ファクタリングは三社間のほうがメリットは高い?二社間との違いとは

2019/05/13
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ファクタリングで資金の調達を検討しているけれど、そもそもファクタリングとはどのような流れで売掛債権が現金化されるのかわからないという方もいるでしょう。

二社間や三社間など契約の形にも種類があり、三社間ファクタリングのほうが手数料は安く設定されるなど違いがあります。

そこで、ファクタリングによる売掛債権の現金化の流れや、一般的になぜ三社間ファクタリングのほうが手数料は安いのかなど、ファクタリングの内容をご説明します。

 

ファクタリングで売掛債権が買取りされるまでの流れ

商品やサービスを販売・提供したとき、その対価である代金はその場で受け取らず、後日請求書という形でまとめて回収することになれば売掛債権が発生します。

ファクタリング会社に売掛債権を売却するためには、ファクタリング利用会社とファクタリング会社との間で契約を結ぶことが必要となりますが、三社間ファクタリングではこの間に売掛先企業との契約も必要です。

そこで、ファクタリング会社から売掛先企業に対して売掛債権を譲渡する旨の通知を行い、売掛代金支払いの期日にはファクタリング会社に直接支払ってもらうことを承諾してもらうことが必要となります。

 

売掛金の回収業務や管理の手間が省ける

売掛先企業から承諾を得ることができれば、ファクタリング利用会社は売掛債権を売却した代金として、ファクタリング手数料を差し引いた金額を現金で受け取ることが可能となる流れです。

売却した売掛債権は、期日に売掛先企業から直接ファクタリング会社に支払われますので、売掛先に対する回収業務を行う手間もかかりません。

そのため、代金回収業務や売掛金管理の手間が省ければ、資金を調達できて本業に集中しやすくなるので、事業も早期に改善しやすくなるでしょう。

 

二社間ファクタリングの場合

これが二社間ファクタリングだとどのような流れとなるのでしょう。

ファクタリング契約を結ぶのは、ファクタリング利用会社とファクタリング会社との間のみで、売掛先企業は取引の事実を知らされないままファクタリングが行われます。

売掛先企業に通知が行われないということは、期日を迎えた売掛代金はファクタリング利用会社に入金され、その代金をファクタリング利用会社からファクタリング会社にそのままスライドさせることが必要となります。

そのため、ファクタリング利用会社はファクタリング会社の代わりに集金を代行する形となるので、集金代行業務委託契約を結ぶことが必要です。

 

ファクタリング会社に売掛代金をスライドさせることが必要

二社間ファクタリングにより、ファクタリング利用会社に売掛債権を譲渡した代金の支払われると、債権はファクタリング会社に移転します。

そのため、売掛先企業から支払われた売掛代金はすでにファクタリング会社のものであり、あくまでもファクタリング利用会社は受け取りを代行するだけであることを理解しておくことが必要です。

この事実を勘違いしてしまい、自社に入金されたものだから他の支払いに充てても問題ないだろうと、ファクタリング会社に入金された売掛代金をスライドさせず、使いこんでしまうと業務上横領罪となってしまいます。

ファクタリング会社も、使い込みが発生すると売掛先企業から支払われた売掛代金を受け取ることができなくなるので、二社間ファクタリングのほうが三社間ファクタリングよりも抱えるリスクは高くなります。

このリスクの高低がファクタリング手数料に影響することとなるので、三社間ファクタリングのほうが手数料は安く設定される理由といえます。

 

二社間と三社間の手数料の違い

実際、二社間ファクタリングの手数料は買取金額に対して10~30%であるのに対し、三社間ファクタリングなら1~5%と割安です。

債権を譲渡した場合、ファクタリング会社は自分が譲渡された債権の債権者であることを主張するための対抗要件を必要とします。そのために行われるのが、売掛先企業に対する通知、売掛先企業からの承諾です。

二社間ファクタリングの場合、売掛先企業には債権譲渡の通知は行われませんので、この対抗要件に備えることができないことが手数料を高く設定させる理由といえます。

 

二社間では債権譲渡登記が必要になるケースも

ただ、債権譲渡の通知を売掛先企業に行う以外でも、債権譲渡登記を行うことで対抗要件に備えることが可能です。そのため、二社間ファクタリングで取引を行う場合には、この債権譲渡登記を必須要件としているファクタリング会社も少なくありません。

三社間ファクタリングでは売掛先企業に対する通知が行われ、承諾を得て取引を行いますが、二社間ファクタリングの場合通知は行いません。この場合、債権者はファクタリング利用会社に留保する形となるため、売掛先企業の同意は不要となります。ファクタリング利用会社とファクタリング会社の合意のみで契約が成立する取引です。

ファクタリング会社は自分が債権者であることを主張するための対抗要件が必要となるため、債権譲渡登記の具備を必要とする点は理解しておきましょう。

 

債権譲渡登記では別途費用が発生

ただ、債権譲渡登記を行う場合、登記にかかる費用や申請を代行してもらう司法書士に対する報酬なども実費で必要となります。

余計な費用がかかってしまうことになりますが、ファクタリング会社の中には二社間ファクタリングでも債権譲渡登記を行わず、留保という形で対応してくれる優良な企業もあります。登記費用をかけたくないという場合には、柔軟な対応を可能とする優良なファクタリング会社を利用することが望ましいでしょう。

 

三社間は売掛先企業から理解を得ることが必要

三社間ファクタリングは、ファクタリング会社にとっては売掛代金の回収リスクの不安が解消されるので、その分、手数料が割安になる傾向が多いといえます。

二社間ファクタリングの5分の1以下に手数料を抑えることができる場合もあるので、ファクタリング利用会社にとってもメリットが大きいでしょう。

ただ、三社間ファクタリングは、ファクタリング利用会社、ファクタリング会社、そして売掛先金業の3つが売掛債権の売却に合意して契約を結ぶことが必要です。

売掛先企業にはファクタリングを利用する事実が露呈するので、理解を得ることができるかが重要なポイントとなるでしょう。

 

ファクタリングは本当にネガティブイメージなのか

実際、ファクタリングを利用して資金を調達しようとすることに、信用面で不安な状況にあるのではないか?といったネガティブなイメージを抱かれる可能性も否定できません。

本来ファクタリングは、銀行からの融資やビジネスローンなどを利用して資金調達を行うよりもリスクが低く、借金を抱えるわけでもなく、受け取る予定の代金を前倒ししているだけです。

それでも売掛先企業からすれば、資金繰りに困っている状態であると判断されやすく、今後の取引も見直したほうがよいのでは?とその後の関係にひずみが生じるケースもあるようです。

一時的にファクタリングで資金調達が可能となっても、万一売掛先企業との関係が悪化したら…と考えてしまい、三社間ファクタリングに踏み切れないというケースも少なくないのです。

 

売掛先企業に親身な対応をしてもらえるケースも多々ある

ただ、実際に売掛先企業に打診してみると、現状を把握してくれ親身に対応してくれたというケースも多々あります。仮に元請けの売掛債権をファクタリングに利用する場合、売掛先企業である元請けにしてもれば、下請けに倒産されては困ると考えるからでしょう。

 

ただし三社間は現金化まで時間がかかる

売掛先企業にファクタリングを利用する事実を知られてしまうのはデメリットだと感じるかもしれませんが、その他にも売掛債権が現金化されるまでの期間が長くなりがちである点も理解が必要です。

なぜなら三社間ファクタリングの場合、売掛先企業に通知を行い、同意を得る必要があるからです。直接、ファクタリング会社が売掛先企業に出向き、どのような契約となるのかを説明して、承諾書に署名・捺印をもらうという流れが必要となります。

そのため、売掛先企業との契約がスムーズに進まなければ、その分時間がかかってしまうからです。中には担当者だけで決裁できないケースもあるため、二社間ファクタリングよりも時間がかかる点は理解しておきましょう。

 

ファクタリングは貸金業の許可はいらない取引

ファクタリングは融資ではないため、ファクタリング会社に貸金業許可などは必要ありません。もし貸し付けという形で金銭消費貸借契約を結ぶのなら、貸金業としての許可が必要です。

しかし、金銭の貸し付けという時点ですでにファクタリング取引ではなくなっているので、もし契約書の内容が貸し付けという形のものなら、それはファクタリング会社を装う違法な業者である可能性もあるため注意してください。

実際、ファクタリング会社と偽って、法外な金利で貸し付けを行おうとするヤミ金業者も急増しています。もし反復継続して金銭消費貸借契約を結ぶのなら、貸金業の許可が必要です。

許可証の提示を求めることはもちろん、そもそも貸し付けという時点でファクタリングではないので契約を中止するなど、その場に流されることなく勇気を持って行動するようにしてください。

 

ファクタリングを利用する上で知っておきたい言葉

売掛債権を売却するファクタリングにより資金を調達する上で、知っておきたい言葉がいくつかありますのでご説明します。

 

集金代行業務委託

二社間ファクタリングで必要となるのは、売掛先企業から売掛代金を回収し、その代金をファクタリング会社にそのままスライドさせて支払うことです。この流れはファクタリング会社からファクタリング利用会社に対し、集金代行業務を委託していることになります。

ファクタリング会社が売掛先企業に直接、売掛代金を請求したり集金したりすることはありません。

そのかわり、ファクタリング利用会社はファクタリング会社に代わり、売掛先企業から売掛代金を回収し、集金後にはファクタリング会社に回収した代金を支払うという流れが必要です。

 

買取限度額

三社間ファクタリングの場合、その場合、ファクタリング利用会社と売掛先企業に対する審査が事前に行われ、買取限度額が設定されます。その限度額内なら繰り返し債権の譲渡が可能となるケースもあります。

 

償還請求権

ファクタリング会社に売掛先企業の売掛債権を売却した後、もし売掛代金が回収されるまでに売掛先企業が倒産してしまったら…。この場合、誰がその負担を負うことになるのでしょう。

償還請求権ありというファクタリングの場合、もし売掛先企業が倒産してしまうと、回収できなかった売掛代金はファクタリング利用会社が負担することになり、ファクタリング会社に支払わなければなりません。

 

●ファクタリングは償還請求権なしが一般的

ただ、ファクタリングは償還請求権なしというノンリコースでの取引が一般的なので、もし売掛先企業が倒産してもその代金はファクタリング会社がすべて負担することになります。ファクタリング利用会社は弁済の責任を負う必要はありませんので、安心して利用できる資金調達の方法といえるでしょう。

 

●償還請求権ありはリスクが高い反面、手数料は安め

償還請求権ありで行うファクタリング契約は、売掛債権はファクタリング利用会社にあり、譲渡担保融資という形になります。

売掛代金の支払いが行われると債権がファクタリング会社に移る形なので、売掛先企業が倒産してしまい売掛代金が支払われないなら、売掛債権はファクタリング利用会社に残ったままとなり、返済を行わなければならないという流れです。

償還請求権ありはリスクが高い取引ですが、償還請求権なしより手数料が安く設定されたり、審査のハードルが低くなりやすいといえるでしょう。

 

まとめ

三社間ファクタリングは二社間ファクタリングよりも手数料が安いのは、その分、ファクタリング会社が抱える貸し倒れリスクが低いからです。ただし、売掛先企業に対する通知や承諾を得るという手続きが必要となるため、その分、現金化まで時間がかかる点は理解しておきましょう。

三社間も二社間も、どちらもメリット・デメリットはそれぞれあります。何を重視して取引を結びたいかをよく検討し、いずれにしても信頼できるファクタリング会社を利用することが最も大切です。

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