違いが知りたい!売掛金と未収入金|買掛金と未払金

2018/06/14
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会社では定期的に記帳を行わなければなりません。しかし勘定科目をどうしたら良いのか頭を悩ませてしまうことがあるのです。

中には内容が似通っている科目も少なくありません。今回紹介する売掛金と未収入金、さらには買掛金と未払金はいかがでしょうか。経理に詳しい方でなければ、違いをハッキリと理解していないのではありませんか。

こちらではその混同しやすい売掛金と未収入金の違い、および買掛金と未払金の違いを明らかにします。さらに売掛金と買掛金の関係性についてもお伝えします。

 

売掛金と未収入金の違いとは

・売掛金・・・本業の取引で発生した未回収金のこと
・未収入金・・・本業以外の取引で生じた未回収金のこと

ともに未回収金であることは同じなのですが、売掛金は本業で発生したもののことを指しています。
例えば販売業であれば、商品が販売された時に発生した未回収金のことを売掛金と呼びます。一方で製造業であれば、製造した製品や部品が売れた時に売掛金が発生するわけです。

未収入金ですが、ハッキリとしたイメージはわかないかもしれません。例えば会社には様々な設備や器具が存在しています。他にも車両や有価証券、そして土地や建物といった不動産を保有しているケースもあるでしょう。それらは購入するだけではありません。不必要になったり資金調達目的であったり、ということで売却することもあるのです。
そのような本業以外のもので現金を獲得するケースで未回収である現金のことを「未収入金」と呼んでいるわけです。

・売掛金と未収入金を誤って判断しているとどうなるのか?

税務上は特に問題はありません。そもそも売掛金と未収入金を誤って記載していたとしても、法人税や所得税に変化が現れることはないからです。税務署から指導を受けることもありません。

ではなぜ売掛金と未収入金をしっかりと区別しなければならないのでしょうか。

実は資金調達の時の大きな判断材料になるからです。仮に売掛金を誤って未収入金と記帳していた場合には、企業としての力を正当に判断してもらえずに、審査落ちする確率が高まってしまいます。

金融機関は売掛金の額をチェックします。売掛金の額が高ければ、売上がしっかりとある企業、といった印象を受けることになるわけです。決算書の評価に影響が出てしまうため、売掛金と未収入金は確実に区別しておかなければなりません。

 

買掛金と未払金の違いとは

・買掛金・・・本業の取引で発生した後で支払う代金のこと
・未払金・・・本業以外の取引で発生したあとで支払う代金のこと

基本的に売掛金と未収入金の違いと同じことになります。
買掛金に関しては、本業での取引が関わることになります。販売業であれば、商品を仕入れるはずです。その商品にかかるコストでまだ支払っていないもののことを買掛金として処理します。(製造業であれば、製品や部品を作るために仕入れた原材料のコストを売掛金とします。)
一方で設備や器具、さらには車両や不動産、そして有価証券など、本業とは関わりないものの出費でまだ支払っていないもののことを未払金と呼んでいるのです。

・買掛金と未払金を誤って判断しているとどうなるのか?

こちらも特に大きな問題が発生することはありません。
ただしやはり決算書の評価については問題が発生することもあるので注意しましょう。資金著調達に問題が発生してしまう可能性が出てくるのです。

仮に未払金であるものを買掛金として処理をしていると、営業系の債務が多い企業と判断されてしまいます。定期的に会社から出ていくお金が多い、といった判断をされることになってしまい、資金調達系の審査で落ちる原因になってしまいかねません。

会社を適切に評価してもらうためにも買掛金と未払金の違いは把握しておきましょう。記帳時に一度確認する癖をつけても良いかもしれません。

 

売掛金と買掛金の関係性|相殺できるのか?

売掛金と買掛金については、片方は入金を待っている状態で片方は支払う準備をしている状態となります。企業間取引では、お互いに売掛金と買掛金を持っている、というケースは珍しくありません。

そこで注目したいのが売掛金と買掛金を相殺できるのか、という部分です。ある会社の売掛金を100万円持っていて、その会社の買掛金を50万円持っている、ということもあるでしょう。もしも相殺できるのであれば、売掛金は50万円となります。果たしてそのようなことができるでしょうか。出来るのであれば業務効率化にもつながるわけです。

こちらでは売掛金と買掛金の相殺について徹底解説します。

・相殺は可能

ただし勝手に相殺するのは禁止されています。必ず双方が確認をとってから相殺をしなければなりません。

上記のように同一企業に対して売掛金が100万円あり買掛金が50万円ある、というケースであれば、相殺して売掛金が50万円とすることも可能なのです。

しかし物事は単純ではありません。取引先にも都合があります。相殺したほうが良いと勝手に思っていても、取引先の考え方もあるので拒否されてしまう可能性もあります。あくまで相殺をお願いする、というようなイメージで取引先に連絡をとってみましょう。

・相殺した時の処理はどうすべきか?

継続的に取引している会社の掛け取引を相殺した場合には、翌月の請求書上に相殺による入金処理をしたことを記載しておきましょう。相殺処理をしたことを忘れないようにするためにも大事な手続きの一つです。
一方で単発の取引であったケースで相殺した場合にはお互いに相殺領収書を作成しておくべきです。

相殺領収書には「上記金額は売掛金(買掛金)○○〇〇〇〇円と相殺しました」と記しておきましょう。

ちなみに仕訳については以下のようになります。

【売掛金100,000円と買掛金100,000円を相殺したケース】
(借方)買掛金 100,000円 (貸方)売掛金 100,000円

通常であれば現金が記されるわけですが、相殺することになるので、売掛金と買掛金の両方を記すわけです。

 

売掛金が回収できなくなった時の会計処理について

売掛金が回収できなくなると未収入金として処理するのではないか、と思っている方も少なくありません。しかし未収入金は前述したように営業以外の取引で発生したものを指しています。
では売掛金が回収できなかった場合にはどのように処理するのでしょうか。

・貸倒れ損失として処理する

売掛金が貸倒れた、ということになるのです。回収できなくなったので、貸倒れ損失として処理することになります。損失として処理できるので、税務的にもある程度は助けられる、ということになるわけです。

仕訳としては以下のようになります。
(借方)貸倒れ損失 100,000円 (貸方)売掛金 100,000円

※損失分が100,000円であるケース

もう一つ注目しておきたいのが、貸倒れ損失として処理したあとに回収できたケースです。貸倒れたと思っても、一部が取引先から支払われることもあるでしょう。

・貸倒れ損失として処理したものが一部回収できた場合の会計処理とは?

「償却債権取り立て益」という勘定科目にて処理することになります。
償却債権取り立て益については特別利益として処理されることになるのですが、そもそも損失として処理されていたものです。損失(貸倒れ損失)と回収できた分を相殺する意味も含めて利益として会計処理されるのです。

仕訳については以下のようになります。

(借方)現金 100,000円 (貸方)償却債権取り立て益 100,000円

※100,000円が回収できたケース

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