再生支援協議会の主な支援内容は以下のとおりです。

  • 解決に向けた助言・支援施策・機関の紹介
  • スキームに従った再生支援
  • 再チャレンジ支援
  • 新型コロナ特例リスケジュール支援

それぞれどのような支援か説明していきます。

解決に向けた助言・支援施策・機関の紹介

中小企業再生支援協議会は、事業再生に関する知識・経験を有している公認会計士・税理士・弁護士・中小企業診断士・金融機関出身者などの専門家が、統括責任者(プロジェクトマネージャー)・統括責任者補佐(サブマネージャー)として常駐している機関です。

窮境に立たされている状況の中小企業などから相談を受け、

  • 解決に向けた助言
  • 支援施策や支援機関の紹介
  • 弁護士など専門家の紹介

などを第一次対応として行います。

そして事業性など、一定要件を満たすときには再生計画の策定を第二次対応として支援してくれます。

なお、中小企業再生支援協議会の私的整理手続は、「中小企業再生支援協議会事業実施基本要領」に基づき実施されます。

スキームに従った再生支援

中小企業再生支援協議会などが債務免除を含む再生計画策定支援を行うときの手順や要件を定めたものが「中小企業再生支援スキーム」で、このスキームの手順に従い再生計画策定支援を受けることができます。

金融機関などから債務免除など受けたときには、対応した税制上措置を受けることも可能です。

再チャレンジ支援

再チャレンジ支援では、

  • 特例利スケージュール支援
  • 再生計画策定支援の開始・完了
  • 特例リスケ計画・再生計画の遂行

などが極めて困難とされる中小企業などの経営者に対し、

  • 事業再生の早期決断
  • 再チャレンジに向けた債務整理の決断

など促すために、経営者・代理人弁護士に助言を行っています。

新型コロナ特例リスケジュール支援

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて債務返済などに悩む中小企業のため、中小企業に代わって協議会が元金返済猶予要請などを行うなどの支援を行います。

1年間、新型コロナウイルス感染症特例リスケジュール計画を策定し、債務負担軽減を実施していくサポートが行われます。

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)の活用を

業績不振で赤字が続き、資金を調達しなければならない状況で借入金も増え、金融機関などからの追加融資を受けることもできず資金繰りが行き詰まるといったこともあるでしょう。

特に新型コロナウイルス感染拡大の影響で、資金繰りに困窮する企業は少なくありません。

資金繰りが行き詰まると事業継続が困難な状況となってしまうため、関連する事業の市場性やブランド価値がまだある場合には、会社を倒産させてしまうことはもったいないことといえます。

まだ企業の再建見込みがあるのなら、「事業再生」を行い倒産回避することもできるため、あきらめず活用できる制度を利用しましょう。

事業再生には資金調達が欠かせませんが、支援する制度として「事業再生支援制度」の活用が検討できます。

「事業再生支援制度」は、法的手続や国の公的機関(再生支援協議会など)を利用した私的整理を行い、再建計画の途中段階である中小企業に対し信用保証協会が保証を行う制度です。

事業再生支援制度のうち、「事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)」について解説していきます。

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)

「事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)」とは、民事再生法など法的手続ではない私的整理による再生を行う中小企業に対し、事業資金を円滑・迅速に調達できるようにするための保証制度です。

法的手続や公的機関を利用した私的整理手続で、再建計画途上の中小企業に対して信用保証協会が保証し、円滑な事業再生を実現させることを図ります。

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)の対象者

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)の利用対象となるのは、金融機関から支援を受けており事業再建に合理的な見通しが認められ、さらに次のいずれかに該当する方です。

  • 特定認証紛争解決手続(事業再生ADR手続)による事業再生を図る方
  • 中小企業基盤整備機構や認定支援機関(中小企業再生支援協議会等)の指導・助言を受けて事業再生を図る方

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)の保証限度額

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)の保証限度額は2億8千万円ですが、以下の通りとなっています。

  • 普通保険にかかる保証 2億円
  • 無担保保険にかかる保証 8千万円
  • 特別小口保険にかかる保証 2千万円以内
  • 中小企業者が組合などの場合 4億8千万円以内

保証される割合と期間

事業再生円滑化関連保証制度(プレDIP保証制度)で保証されるのは80%(部分保証)ですが、特別小口保険の対象である中小企業者は100%(全額保証)となります。

保証期間は3年以内保証料率は年率1.76%で、担保・保証人は原則として法人代表者以外不要とされています。ただし担保が必要になることもあるため、事前に確認したほうがよいでしょう。

まとめ

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、事業再生を図り事業を継続させたいと考える中小企業は少なくありませんが、どのような方法で再生させればよいのか悩むこともあるでしょう。

このような場合、相談できる専門機関や活用できる制度を使って、スムーズな事業再生へとつなげていくようにしましょう。

また、資金繰りに行き詰まり悩んでいる場合、手元の資金を一時的に増やす方法としてファクタリングなども活用できます。

銀行などから追加融資を断れてしまったときなども対応できる資金調達の方法なので、検討してみることをおススメします。

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