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ファクタリングでは請求書が必要書類として含まれている理由

ファクタリング2019/04/16

資金調達にファクタリングを使う場合、最低限の条件として実際に売掛金が存在する(発生している)ことが必要です。

ファクタリングとは、ファクタリング会社に売掛金を売却することにより、資金を調達する方法ですので、そのためには売掛金が発生していることを示す書類が必要となり、売掛先に対する請求書などを提出することを求められます。

そこで、今後ファクタリングを資金調達の手法として利用するときのために、ファクタリングを行う際に必要になる書類や、提出した書類をもとに何を基準として審査が実行されるのかなど把握しておくようにしましょう。

 

ファクタリングで請求書以外に必要となる書類

売掛金の存在を示す書類には、請求書以外にも納品書、発注書、個別の契約書などいろいろありますが、いずれかの書類で対応が可能かどうかは実際に売掛金を買い取るファクタリング会社によって異なります。

また、他にもファクタリングを利用する会社の決算書や、これまでに行われた取引での入金が確認できる入出金通帳や当座通帳照合表、取引先との基本契約書などの書類を求められることとなるでしょう。

 

提出された書類でファクタリング会社が確認していること

過去に何度も取引を行い、期日内にちゃんと売上代金が入金されている売掛先であれば、現在発生している売掛金についても入金処理が行われるだろうと判断されるでしょう。

しかし、過去に取引のない新規の売掛先の場合、実際に売掛金が期日内に支払われるのかわかりません。

そこで、ファクタリングにおける審査では売掛先との過去の取引履歴も重視されますし、問題となるのはその売掛先が期日を守りしっかりと入金を行うだけの状況にあるのかということです。

 

ファクタリングと融資では審査基準が異なる

資金を調達する方法でも、融資とファクタリングではそれぞれ審査基準が異なります。

ファクタリングは融資を行うわけではなく、売掛金を売買することによって資金を得る方法ですが、審査基準は融資より甘めといわれています。

そこで、どのような審査基準になっているのか確認しておきましょう。

 

融資における審査基準

まず融資においての審査基準ですが、判断のもととなるのは借り入れを行おうとする企業の信用度が重視されます。

決算書の数字などによって簡単にある程度の判断・分析を可能とするスコアリングシステムが採用され、企業の信用度

  • ・安全性
  • ・収益性
  • ・返済能力
  • ・成長性

という条件と照らし合わせながら点数化していきます。

スコアリングシステムでの評価は定量評価ともよばれるものです。

 

●定量評価で求められること

定量評価で求められるのは、設けられた項目においての評価がバランスよい高さをあらわすことです。

大手メガバンクなどでは定量評価で融資の可否が決まるといわれているので、ここで審査基準に満たないと判断されればまず融資は受けることができません。

地方銀行や信用金庫など、地域密着型の銀行の場合は、定量評価に加えて定性評価も行います。

 

●定性評価とは

定性評価では、スコアリングシステムでは数値としてあらわしにくい条件などについて、金融機関の担当者の経験や主観による評価がおこなわれます。

たとえば、融資で資金を調達しようとする企業の将来性や販売能力、他社との競合状況、過去に利用した借入金の返済実績、経営者の経営能力、財務管理能力などの高さなどに焦点をあてて判断していきます

ただ実際には、定量評価の補佐的な扱いであることが多く、定性評価のみを重視した審査はあまり行われることがありません。

仮に決算書の数値が赤字である、または債務超過という状況の場合、定量評価の段階で審査に通りにくくなるため、融資を受けることは厳しくなるといえるでしょう。

 

ファクタリングにおける審査基準

ファクタリングを利用する場合にも審査は行われますが、融資の申し込みを行ったときに重視されるポイントとは大きく異なっています。

売掛金を買い取り、先に現金化してファクタリングを利用する会社に資金を渡すことになるファクタリング会社にとって、重要視したいのは売掛先の信用力です。

いくらファクタリングを利用する会社の信用力が高くても、売掛先の経営状態や財務状況が悪化しており、期日に売上代金を支払う能力に欠けていたら、ファクタリング会社は現金化した売掛金の代金を回収することができなくなってしまいます。

そこで、そのような貸し倒れリスクを抑えるために、ファクタリングを利用する会社ではなく、取引を行っている売掛先の信用力が審査では重視されることになります。

 

ファクタリングの審査で重視される項目は次のとおりです。

 

●売掛先の信用性

売掛先の信用力を審査する場合、たとえば帝国データバンクからの信用情報、法人信用情報、自己資本比率などを基準とした判断が行われます。

 

●売掛金の入金期日

入金期日が審査基準になる理由として、入金までの期間があけばあくほど、ファクタリング会社が抱えるリスクが大きくなるからです。たとえば入金期日が半年先という売掛金と、1か月先という売掛金では、1か月先に入金される予定となっている売掛金のほうがリスクは小さいと判断されやすくなります。

 

●ファクタリングを利用する会社の信用性や経営者の人柄

いくら売掛先のほうが審査において重視されるからといって、ファクタリングを利用する会社はどのような状況でもよいわけではありません。

たとえば他社からの借入履歴や財務状況なども確認されますが、これは経営状況が悪化していることによって、売掛先から売掛金の入金があった場合に、その代金をちゃんとファクタリング会社にスライドさせて渡すことができるかが重要になるからです。

もし代金が渡されることなく、別の支払いなどに充てられてしまうと、ファクタリング会社は現金化した売掛金の回収ができなくなり、大きな損失を抱えてしまうことになります。

そのため、ファクタリングを利用する会社の状況や、経営者が信頼できる方なのかという人柄なども重視されることになります。

 

ファクタリングでは売掛金が本物かということが最重要

これらの項目に加え、ファクタリング会社に売却しようとしている売掛金が本当に存在するのか審査においては重要となります。

売掛金が存在しているからこそ、ファクタリングを利用しようと考えるわけで、存在するかどうか疑問に感じるのはおかしいのでは?と思うかもしれません。

しかし、ファクタリングの申し込みを行う企業の中には、架空の請求書を使って現金化しようとするケースもあります。

 

架空の請求書がファクタリング会社に持ち込まれるケース

資金不足に陥ったものの、十分な売上も出ておらず、ファクタリングに利用するだけの売掛金を保有していない場合、ありもしない請求書を作成してファクタリング会社に持ち込み現金化しようとするのです。

中には同じように資金不足に苦しむ売掛先と共謀し、現金化した資金は山分けするといったことを行おうとする企業もあります。

このような詐欺行為を行おうとする企業が存在するからこそ、ファクタリングでは融資とは違った部分に審査の基準をおいて、重視しながら判断していくことが行われています。

 

まとめ

ファクタリングの利用が可能となるのは、企業が信用力の高い売掛金を保有していることが条件です。その根拠を示すために、請求書など必要書類を提出することが求められます。

審査基準はあくまでも売掛先の信用度を重視することにはなりますが、売掛金を現金化することで調達した資金の使い道、経営計画の確認などもファクタリングの審査対象となる点は理解しておきましょう。

請求書の偽造などで資金を調達しようとする企業も残念ながら存在します。そのような詐欺行為から自社を守ろうとするには、どうしてもファクタリングを利用する会社と経営者の信頼性についても確認せざるを得ない状況です。

ただ、基本的には審査基準において、売掛先の信用力が占める割合が大きいため、信頼できる取引先に対する請求書が多く発行されていれば、ファクタリングは利用しやすくなるといえるでしょう。

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