売掛金と入金額に差があった場合の対応方法が知りたい!

2018/03/25
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売掛金ですが、一般的には額面通りの入金額となります。しかし必ずしも額面通りの金額が入金されるとは限りません。売掛先の都合で入金額が少なくなってしまうこともあるのです。また誤って多くの金額を振り込んできてしまうことも考えられます。

こちらでは売掛金と入金額に差があった時の対応方法について詳しく解説します。果たしてどのような方法が適切なのでしょうか。

また断りもなく少ない金額しか入金してこなかった時の対策方法についてもお伝えします。

 

売掛金の入金額が少なかった場合の処理方法

2つの処理方法があります。

・仮受消費税で対応する方法

まず売上計上時に「仮受消費税」を記載していた場合には、仮受消費税をマイナスするだけでもOKなのです。

<売上計上時の仕訳>
(借方)売掛金(貸方)売上、仮受消費税

上記のように記載していた場合に、売掛金の入金額が少なかった場合には以下のように対処することが可能です。

<入金後の処理方法>
(借方)現金、仮受消費税(貸方)売掛金

以上のように処理することで、仕訳の数字を簡単に一致させることが可能です。
ただし仮受消費税を売り上げ時に計上していない、ということもあるわけですよね。計上していない場合には、もう一つの方法で処理する必要があります。

・値引きとして処理する方法

売掛金の入金が少なかった場合ですが、「値引き処理した」ということにしてしまう方法もあるわけです。値引き処理してしまうことで、実際の入金額よりも減ったとして簡単に処理できます。

では以下に仕訳について記載します。

<売上計上時の仕訳>
(借方)売掛金(貸方)売上

<入金後の処理方法>
(借方)現金、値引き(貸方)売掛金

以上にように処理すればよいのです。値引き対応のほうが処理としては簡単なので、仮受消費税として処理するよりも良いかもしれません。

・わずかな入金額の違いであれば「今回は問題なし」とすることもOK

売掛先のミスで入金額が少なくなってしまう、ということは往々にしてあります。10円や20円の違いということもあるのです。

もちろんお金の管理なのでしっかりして欲しい、といった気持ちはあると思います。しかし再度入金してもらうとなると、売掛先も大変ですし自社としても大変です。様々な事務処理が発生してしまうので、少額であれば「値引きとして処理する」ということも考えておきましょう。

特にお得意様である場合には、値引き処理をするのがおすすめです。請求する方法もありますが「今回は値引きにしておきます」と伝えるだけで良い印象を残せるわけです。

 

売掛金の入金額が多かった場合の処理方法

振込手数料の取扱によって処理方法が異なります。こちらでは入金額が多かった場合で、返金を実施するケースの仕訳についてお伝えします。

・振り込み手数料を一括引き落とししていないケース

まず多く入金してしまった分を「仮受金」として処理することになります。貸借対照表の表示箇所に関しては「流動負債」に分類されます。

<入金時の仕訳について>
(借方)現金(貸方)売掛金、仮受金

売掛金については、もともと予定していた入金額を記してください。仮受金には、売掛金を超えて入金してしまった分を記載するのです。

<過入金分を返金した時の仕分けについて>
(借方)仮受金(貸方)現金

振込手数料分については、売掛先の負担となります。自社では費用計上できないので注意してください。

・振込手数料を一括引き落とししているケース

振り込み手数料を後日一括して銀行引き落とししている場合には仕訳も少し特殊になります。しかしそれほど難しいわけではないので、把握して実践しましょう。

<入金時の仕訳について>
(借方)現金(貸方)売掛金、仮受金

入金時の仕分けについては特に違いはありません。しかし過入金分を返金する時に少し内容が異なってくるわけです。

<過入金入金分を返金した時の仕訳について>
(借方)仮受金(貸方)現金、支払手数料

仮受金のうち該当する支払い手数料を計上する必要があるわけです。難しく感じてしまう方もいるかも知れませんが、特に難易度が高いものではありません。支払手数料を一括引き落とししている方は慣れているのではありませんか。

最後に振込手数料を引き落としされる時にも処理が必要です。

<振り込み手数料引き落とし時の仕訳について>
(借方)支払手数料(貸方)現金

返金した時の支払い手数料が含まれているので、その分を差し引く必要があります。少し面倒になってしまうので、少額の返金処理に関しては売掛先と交渉して次回の売掛金の設定額をその分マイナスにする、などの対処で済ませることもおすすめですよ。

 

売掛金と入金額の差額を請求したい!その方法とは?

・督促を行う

売掛金と入金額に差額が発生した場合には、まずは連絡を入れましょう。勘違いで差額が産まれていることが多いからです。金額を間違えている可能性も高いので、必ず連絡を取り、差額分を振り込んでもらえるようにお願いしましょう。

しかし売掛先によっては督促を行ったとしても入金してもらえないケースもあるわけです。電話をかけたぐらいでは対応してくれないことも多いです。

そこで督促の方法としておすすめなのが、内容証明郵便を送る、というものです。内容証明郵便については、どのような書類を誰が誰に送ったのかが証明されるものです。後に売掛先に「そんな書類は送られていません」ととぼけられてしまうのを避けられます。

法的手段を取る時にも内容証明郵便は役立ちます。さらに知らない経営者の方もいるかも知れないのですが、売掛金には時効があるのです。時効が来てしまえば請求できません。しかし内容証明郵便で督促を行っておくと、その時効の発生を一時停止することが出来るわけです。時効が近づいている、という時には、とりあえず内容証明郵便を利用して督促を実施しましょう。

※内容証明郵便に弁護士の署名を入れてもらうのがおすすめです。弁護士の署名がはいっていることで、相手方に圧力をかけられます。入金して貰える確率が高まりますよ。

・少額訴訟を実施する

売掛金の差額が少ない場合には、何も一般的な裁判をする必要はありません。少額訴訟にて売掛金を取り戻す、といったことも可能なのです。

少額訴訟ですが、60万円以下の金額に対応しています。簡易裁判所で行えるものであり、早期に決着がつく点も魅力的です。

内容証明郵便を送っても何らアクションがない、という場合には少額訴訟を検討しましょう。訴訟を起こされることで差額の入金を急いでおこなってくる業者も実際にあります。

・簡易裁判所に督促をしてもらう

自社の督促では効果がない、という場合には裁判所に督促をして貰う方法もあります。さらに簡易裁判所に支払督促を行ってもらうことで、時効の消滅を防ぐことも可能なのです。

簡易裁判所の支払督促については、督促される相手方の言い分は特に反映されません。そして督促された相手が意義を申し立てなければ債務を認めたことになるのです。かなりの圧力となるので、売掛先としても何らかの対応を行ってくる可能性が極めて高くなります。

一方で売掛先が異議申し立てを実施した場合には通常の裁判に移行することになります。通常の裁判になると弁護士を雇わなくてはならなくなるなど、少し面倒なことになるので簡易裁判所の利用をする前に決着を付けるのがおすすめです。

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