売掛金という勘定科目の使い方とは?実は資金調達にも活用可能!

2020/11/24
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売掛金という勘定科目の使い方がわからないという場合、そもそも何を意味している科目なのか知ることからはじめましょう。

代金の受け取りは後払いという取引を会計処理する際に、売掛金という勘定科目を使いますが、実は資金調達の方法としての使い方もできる資産でもあります。

そこで、売掛金とはどのような勘定科目なのか、会計処理や資金調達における使い方についてご説明します。

 

売掛金が発生する取引とは?

BtoBビジネスで行う取引は与信取引が基本となりますが、与信とは信用を供与することを意味します。

商取引の多くは信用の上で成り立つといえますが、代金を後払いで受け取る掛け取引もその1つです。

掛け取引を行う理由として、複数の取引ごとに現金決済すると、金銭管理や会計処理に手間がかかってしまいます。

そのため1か月分など一定期間の取引はまとめて後日精算することにより、事務手続きが効率化されるため掛け取引が採用されています。

そしてまだ回収できていない代金は売掛金(売掛債権)という勘定科目で会計処理することになりますが、売掛金管理は資金源管理といえるほど重要な部分です。

 

会計処理における売掛金の使い方

掛け取引で売上を計上する際の仕訳で用いる勘定科目が売掛金です。

代金を受け取る権利はあるけれど、まだ回収できていない状態を示しますので、貸借対照表の資産に計上されます。

なお売掛金と対になるのが買掛金という勘定科目です。売掛金は自社が売る立場の際に用いる勘定科目ですが、反対に掛け取引でモノを購入したものの、その代金は後日支払う予定という場合に使います。

売掛金は売上代金を後に受け取ることができる権利ですが、買掛金は仕入代金など後日支払わなければならない義務を負うことになるため、貸借対照表の負債の項目に計上されます。

 

売上計上の際の使い方

売掛金の使い方は、掛け取引に売上を計上するときの仕訳、代金を回収するときの仕訳により異なります。

 

掛け取引で売上を計上したときには、

 

借方:売掛金 貸方:売上

 

という使い方です。

 

そして後日売掛金を回収したときには、

 

借方:現金(または預金) 貸方:売掛金

 

となります。

 

 

仮に売掛金の支払いが滞っていた取引先が倒産してしまったことで、法的手続きにより売掛金が切り捨てられた仕訳での売掛金の使い方は以下のとおりです。

 

借方:貸倒損失 貸方:売掛金

 

回収不能となった売掛金は、貸倒損失を使って処理します。ただし貸倒損失一定要件を満たさなければ使えない勘定科目ですので注意しておきましょう。

 

未収金という勘定科目の使い方とは?

代金をまだ回収できていない勘定科目は、売掛金だけでなく未収金(未収入金)も同じです。

似た意味を持つ勘定科目がわざわざ分かれているのはなぜか?と疑問を感じる方や、未収金の会計処理での使い方がよくわからないという方もいることでしょう。

確かに売掛金と未収金は、どちらも代金を受け取っていないことを意味する仕訳としての使い方で共通していますが、取引の内容が営業取引(本業の取引)かそうでないかにより使い分けが必要です。

 

営業取引により発生した未回収代金

営業取引で発生した未回収代金の仕訳では売掛金を使い、賃借対照表上では流動資産として計上されます。

ただし建設業の会計処理では、売掛金ではなく完成工事未収入金という勘定科目を用いりますし、医業では医業未収金などを使います。業種により、売掛金を意味する勘定科目が異なる場合もあるため、使い方は同じですがその違いに注意しておきましょう。

 

営業外取引以外で発生した未回収代金

本業以外の取引で発生する未回収代金の仕訳は未収金を使います。

たとえば有価証券や固定資産の売ったときや、余裕資産で購入した不動産の家賃収入などは本業ではないため、未収金で仕訳をたてます。

メインの事業以外の取引で発生した代金債権が未収金であり、賃借対照表上では決算日翌日から1年以内に入金される予定であれば流動資産、1年を超えて入金される予定なら固定資産に計上します。

 

会計処理での未収金の使い方として、たとえば不要となった業務用機器を10,000円で売却したものの、その代金は後日受け取るという場合には次の仕訳となります。

 

借方:未収金10,000円 貸方:備品10,000円

 

売掛金管理の必要性

売掛金は将来受け取ることのできる代金なので、そのうち現金に代わるものと安易に考えないことが必要です。

適切な売掛金管理が求められますが、それは回収する権利があっても取引先が期日に確実に入金するとは限らないからといえます。

うっかり期日を忘れ入金が遅れることもあれば、資金繰りの悪化を理由に入金してもらえない可能性もあります。

そのため回収できなくなる可能性もあると認識し、未回収とならないようにリスク回避する売掛金管理が重要です。

 

未回収となった場合

利益率10%の取引で、未回収の売掛金が1千万円分発生してしまったとします。

回収できなくなった売掛金分を取り戻すためにどのくらいの売上をあげなければならないのかというと、1千万円÷10%=1億円です。

回収するはずだった売掛金の10倍の売上をあげなければ取り戻せなくなってしまいます。

 

未回収で資金繰りも悪化

売掛金管理が重要なのは、そもそも自社の資金繰りに売掛金が大きく関係するからです。

商品やサービスを販売・提供した売上利益を資金と考え、将来に利益となる売掛金も視野に入れながら資金計画を立てたとします。

しかし売掛金が期日通りに支払われなかった場合、資金計画が狂ってしまい資金繰りは悪化してしまうでしょう。手元のお金が少なくなり、様々な支払いができなくなってしまいます。

売掛金管理経営にとって欠かせない業務と認識し、適切に行うことを心掛けてください。

 

Excelで管理するときには台帳の使い方に注意

売掛金管理を行う際、パソコンの使い方など詳しくなくても会計ソフトやシステムなど導入すれば簡単にできます。

しかし導入していない場合には、Excelなどで作成した売掛台帳などで管理することも可能です。

ただ、Excelによる台帳の使い方として注意しておきたいのは、常に新しい情報を入力・整理しておくという部分です。

たとえば複数の方が同じ台帳を閲覧・入力する場合、すでに入力している情報を別の方が再入力してしまう可能性があります。台帳の情報と実際の入金に差異が生じないように注意してください。

 

未回収リスクを防ぐ売掛金の使い方

売掛金の帳簿上での使い方は理解できるものの、資金調達での使い方は知らないという方もいることでしょう。

資金繰りを改善させるためには、売掛金を早く回収し買掛金をできるだけ遅く支払う取引が好ましいといえます。

しかし自社の都合ばかりを取引先に押し付けることもできないため、希望どおりの期日設定に至らないというケースもあるはずです。

売掛金の回収までは時間がかかるのに、買掛金の支払いは先に訪れてしまう…という場合、ファクタリングでの売掛金の使い方を知っておくと安心できます。

 

ファクタリングでの売掛金を活用できる

ファクタリングとは、保有する売掛金(売掛債権)をファクタリング専門の業者に売却し、期日よりも先に現金化させる資金調達のサービスです。

期日まであと1か月や2か月という期間があり、それまでに支払いに充てるお金がないという場合、ファクタリングで売掛金を前倒しさせれば手元の資金を枯渇させることはありません。

ファクタリングでは取引先の信用力が審査の対象となるため、与信調査としても活用できますし、未回収リスクを防ぐという使い方もできます。

もし売掛金ばかりが増え、手元のお金が不足しがち…という場合にはファクタリングという資金調達の使い方を知っておくと安心です。

 

まとめ

売掛金の会計処理上での使い方、そして資金調達での使い方を理解できたことでしょう。売掛金は将来入金される予定の資産ですが、保有しているだけでは意味がなく、代金を適切に回収していくことが必要です。

もし帳簿上にいつまでも売掛金が残っているのなら、期日に入金されているのか確認し、遅れが出ているものは取引先に忘れず請求するようにしましょう。

取引先の与信調査を代行してほしいときや、未回収リスクを回避させたいとき、早急に手元のお金を増やしたいときにはファクタリングを活用できることも知っておくと安心です。

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