取引先が倒産!?売掛金未回収に備えることができる保険とは?

2020/02/04
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もし取引先が倒産してしまい、保有する売掛金が貸し倒れとなってしまったら…。損失を抱えることとなり、支払いに充てるお金が不足してしまいます。

さらに売上のほとんどを占める大口の取引先が倒産した場合、大きな損失となりどのように穴埋めするのか考えなければなりません。

このようなとき、万一に備える保険などがあれば…と思ってしまうものですが、売掛金が回収不能となった場合に対応できるものもあります。

売掛金が回収不能となった時に備える保険は、火災保険や自動車保険など一般的な損害保険とは違い、なじみのない保険と感じることでしょう。

しかし売掛金による資金不足や資金繰り悪化を防ぐために備えとなりますので、万一に備えることができる取引信用保険の内容について解説していきます。

 

取引信用保険に加入することでどのようなメリットがある?

日本の商取引は掛け売りによることがほとんどであり、売掛金が発生することが一般的です。すでに売上として計上されている代金を売掛金として保有し、期日に取引先から入金されたときにその売掛金は消滅します。

しかしもし予定されている期日に売掛金が入金されなかったら…。仕入れ代金や人件費、借入金の返済など、様々な支払いに充てるお金に不足が生じることとなります。

このようなときに備えたいという場合に加入できるのが取引信用保険ですが、どのようなときに安心なのでしょう。

 

保険に加入しておけば売掛金を確実に回収することが可能

取引信用保険は、取引先が支払いできない状態となったことで売掛金回収が不能と判断された場合、保険金が支払われて未回収リスクを回避させることができる保険です。

取引先が倒産してしまうことで、いろいろな支払いに行き詰まり連鎖倒産してしまうリスクを防ぐことが可能になります。

取引先の売掛金が回収できなくなったとき、それによって発生した損失を穴埋めするため保有資産を売却しなければならなくなる可能性がありますし、仕入れた商品の販売先に支払いを待ってもらえないか交渉しなければならなくなるでしょう。銀行などに融資を受けさせてもらえないか相談する必要も出てきます。

自社の責任ではないのに…と不満を感じながら、ありとあらゆる手段で資金調達に奔走することなり、心身に大きな負担を抱え本業に専念できなくなる可能性も考えられます。

さんざん努力をして資金調達しようとしている中、他の取引先や銀行などは資産状況や財務状況の悪化を懸念し、警戒することとなるでしょう。

場合によっては取引先からの契約の見直しを提案され、取引形態や取引量が不利な条件に変更される可能性も出てきますし、最悪取引を中止されてしまうとも考えられます。銀行も資金の貸し付けを行うどころか、すでに利用している借入金の回収に急ぎだす可能性もあります。

取引先の倒産により自社の信用力まで低下させ、経営までも苦しめることとなり円滑な商売の妨げになってしまいます。

このような事態に備えて取引信用保険に加入しておくことにより、売掛金が保全され回収不能となることを防ぐことができます。

 

取引先の与信管理

取引信用保険に加入すると、契約した保険会社から取引先の信用情報を提供してもらうことができます。それにより、どの取引先の売掛金未回収リスクが高いのか審査することができ、事前に取引内容の見直しなどを行って売掛金発生の調整が可能です。

 

取引信用保険はどのような場合に売掛金を保証する?

取引信用保険の保険金は、

  • ①保険期間開始後の取引に関して取引先が倒産するなど、一定要件において取引先が債務を履行できなくなったとき
  • ②取引先が債務支払期日から起算して3か月を経過しているのに、債務が履行されずその見込みもないと判断されるとき

などの場合、保証されます。

 

①保険期間開始後の取引に関して取引先が倒産するなど、一定要件において取引先が債務を履行できなくなったとき

取引先が倒産することが要件と考えられますが具体的には、

  • ・取引先が破産・民事再生・会社更生などの手続を開始したときや、特別清算の開始の申立を行ったとき
  • ・取引先が取引金融機関または手形交換所より取引停止処分を受けたとき
  • ・保全差押命令の通知が発せられたとき
  • ・夜逃げにより居所が不明になったとき

などが該当します。

売掛金を回収できなくなったと客観的に判断できる状態になったとき、保険金で保証されると認識しておいてください。

 

②取引先が債務支払期日から起算して3か月を経過しているのに、債務が履行されずその見込みもないと判断されるとき

①のような事実上の倒産という要件に該当しなくても、債務の支払期日から3か月を経過しているのに、取引先が支払ってくれず回収不能状態となった場合も保険金支払いの対象です。

ただし保証の判断は保険会社にゆだねることとなるため、取引先に売掛金を支払うことができる能力があるとみなされる場合、保証はされません。

 

違う方法で売掛金を保証させたいなら

取引先との間で発生した売掛金を、倒産という最悪の事態が起きても回収できるのが取引信用保険です。ただ取引先のすべての売掛金を対象に加入することになるため、保証対象が多くなるほど保険料が高くなってしまいます。

さらに取引信用保険は加入の際に厳しい審査があるため、中小企業などの場合リスクが高い売掛金が多いと判断され、審査に通らず保証を断られてしまうこともあります。

このような場合、保険ではなくファクタリングを利用することで売掛金の未回収リスクを防ぐことも可能です。

 

売掛金が回収できなくなっても安心の保証ファクタリングとは?

保証ファクタリングも、取引信用保険同様に取引先が倒産した場合など一定要件のもとで売掛金が回収できなくなった場合、それぞれの取引先に設定された保証限度額を上限に保証金が支払われます。

取引信用保険との違いは、保証ファクタリングは契約者が対象とする取引先を任意に選択できることです。

保有する売掛金の中から、保証してほしい特定の取引先の売掛金を選び、保証してもらうことができます。

 

買取ファクタリングで先に現金化する方法も

ファクタリングには保証ファクタリング以外にも、買取ファクタリングという種類もあります。買取ファクタリングは、売掛金を売却して現金化する方法であるため、期日が到来していない売掛金を前倒しでお金に換える方法です。

倒産したときのために保証ファクタリングや取引信用保険で保証してもらうのではなく、売掛金を売却して現金に換えることで資金を調達できます。

仮に買取ファクタリングで現金化した後、取引先が倒産してしまい売掛金が回収できなくなったとしても、貸し倒れリスクは売掛金を買い取るファクタリング会社が負います

そのため現金化した代金を返す必要はなく、売掛金未回収リスクをファクタリング会社に移転する形で資金調達できることがメリットです。

ただし保証ファクタリングと買取ファクタリングは、取引信用保険で保険料が発生するように、利用に際して手数料を支払うことになりますのでその点は理解しておきましょう。

 

まとめ

売掛金が回収できなくなると、取引先と共倒れとなり連鎖倒産してしまう可能性もあります。そのため、保有する売掛金が未回収となったときに備え、保険やファクタリングなどで備えておくことも大切です。

また、売掛金を先に現金化させることで未回収リスクを回避することも可能となりますので、どの方法が最もよいかしっかり検討しましょう。

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