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今さら聞けない!ファクタリング(売掛金の売却)ってなんだ!?

ファクタリング2018/05/28

ファクタリングという言葉を知っているでしょうか。売掛金を売却して現金を得る、という資金調達方法を指している言葉です。

企業の多くは資金繰りに頭を悩ませています。売掛金が入金されることで企業は現金を得ていくのですが、その売掛金が入金するまでには時間がかかってしまいます。そこで生み出されたのがファクタリングです。

売掛金が入金するまでには時間がかかってしまいますが、ファクタリングであれば早期の現金化も可能です。売掛金が入金されるのを何ヶ月も待っている必要がありません。

こちらではファクタリングについて解説します。どのようなシステムとなっているのでしょうか?

 

ファクタリングとは?

・売掛金を買い取ること

いらないブランド物などを持っていたら売ろうと思いませんか?もともと価値があるものであれば持っていても大きく価値が下がるものではありません。しかし生活費が苦しいときなどには、ブランド物を持っていても仕方ありません。ブランド物で支払いを済ませられないわけです。

ファクタリングも同じようなものと理解してください。何も特別なものではありません。会社の資金が少なくなってきたので、売掛金を売却する、といった感覚なのです。

もう少しわかりやすいたとえ話をすると、給与の前借り、といった感じでしょうか。将来的にはお金が入ってくるわけですが、現状でどうしてもお金が足りないので早めに受け取るわけです。

ファクタリングの場合は手数料で一定額差し引かれてしまいますが、早く現金を手に入れることで現状の資金繰りは改善するわけです。

 

なぜ多くの企業がファクタリングを利用しているのか?

売掛金は一定期間待っていれば満額を受け取れるものです。それなのに、なぜ一定金額を差し引かれてまで早く受け取るのでしょうか?

①売掛金の期日まで待っていられないから
②売掛金の貸倒れリスクが低減するから
③手数料がオトクなケースもあるから

 

【①早期の入金を希望している】
売掛金は1ヶ月から2ヶ月程度入金まで待たされてしまいます。現状で資金繰りが悪化しているのに、1ヶ月後や2ヶ月後の売掛金の期日まで待ってはいられないわけです。

確かに1ヶ月後や2ヶ月後まで待てば売掛金は満額手に入ります。しかしそれまでに破綻してしまえば何の意味もありません。早急な資金繰り対策になるからこそ、売掛金の売却は選ばれているのです。

※ファクタリングの入金スピードとは・・・最短で即日といった業者もあります。平均的には申し込みから1日から2日程度での入金となります。営業日は基本的に平日となっているので、週末申し込みとなると時間がかかってしまう恐れもあるので気をつけましょう。

【②売掛先が支払えなくても大丈夫】
売掛金は売掛先の支払能力が大きく関わってきます。売掛先に支払能力がなければ売掛金を受け取れないわけです。
実際に期日よりも1ヶ月や2ヶ月遅れてしまうケースもあります。中には支払ってくれないところもあるのです。売掛先が破綻してしまえば当然回収は期待できません。

ファクタリングに関しては売掛先を審査するので、問題のある売掛先の売掛金は売却できないこともあります。しかし売却できたものに関しては、回収できなかったとしても自社に請求はきません。ほとんどのファクタリング取引は償還請求権なしの契約になっているからです。

いままでに売掛金が貸倒れてしまった経験がある方もいるのではありませんか。そういった方がリスクを回避するために、定期的にファクタリングを利用している企業もあるのです。

【③ファクタリングの手数料について】
取引によっては1%から5%の手数料で利用できるケースもあるのがファクタリングです。

将来受け取るお金といま受け取るお金とでは価値が異なってきます。
5年後にもらう1,000万円といまもらえる900万円のどちらを選択するでしょうか?もちろんその時の経済状況にもよるでしょう。しかし将来もらう1,000万円よりも多少減ったとしてもすぐに受け取ることを選ぶ方は多いのではないでしょうか。

ファクタリングはまさに将来もらうお金をいますぐに現金化してしまうものです。そこで気になってくるのが手数料率でしょう。
ファクタリングの手数料相場は1%から30%とかなりの開きがあります。

手数料率で注目してほしいのが「2社間取引」と「3者間取引」です。どちらを選択するかによって手数料率は大きく異なります。

・2社間取引の手数料率の目安・・・10%から30%
・3社間取引の手数料率の目安・・・1%から10%

3社間取引を選択すると、手数料率を大幅に引き下げられるわけです。

仮に1,000万円の売掛金があるとします。2ヶ月後が期日である場合は、2ヶ月後に1,000万円が入金されてくることになります。
一方で3社間取引であれば手数料率が5%であり即日対応可能という場合には、すぐに950万円が手に入ります。

資金繰りに困っているのであれば、5%程度の差であれば間違いなく後者を選択するでしょう。

状況によっては手数料率も低い、といった理由もあって実際に売掛金を売却する方は多いのです。

 

ファクタリングのシステム(利用の流れ)

ファクタリングは2社間取引と3社間取引があります。どちらを選択するかによってシステムが異なってくるので、別々に解説します。

・2社間取引のシステム

①ファクタリング業者と契約を結ぶ
②入金あり
③売掛金を回収する
④ファクタリング業者へ送金する

 

【①ファクタリング業者との契約について】
何%の手数料率でいつまでに入金する、といったことを決めていきます。
ファクタリングは無審査ではありません。申し込みをして審査結果が出るまでまたなければなりません。審査にかかる時間はそれほど長いわけではありません。即日中に審査を終えてくれるところもあるほどです。

売掛金については何も1社だけしか売却できないわけではありません。複数の会社と取引をしており、複数の会社の売掛金を売却したいのであれば業者側に依頼してみましょう。ただし複数の会社の売掛金を売却するとなると、審査に時間が少しかかってしまいます。

審査結果が出てOKとなった場合ですが、手数料率などに納得がいかなかった場合には断っても問題ありません。契約するかの判断については自分で行えるわけです。

※手数料率などに納得がいかない場合には交渉することも可能です。

【②入金について】
ファクタリング業者より指定した口座に振り込みがあります。
振込に関しては即日対応してくれるところもあれば、数日かかることもあります。

※使途について・・・使途については特に制限されることはありません。運転資金にも使って良いですし、設備投資資金としてもよいのです。従業員への給与の支払いや買掛金の支払いなど、様々な用途で利用可能です。
ビジネスローンや制度融資のように使徒が限定されることはありません。

【③売掛金の回収について】
2社間取引の場合は、通常の売掛金の回収と同じように売掛先から入金をしてもらいます。
通常の取引のままなので、何かしらの手続きをしなければならないわけではありません。

期日がきたら入金されたかを確かめましょう。

ここで注意してほしいのが受け取ったお金を使ってしまうことです。入金した売掛金はファクタリング業者のものです。すでに売掛金は売却しているので、そのままお金を利用する権利はありません。

【④ファクタリング業者への送金にて終了】
売掛金が売掛先から入金されてきたら、入金したものをファクタリング業者へ送金してください。送金が完了したら、2社間ファクタリングの手続きは完了となります。

ファクタリングは上記したように難しいことは一切ありません。契約が結べたら、あとは現金を受け取り、売掛金の期日になって入金されてきたものを業者へ送金して手続きは完了です。

・3社間取引のシステム

①ファクタリング業者と契約を結ぶ~売掛先への通知あり~
②入金あり
③ファクタリング業者へ入金あり

 

【①契約と売掛先への通知について】
契約自体については2社間取引と大きな違いはありません。手数料率や金額などが決まって契約を結ぶことになるのです。
ただし契約時には売掛先へ通知が行くことになります。売掛金が譲渡された旨が取引先へ発覚してしまうわけです。自社の信用度が落ちてしまう、ということも考えられるので気をつけましょう。

※2社間取引でも3社間取引でも売掛金に譲渡不可の特約が付けられているものはファクタリング利用をできません。審査受ける前に売掛金の契約を一度確かめておきましょう。

【②入金について】
2社間取引と同じなので割愛します。

【③入金は自社ではなくファクタリング業者にあり】
3社間取引と2社間取引の大きな違いはここにあります。
2社間取引の場合は、まずは自社が売掛金を回収します。そしてファクタリング業者へ送金するのです。

しかし3社間取引はファクタリング業者が直接回収します。要は売掛先が自社ではくファクタリング業者へ振り込む、というシステムになるわけです。
実はここに3社間取引の手数料率が低い理由があります。2社間取引だと一度は売掛先からファクタリングの申し込み会社が回収するわけです。回収後に使い込まれる、といったリスクをファクタリング業者は感じているのです。

ファクタリング申し込み会社としては売掛先へ通知されるマイナスがありますが、入金や送金手続きに関しては楽になります。売掛先に直接振り込まれるので、わざわざ自社が振込をする必要がないわけです。

3社間取引については、ここで手続きは終了です。要は契約を結んで現金を受け取ったら、あとはすることはありません。

 

売掛金売却のメリットとデメリット

・メリットについて

1.売掛金を早期現金化出来る
2.取引先の信用度が分かる
3.融資ではないので負債とはならない

【1.現金を早い段階で確保できる】
売掛金が入金するまでには時間がかかってしまいます。
入金されるまで運転資金や設備投資資金として利用できません。

売掛金を売却してしまえば、早い段階で現金が手に入ります。売掛金を持っていてもなにかに使えるわけではありません。しかし現金は自由に使えます。早期に現金化できれば、会社としての選択肢が広がるわけです。

【2.信用のない企業の売掛金は売却できない】
ファクタリングは基本的に売掛先が審査対象となります。売掛先に問題がある場合には入金が難しいと判断され、ファクタリング契約ができないのです。

よってファクタリング契約が結べた売掛金の業者は信用できる、ということになります。取引先の信用度を確かめるためにファクタリングを利用してみる、というのも良いでしょう。もし買い取ってもらえなければ、その取引先は問題があるのです。リスクを回避するために取引量を減らすようなことも検討すべきです。

【3.自社の信用を損なうことのない資金調達である】
一般的に融資を利用すると、負債を抱えることになります。長期借入金や短期借入金となってしまうわけです。
負債の額が大きい業者に関しては信用が著しく低下してしまいます。今後の資金調達にマイナスの影響を与えてしまうのです。

ファクタリングは負債とはなりません。売掛金を現金化するだけなので融資でもローンでもないのです。要は売掛金の期日が来て入金したのと同じような感覚です。

資金調達がファクタリングのみであれば「負債超過である危険な企業」といった判断をされることはありません。

・デメリットについて

1.取引先から信用を失う可能性あり|3社間取引のみ
2.手数料が発生する

 

【1.売掛先に売掛金譲渡が発覚してしまう】
3社間取引のみとなりますが、売掛先に通知が言ってしまうのです。売掛金が譲渡された、ということを取引先が知ることになるので、今後の取引に何かしらの影響を与えてしまうかもしれません。

理解してくれる取引先であればよいですが、状況によっては取引量を減らされてしまうかもしれないのです。

【2.受取額が少なくなる】
期日まで待っていれば、満額受け取れるのが売掛金です。しかしファクタリングを利用してしまえば、満額受け取ることはできなくなります。手数料が発生するので、実際の売上金よりも少ない金額しか受け取れない、ということになってしまうわけです。

手数料率についてはファクタリング業者によっても大きく異なっています。業者によってはお得な手数料率で利用できることもあるので、いくつかの業者から見積もりを取るようなことも検討しておきましょう。

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