売掛金を英語で表記すると「Accounts receivable」で、継続的に取引を行う取引先との事業活動で発生した債権の未収額をあらわす勘定科目が?売掛金(Accounts receivable)です。
商品の販売やサービスを販売または提供したときの代金は後日という掛け取引で発生した代金が売掛金(Accounts receivable)であり、売上代金・請負代金・サービス料の未収分などが該当します。
ビジネスにおいて英語でやり取りをする際、英語表記の言葉がどのような意味か把握しておかなければ取引に支障が出てしまいます。
そこでグローバル経理で把握しておきたい売掛金(Accounts receivable)と、それに関連する英語の文章についてご紹介します。
目次
売掛金(Accounts receivable)とは?
売掛金を英語で表記すると「Accounts receivable」ですので、省略して「A/R」という言葉が使われることもあります。
売掛金(Accounts receivable)は掛け取引で発生した代金の未収分であり、請求できる権利を意味しています。
商取引において掛けで商品やサービスを販売または提供したとき、先に売上は計上しますが代金は1か月後や2か月後に取引先から入金されます。
これでは売上を計上するとき、相手科目を現金や預金にすることはできませんので、売掛金(Accounts receivable)という勘定科目を使い会計処理を行います。
売掛金(Accounts receivable)が発生する取引を英語にすると?
たとえば$100で商品を掛け取引により販売した場合、取引先から$100をキャッシュで回収するまで、$100という現金を受け取る権利があると考えます。この権利が売掛債権であり売掛金(Accounts receivable)です。
英語であらわすと、
An account receivable is an account that is owed to the entity, usually by one of its customers, as a result of ordinary extension of credit.
となります。
取引先には買掛金(accounts payable)が発生
販売・提供した側には売上代金を回収するまで売掛金(Accounts receivable)が発生しますが、購入した取引先には支払義務が生じたことになり、買掛金(Accounts payable)が発生します。
売掛金(Accounts receivalble)は資産勘定ですが、買掛金(Accounts payable)は負債勘定であり、英語表記の頭文字を取って省略し「A/P」という言葉が使われることもあります。
売掛金(Accounts receivable)の発生と回収を仕訳にすると?
さらに詳しく英文会計で売掛金(Accounts receivable)が発生する取引を確認しておきましょう。
たとえば50,000円のアウトソーシングサービスを提供し、その代金は翌月末に取引先から入金される予定だとします。
この流れを仕訳にすると、
借方:売掛金50,000 貸方:売上50,000
となります。
売掛金(Accounts receivable)は近い将来、現金を受け取る権利のことであり、売掛債権という資産です。売掛金(Accounts receivable)が発生することで資産が増えるので、仕訳の左側である借方(DEBIT)に記入します。
売上(sales)は収益が発生することになるため、仕訳の右側である貸方(CREDIT)に記入します。
その後、発生した売掛金(Accounts receivable)が取引先から口座に振り込まれたことで回収できたとします。
仕訳にすると、
借方:預金50,000 貸方:売掛金50,000
です。
預金口座にお金が入金されたということは、預金という資産が増えるため、仕訳の左側である借方(DEBIT)預金(bank)という勘定科目を記載します。
そして発生していた売掛金(Accounts receivable)は回収により消えることとなるため、資産が減ることから仕訳の右側である貸方(CREDIT)に記載します。
グローバル経理の現場では
売掛金(Accounts receivable)はグローバル経理の現場で、「AR」や「A/R」といった英語表記を省略した言葉が使われます。
また、ARは売掛金担当業務や担当者を指す言葉として使われることもあるため、混同しないようにしましょう。
AR担当者は、売掛・買掛照合(Reconciliation)から発生・回収までの管理報告(AR Aging Report)を担当することが多いといえます。
営業取引で発生した売掛金(Accounts receivable)を「A/R-trade」とし、営業取引以外からの売掛金(Accounts receivable)は「A/R-other」と区分されることもあります。
いずれにしても自社の資金繰りや貸倒れリスクを防ぐためには、売掛金(Accounts receivable)は早めに回収したほうが得策です。ただ、回収までの期間を長くし、取引先の便宜を図ることで取引量を増やすことや、単価を引き上げることは可能になるでしょう。
売掛金(Accounts receivable)は日本語と英語では意味が少し違う?
売掛金(Accounts receivable)は、日本語では掛けで売った過去の事実を表現するのに対し、英語ではこれから受け取ることができる勘定と将来に向けた表現がされています。
Accountsは「勘定」、receivableは「受けることのできる」という意味があるからです。
何らかの対価を将来受け取る予定としているのなら、その何らかという部分の後にreceivableをつければ近いうちに入金されるという意味になります。
売掛金(Accounts receivable)以外にもたとえば、
- ・受取手形(Notes receivable)
- ・貸付金(Loans receivable)
- ・未収利息(Interest receivable)
- ・未収配当金(Dividends receivable)
などが挙げられます。
また、他の単語と組み合わせた場合には次のような文章が例として成立します。
動詞:回収する(Collect)を使った英文
We will have to collect accounts receivable, especially from ABC Corporation by the end of the week.
特にABC社からの売掛金については今週中に回収しなければならない。
名詞:回収(Collection)を使った英文
In order to pursue cash flow focused management, we plan on tightening our A/R collection policy starting the next fiscal year.
キャッシュフロー重視の経営を貫くため、弊社の売掛金回収における方針は来年度からより厳しくする予定。
名詞:支払い(Payment)を使った英文
Our finance department received the payment for Crown Company’s account receivable on January 25th.
弊社の財務部は1月25日にCrown社の売掛金を回収した。
まとめ
グローバル経理において、商取引で発生する売掛金(Accounts receivable)と関連する単語や英文についてはしっかりと把握しておき、ビジネスにもうまくつなげていくようにしましょう。
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