ウルトラCの資金調達方法といわれるファクタリングとは?

2019/11/18
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保有する売掛債権を売却して現金化することにより資金調達する方法をファクタリングといいます。

売掛債権は売上代金が入金されるまで一定時間を要するため、そのサイトが長ければ長いほど、回収までの間の資金繰りに苦労するという企業は少なくないでしょう。

しかしその売掛債権をファクタリングで早期に現金化させることができれば、スムーズに資金調達が可能となり様々な支払いに充てることが可能です。

まさに資金調達のウルトラCともいえる方法であるファクタリングですが、資金繰りが楽になるだけでなく様々なメリットがあるので解説していきます。

 

ファクタリングとはどのような資金調達の方法か

ファクタリングは企業などが保有している売掛債権を現金化させて資金調達する方法ですが、資金力が弱い中小企業の資金繰りを円滑化させることが可能となります。

資金不足に陥ったとき、真っ先に思い浮かぶ資金調達の方法は銀行などからの借り入れかもしれません。しかし審査が通らず融資を受けることができないという場合でも、売掛債権を保有していればファクタリングを利用できる可能性があるので、借金を増やすことなく資金を得ることができます。

 

ファクタリングの仕組み

ファクタリングを利用したときにどのような流れで資金調達に至るのか、その仕組みを簡単に説明します。

まず、商品やサービスを掛け取引で販売、または提供した場合、売上代金後日入金されることとなる売掛債権が発生します。

入金される期日は販売相手となる売掛先との取り決めによりそれぞれですが、1か月という場合もあれば、2か月や3か月、業種によっては半年や1年という場合もあるでしょう。

しかしその間には、材料などの仕入れにかかった代金、従業員に対する給料や賞与、税金や社会保険料など様々な諸経費の支払いが発生します。

売上はあがっているのでいずれその代金が入金されるとわかっていても、実際に手元に現金が入らなければ色々な支払いができなくなり、最悪の場合、資金がショートしてしまうこととなるでしょう。

このような場合、ファクタリングで売掛債権を売却し、入金される予定の期日よりも先に現金化させることで、様々な支払いをスムーズに行うことができます。

本来、仕入れ代金などは販売した商品が売れ、その売上代金が入金された後で支払うことが望ましいといえます。この流れであれば資金繰りが悪化することはないはずですが、仕入れにかかった代金は先払い、売上代金は後払いで入金されることが一般的です。

しかしファクタリングなら、この一般的な流れを変更させることが可能であり、前倒しで売上代金を受け取ることが可能になります。

ファクタリングを利用し、売掛債権をファクタリング会社に売却すると、利用にかかる手数料分が差し引かれ残りの買取代金を受け取ることができます。

その後、本来、売掛先企業から売上代金の入金が行われ、その代金をファクタリング会社が受け取るという形です。

 

ファクタリングを利用する上でのメリット

売掛先企業から支払われる売掛債権を前倒しで受け取ることができ、スムーズに資金調達できることがファクタリングの一番のメリットです。

ただ、他にもファクタリングを利用することでメリットと感じることができる部分は多々あります。

 

借金は増やさないで資金調達できる

先にも述べましたが、もし資金繰りが悪化したらまずは銀行からの借り入れで資金調達しようと考える経営者の方も多いことでしょう。銀行から融資を受けようと申し込みを行い、もし審査で断られてしまったら、金利は高いけれどすぐに資金も調達できるし審査も厳しくないビジネスローンなどを検討するというケースは少なくありません。

銀行からの融資やノンバンクからの借り入れにより資金調達した場合、いずれも一時的には資金ショートする事態を回避することはできるでしょう。

ここで考えておきたいのは、その後の返済負担です。金融からの借り入れは借金を増やすことになるという点です。当然、利息の負担も発生しますので中長期的に見れば財務状況が圧迫される可能性があります。

しかし、ファクタリングなら、借り入れではないので借金を増やすことはなく、返済負担に追われる心配もありません。

 

売掛債権の回収不能に対するリスクヘッジが可能に

商品やサービスを販売、または提供したり、建設業なら工事を施工することで売掛債権が発生します。この売掛債権が間違いなく、入金予定の期日に回収できれば問題ないでしょうが、近年ではどのような企業がある日突然倒産してしまうかわからない状況です。

特に景気に左右されやすかったり、世界経済などの影響を受けやすい業種の場合、これまで順調だった企業が倒産してしまうこともあるのです。

そのような企業が売掛先だった場合、発生した売掛債権は倒産により回収できなくなり、最悪の場合、連鎖倒産してしまう可能性も出てくるでしょう。

そこで、ファクタリングにより先に売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらっておけば、この貸し倒れのリスクを移転させることができます。

売掛先企業が倒産してしまったら、先に売掛債権を売却して現金化させていても、その代金を返さなければならないのでは?と思うかもしれません。

しかしファクタリングは、売掛先企業が倒産したことで支払い不能状態となっても、受け取った資金を返済する償還請求権のない契約が一般的です。

売掛債権が回収不能になった場合の貸し倒れリスクはファクタリング会社が負担することになるので、安心して利用できることもファクタリングのメリットといえるでしょう。

 

売掛債権の管理が軽減

売掛債権を保有していると、その債権がどの売掛先企業のどの取引のものか、いつ入金予定で遅れなどは生じていないか常に確認することが必要です。取引先や取引数が多ければ多いほど、この売掛債権の管理に手間や時間がかかり、本業に専念できなくなってしまいます。

また、うっかり未回収のまま放置してしまっていると、売掛先企業も支払いが遅れても何も言ってこない相手だと認識するようになり、支払いがだんだんとルーズな対応になってしまうかもしれません。

しかしファクタリングで売掛債権をファクタリング会社に売却すれば、その後、その売掛債権の管理を行う必要がなくなるので、事務作業の手間や時間を削減できることもメリットといえるでしょう。

 

与信管理にも利用できる

売掛債権を買い取るファクタリング会社は、その売掛債権が買い取った後で不良債権にならないために、売掛先企業の信用力に問題はないか調査を行います。

この信用調査の結果次第では、売掛債権が買い取り不可と判断されてしまう場合もあるでしょうし、買い取りしてもらえることになったとしても手数料が高く設定されるかもしれません。

ただ、信用調査で得た情報は提供してもらえますし、詳しい内容まで伝えてもらえなかったとしても、買い取り不可となった時点危ない会社であると把握することができます。

本来なら自社で行わなければならない信用調査与信業務を、ファクタリングを利用することでファクタリング会社に代わりに行ってもらうことが可能になるというわけです。

 

ファクタリングのデメリット

ファクタリングを利用することはいろいろなメリットばかり!すぐにでも利用しよう!と思うかもしれませんが、メリットもあればデメリットもある点は理解しておきましょう。

まずファクタリングを利用する上では手数料が必要です。売掛債権の額面をそのまま受け取ることができるのではなく、そこから手数料が差し引かれることになります。

手数料は、売掛債権の種類や金額、売掛先企業の信用力、入金予定となる期日までの期間、2社間(ファクタリングを利用する会社・ファクタリング会社)か3社間(ファクタリングを利用する会社・ファクタリング会社・売掛先企業)などにより異なります。

さらにどのファクタリング会社を利用するかによっても手数料は変わってきますので、優良な業者を選ぶことが重要です。

回収不能リスクが高まるほど手数料も高くなり、金額が小さく信用力が低いという場合は30%ほどまで上がることもあります。

ただ一般的には、2社間は1~5%、3社間は10~30%が相場ですので、この割合と大きく異なる手数料が設定される場合には、安すぎても高すぎても悪徳業者の可能性があるので注意しましょう。

 

3社間では売掛先企業に通知や承諾が必要

3社間でファクタリング契約を結ぶ場合、売掛先企業に売掛債権が譲渡されることを通知し、承諾を得なければならないため、交渉や手続きまで時間がかかることもあります。

また、売掛先企業に売掛債権を譲渡することが知られることになるので、銀行融資の通らない危ない企業だと余計な不安を与えてしまい、関係が悪化してしまうことが懸念されることもあります。

 

2社間は債権譲渡登記が必要なこともある

2社間の場合、3社間のように売掛先企業は取引に加わりません。

ここで問題になるのが第三者に対する対抗要件に具備することができないという点です。

3社間で売掛先企業に通知を行う場合には内容証明などが用いられることが多いですが、これは売掛債権を新しくファクタリング会社が保有することを書面上で証明するためです。

もしファクタリングを利用した企業などが、同じ売掛債権を別のファクタリング会社に売却してしまった場合、最初に売掛債権を買い取ったファクタリング会社がその権利を主張できるようにするために行われます。

しかし2社間では売掛先企業に通知することができないので、もし別のファクタリング会社にも同じ売掛債権が売却される二重譲渡が行われても先に売掛債権を買い取ったファクタリング会社は権利を主張できません。

そこで行われるのが債権譲渡登記で、登記制度を利用して行います。

債権譲渡登記は別途費用がかかってしまうことと、登記情報として登録されるので誰でも閲覧することが可能になります。

誰でも閲覧ができるということは、売掛先企業が売掛債権の売却を知ってしまう可能性もありますし、銀行が情報を取得して融資の審査で不利になる可能性もあるということです。

ただ、2社間でも債権譲渡登記を必要とせず、未登記や留保という形で契約を行ってくれるファクタリング会社もありますので、このようなリスクに不安を感じる場合には柔軟な対応を可能とするファクタリング会社を選ぶことが必要となるでしょう。

 

コンサルティングなど経営上の相談にも乗ってもらえる場合がある

ファクタリング会社にもよりますが、資金調達だけでなくコンサルティング業務も同時に行っている場合があります。

このようなファクタリング会社でファクタリングを検討すると、どの資金調達方法がもっとも適しているのか、今後、資金繰りを改善させるためにはどのように経営を行えばよいのか相談することができます。

ただ、どのファクタリング会社でもコンサルティング業務を行っているわけではありませんので、事前に確認しておくことが必要です。

 

ファクタリングで資金繰り改善と財務体質の強化を!

ファクタリングを利用することで、資金繰りの悩みから解放され、さらに資金繰り改善が可能となるのは大きなメリットです。

資金面で苦労することが多い中小企業の場合、毎月資金繰りのことばかり考えているというケースも少なくありませんが、それではいつまでたっても本業に集中することができません。

しかしファクタリングで資金繰り改善・財務体質強化ができれば、余計な心配をせず本業に専念することが可能となり、いずれ事業拡大なども検討に視野に入れることができるでしょう。

 

倒産するのは赤字だからではない!

理解しておきたいのは、企業が倒産するのは決算書が赤字だからではないということです。

いくら赤字が続いても、手元の資金が枯渇することがなければ事業は継続できます。しかし売上が上がり利益が出て黒字だったとしても、売掛債権のまま残っていて入金されない状態が続き、手元の資金が不足してショートすれば倒産してしまうのです。

せっかく競争力に優れた市場ニーズの高い商品を持っていても、資金ショートすれば事業を続けることはできなくなります。

中小企業は財務体質が脆弱なことが多いので、保有する売掛債権を眠らせたままにせず、上手く活用して資金繰りを改善させることを検討しましょう。

ファクタリングなら、審査でも重視されるのは利用する会社ではなく売掛先企業の信用力なので、赤字決算や債務超過などでも利用できる可能性が高いです。

 

まとめ

信用力の高い売掛債権を保有していれば、ファクタリングにより資金調達に利用することができます。

先に述べた通り、借金を増やさず資金調達が可能となる点や、リスクヘッジに活用したり、与信管理にも利用できることがファクタリングの特徴でありメリットです。

ファクタリングによって資金繰りを改善し、経営体質を強固にすることで将来性が高まり、事業も円滑に進むようになるでしょうし、倒産などのリスクを回避することができます。

ただ注意したいのは、ファクタリングでどのファクタリング会社に売掛債権を売却するかという点です。ファクタリングはまだ日本では十分に浸透してる資金調達の方法といえない上に、法整備などが進んでいないことを利用し、法外な手数料を請求しようとする悪徳業者も存在します。

もし資金調達にファクタリングを利用する場合には、柔軟な対応、そして信頼できる取引を可能とする優良なファクタリング会社を選ぶことが大切であると理解しておきましょう。

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