税金が未納状態になってしまうと、様々な弊害が出てしまいます。しかしだからといってすぐに税金未納状態が解消されるわけではありません。資金繰りが悪くなっているからこそ支払えないわけです。
そこで注目したいのが税金未納の状態をどのようにして改善するのか、というところです。その一つの方法として売掛金の売却が注目されています。売掛金の売却はファクタリングと呼ばれており、実際に多くの企業が利用しています。
こちらでは「そもそも税金が未納になるとどのようなデメリットが有るのか」、さらに「税金未納状態の解消にファクタリングが適しているのか」を明らかにします。
目次
税金未納のデメリットとは?
・資金調達が難しくなってしまう
税金未納状態ということは、会社の資金繰りが悪くなっているはずです。お金がないから支払えません。
もしも銀行やノンバンクなどからお金を借りようとしている場合ですが、税金が未納であることがバレてしまえば著しく評価がダウンしてしまうのです。「バレないのでは?」と思っている方もいるかも知れません。
銀行融資やノンバンクなどのビジネスローンを利用する時には、納税証明書の提出を求められます。納税証明書を提出できる状態である会社でなければ利用できない、ということでもあるわけです。
税金が未納であれば納税証明書が提出できません。資金調達が難しくなってしまうのです。
・延滞税を支払わなければならない
税金は必ず支払わなければならないものです。国民の義務となっているので、踏み倒せません。
仮に会社として税金が支払えなくなると、延滞税が発生します。ほんらい支払わなければならない税金額よりも大きな費用が発生することになるのです。
延滞税の中身については、どれだけ遅れたかによって変わってきます。納付期限から遅れれば遅れるほど、大きな費用が発生してしまうのです。延滞税を抑えるためには、延滞期間を少しでも短くする必要があります。
もう一つ注目しなければならないのが無申告加算税です。
経営者の中には、税金が支払えないので確定申告をしない、という方もいるでしょう。しかし確定申告をしていないと、していないことによる税金も発生してしまうのです。
税金が支払えなかったとしても、必ず確定申告は行ってください。そのうえで税金を支払うための対応策を考えていかなければならないのです。
【他納税について】
・納付期限より2ヶ月以内に納付したケース・・・滞納税2.9%
・納付期限より2ヶ月以上経過して納付したケース・・・滞納税9.2%
・滞納処分を受ける
国の最終手段といってもよいのが滞納処分です。
いきなりこちらの処分を受けるわけではありません。納税者側から連絡もなくて未納になっていると国が強制手続きを行える、という制度なのです(長期滞納の場合でも執行される可能性あり)。
滞納処分の内容ですが、財産の差し押さえとなっています。会社や金融機関等に対する調査が行われ、財産があるかを調べられます。そのうえで財産が差押えられてしまうのです。
滞納処分を受けるとなると、会社としての存続はかなり難しくなります。会社の財産を差押えられてしまうからです。不動産も差押えの対象となってきます。
滞納処分を受けないようにするためにも、税金の督促には誠実に対応しましょう。
ファクタリングは税金未納状態の解消策として適切なのか?
適切です。
他の解決策と比較しても非常に優秀であると言わざるを得ません。
こちらではなぜ税金未納状態の解消としてファクタリングが適しているのか、ということを明らかにしていきます。
・そもそもファクタリングの審査に税金未納は関係ない
銀行融資を受ける時やノンバンクのビジネスローンを受ける時は、自社が審査対象となります。仮に税金が未納しているということであれば、経営に問題がある、と判断されてしまうのです。
税金未納状態を銀行融資やノンバンクのビジネスローンで解消しようと思っても、銀行やノンバンク側が拒否してきます。「税金未納=返済能力がない」と判断されてしまうからです。
一方でファクタリングは自社も審査対象にはなります。しかし審査対象のメインは自社ではありません。売掛先となっているのです。
そもそも売掛金ですが、どこが支払うものでしょうか。自社は受け取るだけなので支払うわけではありません。売掛金は売掛先が支払うものなのです。ですからファクタリングの審査は取引先がメインとなります。
ファクタリング業者としては売掛先がしっかりと売掛金を支払ってくれれば問題ありません。ファクタリングの申し込み会社が税金を未納していようと関係はないのです。
ファクタリングは自社の信用が著しくダウンしている状態であったとしても問題はありません。そもそも赤字経営をしている会社の多くが利用しているのです。税金を滞納していたとしても、利用できない理由となることはありません。
ただし売掛先の経営が悪化している場合は話が変わってきます。売掛先が税金を滞納していたり赤字経営が続いていたりしている場合には、審査で断られる可能性もあるので注意しましょう。
・一時的な資金難の対策として適している
税金ですが毎月発生するものではありません。年に1回発生するのです。だからこそ、対応が難しくなってしまいます。
ファクタリングは「売掛金の入金を早める」といったものです。期日前の売掛金を売却して、現金を早く得るのです。要は一時的な資金案のケースなどに対応できる資金調達法となっています。継続的な資金難状態を解消するのには向いていませんが、一過性の資金繰りの悪化などには十分に対応できるわけです。
税金には年に1回大きな資金が必要になります。前もって資金を確保していればよいのですが、会社としての都合もあります。どうしても支払えない、ということもあるでしょう。
ファクタリングであればローンではありません。利用後に毎月返済する必要もないのです。比較的気軽に利用できるので、その点も税金対策としての利用に向いています。
仮にローンで対応するとなると、数ヶ月や数年間に渡って返済を続けなければなりません。支払う利息額もかなりのものになってしまい、会社の経営に負担をかけてしまうのです。しかも来年も税金は発生します。税金が発生するごとにローンで対策していたら、いつかは破綻するでしょう。
税金未納には税金未納に適した方法で対応していくのがベストなのです。
ファクタリング以外の税金未納の対応策とは?
・資産の売却
売掛金も資産の一つですが、他にも資産はあります。
本業では利用していない不動産であるとか、有価証券を取得している会社もあるでしょう。本業を縮小してしまっては本末転倒なので、本業とは関連していない資産の売却で対応していきましょう。
不動産系の投資をしているのであれば、不動産を売却して資金を作るのもおすすめです。投資系の有価証券に関しても、売却して現金を確保しておくのも一つの方法です。
投資系の資産ですが、会社に余裕がある時には持っていても良いでしょう。しかし経営状況が悪くなれば手放すべきです。
特に投資系の不動産ですが、保有しているだけでも維持費がかかってくるのです。その維持費の支払いだけでも会社の負担となってしまう可能性があります。
経営をスリム化するためにも、不必要なものは前もって削っておきましょう。
・税金用の資金を確保しておく
税金の支払いは必ずあるものなので、その資金を予め確保しておきましょう。
何も考えずに経営していると、税金の支払いが困難になるので注意してください。
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