売掛金のキャッシュフローを把握して黒字倒産を防ごう

2018/09/12
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黒字倒産が増えています。急激な資金繰りの悪化などが黒字でもこる可能性があります。その結果、帳簿上は良い結果が出ているのに、キャッシュが足りなくなって倒産に至ってしまうわけです。

ではなぜ黒字であるのに倒産に至ってしまうのでしょうか。実は売上債権が大きく関わっているケースが多いのです。もちろん売上債権だけが関わっているわけではありません。他にも様々な要因が積み重なった結果、倒産に至るわけですが、やはり売掛金や約束手形といった売上債権の占める割合が大きくなっているわけです。

こちらでは黒字倒産を防ぐためにはどうしたら良いのか、ということについて解説します。実は売掛金のキャッシュフローに注目することで黒字倒産を防げる可能性があります。

売掛金から見た黒字倒産について徹底解説します。

なぜ売掛金が原因で黒字倒産が発生してしまうのか?

・売掛金は入金までに時間がかかるため

黒字であれば、現金取引であると限定すれば倒産することはないでしょう。利益がすぐに確定するわけです。しかし基本的な取引は掛にて行われます。売掛金が用いられるわけです。

売掛金は入金までに時間がかかってしまいます。1カ月程度から2カ月程度掛かる可能性があり、その間に資金繰りが悪化してしまう事例が多発しているのです。

売上が良かったとしても、実利が得られるまでには時間がかかる、ということです。その間に仕入れ費用などがかさんでしまい、支出のほうが多くなって資金難の状況に陥ってしまう、ということも十分に考えられるわけです。

売掛金は入金までにタイムラグがあるからこそ、黒字倒産の恐れがある、と覚えておきましょう。

・売掛金の入金が遅れることもある

前述したように売掛金は入金までに1ヶ月から2カ月かかります。その期間は前もって決められているわけですが、取引先の都合によっては期日通りに行われないこともあります。支払いが遅れてしまうのです。

仮に取引先が資金難の状況に陥っているのであれば、支払いについては後回しにされてしまうかもしれません。本来であれば売上の1ヶ月後に入金されるべきものが、3ヶ月後や半年もかかってしまう可能性があるわけです。

入金に遅れが出る可能性があるのも売掛金によって黒字倒産が引き起こされる原因の一つとなっています。

<約束手形の対応よりも後回しにされやすい売掛金>
売上債権に売掛金と約束手形があります。売掛金と約束手形では、企業の優先度、というものが変わってきてしまうのです。
売掛金は約束手形よりも後回しにされやすい債権となっているのです。

そもそも売掛金に関しては、支払いが遅れたとしても取引先以外からペナルティを受けることはありません。関係が悪化するとしたら対象の売掛先のみなのです。

しかし約束手形は異なります。約束手形は銀行を介して行われるので、もしも遅れるようなことがあれば、銀行からの評価が下がってしまうわけです。特に6カ月以内に2回以上の手形の遅れが発生すると、取引停止にされてしまいます。銀行との取引停止処分となるので、企業としては手形の遅れは絶対に避けなければなりません。だからこそ売掛金よりも対応が優先されてしまうのです。

・貸し倒れが発生する可能性があるから

売掛金ですがいくら高額を持っていたとしても。それらの価値が「0」になってしまうことがあるのです。売掛先が倒産しようものなら売掛金は回収できません。いわゆる貸し倒れが発生することになってしまうのです。

ある取引先に商品が馬鹿売れし、売掛金が2,000万円や3,000万円あるとしましょう。その売掛先からの改修前に倒産してしまったらどうなるでしょうか?売掛金の2,000万円や3,000万円といった金額が1円も回収できないかもしれないのです。
貸し倒れ損失となり、一気に赤字に転落してしまうかもしれません。資金繰りだって悪くなるでしょう。

売掛金は未確定な入金予定を表しているものなので、しっかりと管理して対応していかなければならないのです。

売掛金のキャッシュフローから黒字倒産を探る方法

・倒産の基本について

まずはなぜ倒産が発生するのか、ということを理解しなければなりません。
大前提として倒産と赤字は直接関係していない、と理解しておきましょう。損失がいくらあったとしてもキャッシュがあれば会社は存続できるのです。

要はキャッシュがなくなればどんな業績であろうと会社は存続していけません。キャッシュがなくなれば仕入れもできません。各種支払いもできません。何もできない状況に陥ってしまうわけです。

赤字であったとしても潤沢な資金があれば仕入れ代金も支払えます。給与など各種経費にも対応できるわけです。

倒産はキャッシュが不足することによって起こる、ということを大前提として頭に入れておきましょう。

・売掛金の額が増えるとキャッシュフローはマイナス!

ちょっと頭を使わなければ理解できないと思いますが、非常に重要なところです。
売掛金ですが仮に増えているという場合は、キャッシュフローはマイナスになります。

なぜマイナスになるとかというと、売掛金の額が増えているということは回収が遅れていたり回収自体ができていなかったり、といった状況になっていると考えられるからです。前期の売掛金の額が1,000万円で、今期の売掛金の額が1,500万円であればキャッシュフローは500万円のマイナス、と判断できるのです。

本来であれば500万円回収できているはずのものができていない、ということになるからです。

上記した考え方は非常に大切です。特に黒字倒産には深く関わってくるので、しっかりとチェックしておかなければなりません。

キャッシュフローを見ながら売掛金の回収活動に力を入れるべきなのです。売掛金の額の増減に注目して、明らかに増えているのであれば、どこかに問題があるはずです。売掛金の回収活動に力が入っていないのかもしれません。どこか貸し倒れが発生しそうな売掛先があるかもしれないのです。

・特に売掛金額が急に増えた場合には注意しよう

急激な売上の増加は黒字倒産を招きやすい、といった特徴があります。
そもそも急激な売上の増加にはコストがかかってきてしまうわけです。仕入れ費用もかさんでしまいますし、販売するための宣伝広告費もかなりのものになるでしょう。さらに人件費なども増大しているかもしれません。

実は売るためのコストに関しては売上の回収よりも先になる、ということがほとんどなのです。だからこそ売掛金が急激に増えるような売上好調のときこそ黒字倒産の可能性が高まります。

調子が良いと思っていると痛い目にあってしまうかもしれません。

売掛金が増えてきたらどうすればよいのか?

・ファクタリングを利用する

ファクタリングは売掛金の売却を指しています。
売掛金を譲渡することで資金を得るわけです。

ファクタリングを利用すると、手数料が発生します。1%から30%ほど売掛金額から差し引かれてしまいますが、結果としては早めに入金されることになるわけです。資金難が目前に迫っている、といったときなどに対応できるタイプの方法となるわけです。

ちなみに手数料率は取引方法によっても大きく異なります。3社間ファクタリングのほうが有利な手数料率に設定されているのです。2社間ファクタリングに関しては手数料率が高く設定されているので気をつけましょう。

・買掛金の支払いを遅らせる

要は出金サイトを再検討するのです。

売掛金が増えているということは入金に遅れが出ている、ということになります。そこで出金も遅らせます。出金も遅らせられれば会社に一定の資金をとどめおくことも可能です。

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