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売掛金担保融資とファクタリング|どっちがおすすめか?

ファクタリング2018/08/22

資金調達をするにあたり、売掛金を利用する、ということに関しては珍しいことではありません。実際に多くの方が売掛金を利用して資金調達を行っているのです。

そもそも売掛金は期日にならなければ受け取りができません。その間に資金繰りが悪化することもあり得るのです。期日を待っていてその間に倒産しては元も子もないでしょう

こちらでは売掛金を利用した資金調達法である、売掛金担保融資とファクタリングのどちらを利用すべきなのか、という部分を明らかにします。
テーマごとに比較していくので、どちらを選択すべきかの判断材料にしてください。

契約内容に違いあり

・売掛金担保融資の契約・・・貸付契約である
・ファクタリングの契約・・・譲渡契約である

そもそも契約が全く異なっているのです。
売掛金担保融資は、要は借金です。売掛金を担保に入れて、その担保を信用として借り入れることになります。

ファクタリングに関しては譲渡契約となります。
売掛金を売買することによって資金調達をすることになるので、要は価値のある貴金属などを売却して資金を得るのと基本的には同じようなものなのです。

実はこの契約方法の違いが、売掛金担保融資とファクタリングのどっちを選ぶべきかに大きく関わってくることになります。様々な違いを生んでいるものでもあるからです。

利息・手数料に違いあり

・売掛金担保融資の利息・手数料・・・実質年率20.0%が上限である
・ファクタリングの利息・手数料・・・法的な制限は設けられていない

売掛金担保融資に関しては、融資となるので、利息制限法が適用されます。
利息制限法は、元本が10万円未満の場合には年に20.0%の利息が上限となっています。
元本が10万円以上100万円未満の場合には年18.0%が上限となり、100万円以上の場合は年15.0%が上限と決まっているのです。

ファクタリングに関しては手数料については法的な上限設定はありません。業者が自由に設定してOKとされています。ただし一定の基準があることは確かです。

ファクタリングに関しては2社間取引と3社間取引でも手数料相場が異なっています。

・2社間取引の手数料相場・・・10.0%から30.0%
・3社間取引の手数料相場・・・1.0%から10.0%

3社間取引のほうが圧倒的に手数料率は低めに設定されているわけです。

・売掛金担保融資とファクタリングの金利・手数料はどちらが有利なのか?

実は判断が難しくなっています。
ファクタリングのほうが1ヶ月間や2ヶ月間入金を早めるだけで手数料が30%程もかかってしまうこともあるので、高く感じる方もいるかも知れません。
一方で売掛金担保融資も手数料率は年10.0%を超えることもあるなど、担保型の融資の中では比較的不利な条件となっていることが多いのです。

ですから、どっちのほうが有利・不利、ということは決められません。

支払方法の違いについて

・売掛金担保融資の支払方法・・・分割払いである、月々の返済がある
・ファクタリングの支払方法・・・支払いはない

売掛金担保融資に関しては、一般的な借金と同じと思ってください。よって支払いが毎月生じることになります。基本的に分割払いを行っていくことになるのです。返済金は自身で用意しなければなりません。

ファクタリングについては返済金が発生しません。そもそも売掛金という債権を譲渡することによってすでにファクタリング業者は見返りを受けているのです。後はファクタリング業者が売掛金の期日にキャッシュを受け取れば良いことになります。

ここで一つ気になることが出てきます。

売掛金担保融資もファクタリングも売掛金が関わっています。売掛金は口約束による取引なので、100%入金されるわけではありません。取引先の経営状況によっては、入金がされないことも考えられるわけです。

では売掛金が入金されなかった時にはそれぞれどうなってしまうのでしょうか?

・売掛金が支払われなかった時の対処

・売掛金担保融資・・・自社が対応しなければならない
・ファクタリング・・・自社が対応する必要はない

売掛金担保融資とファクタリングの大きな違いが「償還請求権」です。
売掛金担保融資には償還請求権があり、ファクタリングには償還請求権がありません。

わかり易く説明をすると、売掛金担保融資は売掛金が入金されなかった場合には自社が代わりに返済をしなければならないのです。ファクタリングについては、自社が代わりに支払う必要はありません。

リスクという面ではファクタリングのほうが低い、という事になります。
特に経営状態の悪い取引先の売掛金を資金調達に利用するのであれば、ファクタリングのほうが安心、となるわけです。

売掛先への通知について

・売掛金担保融資の売掛先への通知・・・売掛先への通知あり、売掛先からの承諾書を取得、登記のみで通知はデフォルト時のみ
・ファクタリングの売掛先への通知・・・売掛先への通知あり、売掛先からの承諾書を取得、登記のみで通知はデフォルト時のみ

※デフォルト・・・売掛金が回収できなくなるケースを指している

売掛金担保融資もファクタリングも基本的には同じシステムを採用しています。売掛先へ売掛金担保融資やファクタリングの利用が発覚してしまうこともあります。一方で売掛先への通知が一切ないようなことも選択可能です。

通知についてはないほうが良いこともあります。今後の取引先との付き合いにも変化が生じてしまう可能性があるので、取引先からの信用を落とさないためにも通知がない取引方法を選択する方は少なくありません。

ちなみにファクタリングに関しては、2社間取引であれば基本的には売掛先に通知はありません。売掛先が破綻をするなどして回収できなくなった時(デフォルト)のみ通知がされることになるわけです。

ファクタリングの利用を検討しており、取引先にファクタリングの利用がバレたくない、ということであれば2社間取引を選択しましょう。

譲渡禁止条項の考え方

・売掛金担保融資と譲渡禁止条項・・・条項が設定されていると取り扱い不可
・ファクタリングと譲渡禁止条項・・・条項が設定されていると取り扱い不可

売掛金については、譲渡を禁止する特約(条項)が設定されているものも少なくありません。
どっちについても譲渡禁止条項が付いている場合には利用できないのです。

譲渡禁止条項がついていない売掛金でなければ資金調達には利用できない、ということになるわけです。

・譲渡禁止条項は解除できるのか?

売掛先と話し合いを行って解除してもらうことは可能です。しかし話し合いをする時点で、資金繰りが悪化していることが取引先に知られてしまうデメリットも有るのです。

もしも譲渡禁止条項のついた売掛金の売却を検討しているのであれば、前もって話を通しておきましょう。理解してもらった上で交渉するのです。

まとめ

どちらにも一長一短があります。
契約による違いもありますが、似通っている部分もあるのです。

そこで自社の持っている売掛金の状況によってどっちを利用するかを決める、という考え方もあります。

・ファクタリングが向いている売掛金とは?

特定の大口の売掛金であるとか、入金までの期間が長い売掛金であればファクタリングを利用する価値はかなり高いです。さらに取引先の経営状態が悪いなどのリスクが高いと思われる売掛金をファクタリングする意味は大きいです。

売掛先にファクタリングの利用を理解してもらえるのであれば、3社間取引が利用可能なのでそれもまたおすすめです。

・売掛金担保融資が向いている売掛金とは?

特定の大口の売掛金がなく、サイトもあまり長くない状態であれば売掛金担保融資が向いています。売掛員担保融資は保有する売掛金全体を対象にするからです。入金サイトが短ければ、それだけ高い評価してもらえることになります。

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