資金調達の手続き方法

ファクタリングやビジネス向けローンなど、資金調達にまつわる流れは実に複雑です。資金調達をご検討する際に、必要書類や手続きの流れがイメージできず躊躇している方も多いのではないでしょうか。

今回はこんなご心配を感じている方を対象に、資金調達の手続きや流れをご紹介。実際に資金を得るまでのイメージを浮かべ、取引を円滑に進めましょう。

実は簡単!?資金調達を行うための手続きの流れをご紹介

ひと口に資金調達と言っても、その内実は様々。債権売却を行うことで資金を得るファクタリング契約や、担保や保証人を提供してお金を借りるビジネス向けローンなど、複数の調達方法が存在します。

これら資金調達と言う大枠で共通しているだけであり、実際の契約内容は別物。当然の話ではありますが、手続きの流れもまるで異なります。

そこで今回は、「スピード対応と柔軟対応」が魅力のファクタリング契約を中心にご紹介。これらの流れを中心に、資金調達の手続きを確認しましょう。

ファクタリングは取引方式で手続きが異なる

ファクタリング契約は自社とファクタリング業者で取引する「2社間ファクタリング」と、債務者である取引先企業も交えた「3社間ファクタリング」の2種類が存在します。両者の流れを記載しましたので、まずは軽く目を通して見て下さい。

2社間及び3社間ファクタリングの流れ

2社間ファクタリング
→自社とファクタリング業者のみで締結。取引先企業の支払代金は自社の口座に入金され、自社はそのお金をファクタリング業者にスライドする方式。

3社間ファクタリング
→自社とファクタリング業者に加えて、取引先企業も契約に加わる。業者は自社との契約に基づき、取引先企業の債権譲渡通知を行う。支払代金は自社口座に入金されず、そのままファクタリング業者の指定口座に振り込み。

このように、ファクタリング契約は2社間か3社間かでも大きく異なります。契約の必要な書類や手続き方法も違ってくるので、手続き的な意味では両者は「別物」と認識して良いでしょう。

2社間ファクタリングの手続きの流れ

それでは、まず最も単純な形式である「2社間ファクタリング」の手続きについて解説しようと思います。

2社間ファクタリングは基本的に自社とファクタリング業者しか関わらないため、「取引先企業は契約の内容どころか、契約が行われたことすら知らない」ところがポイント。当然ですが、手続きの流れもシンプルです。

2社間ファクタリングの流れ

1 自社がサービスや商品を提供し取引先企業の間で、「期日到来前の債権」が発生
ファクタリングはこの期日到来前の債権を取引する契約です。注意すべきポイントは、「期日到来前」のもので無ければならず、債務不履行などによる焦げ付いた債権を取り扱うことはできません。

 

2 自社とファクタリング業者の間で債権の買取を相談
1で発生した債権を対象に、ファクタリング業者に債権の買い取りを依頼します。ファクタリング業者は、依頼された債権の内容(自社及び取引先企業の経営状態・債権額面・期日など)を審査し、手数料を決定します。

 

3 自社とファクタリング業者の間で契約を締結
手数料などの諸条件について、双方の合意が得られれば、契約締結となります。

 

4 ファクタリング業者から買取代金を入金される
契約により決定した自社口座に買取代金が入金されます。通常債権の買取を行った場合は、その事実を債務者(取引先企業)に通知するものですが、2社間ファクタリングではこの作業は行いません。

 

5 入金と同時にファクタリング債権が移動する
ファクタリング入金が行われた時点で、自社が保有する債権はファクタリング業者に移動します。ただし、2社間ファクタリングの場合はこのまま放置すると最悪の場合、「自社に持ち逃げされてしまうリスク」が考えられるため、債権の保全を行います。

 

6 ファクタリング業者に売上金をスライド
売却した債権の支払期日が到来し、取引先企業から自社口座への支払いが行われます。受け取った代金をファクタリング業者の指定する口座に入金し、取引は完了となります。

3社間ファクタリングの流れ


続いて、3社間ファクタリングにおける手続き方法や取引の流れをご紹介します。契約に取引先企業が介入するため2社間ファクタリングと比べて複雑ですが、「債権を売却して資金を得る」という点では変わりません。

3社間ファクタリングの流れ

 

1 債権の発生
この部分は、2社間ファクタリングの項目で説明したものと同じ「期日到来前の債権」を取引します。ただし3社間の場合、「2社間ファクタリングと違って取引先企業と対話ができるのだから、期日到来後でもいいじゃないか」とお考えの方もいるかと思います。

ところが、期日到来後の債権は原則として債権回収会社(サービサー)の領域。ファクタリング業者は取扱いができません。大抵の場合は業者側から指摘があると思いますが、注意しておきましょう。

 

2 自社とファクタリング業者で契約を相談
2社間の時と同様に、取引対象の債権について買取価格などの諸条件を相談します。また、この際に取引態様も決定するので、取引手数料の違いなどを確認しつつ、3社間ファクタリングであることを伝えましょう。

 

3 ファクタリング業者による審査
2社間ファクタリング同様に、3社間ファクタリングでも回収リスクの検討を行います。取引先企業の業績が著しく劣悪な場合などは、手数料の引き上げなどが行われる場合もあるでしょう。

 

4 自社とファクタリング業者で契約を締結
審査の結果、お互いに納得のいく条件が定められた場合、契約締結となります。

 

5 ファクタリング業者と取引先企業が契約
3社間ファクタリングの場合、自社が売却した債権について、「ファクタリング業者が買い取りましたよ」と債務者(取引先企業)に通知を行います。

 

6 買取代金が入金される
権利関係の帰属先が承認され債権の保全が完了すると、ファクタリング業者から買取代金の入金が行われます。一般的に2社間ファクタリングと比べて3社間ファクタリングは手数料が割安です。

 

7 取引先企業が直接ファクタリング業者へ入金
3社間ファクタリングの場合は、取引先企業が債権の移譲を把握しているため、お金はファクタリング業者と取引先企業の間で動きます。2社間ファクタリングと異なり、入金後に自社が動く必要はありません。

両者の違いを把握しよう

このように、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、契約の流れや手続き、お金の動きがまるで異なります。基本的には2社間と比べて3社間ファクタリングの方が手数料面で優遇されるため、「取引先企業に知られても構わない」という場合は、3社間ファクタリングを検討することをオススメします。

ただし、3社間ファクタリングを行った場合、取引先企業から

 「経営状態が悪いのだろうか? 取引を継続して大丈夫か?」

 「ファクタリングって何だろう? 怪しい取引ではないだろうか?」

 「振込口座の変更や契約書の確認などが手間だ。面倒なことをしてくれる。」

などなど、あまり良い印象を持たれないこともしばしば。法律に明るい大企業などであればともかく、中小企業や零細企業の中には「ファクタリングとはなんだろう?」といった企業も少なくありません。

こうした企業にとってファクタリング業者は「借金取り」も同然。不快感を与えるリスクこそあれ、好意的には見られることは殆ど無いと言えるでしょう。

ファクタリング取引を検討する場合は、こうした取引先企業に対する印象まで考慮して行うことが大切です。ただし、2社間ファクタリングであれば、こうしたリスクは回避できます。

銀行や消費者金融での売掛債権担保融資の流れ

ファクタリングとよく似た制度として、銀行や消費者金融が提供する「売掛債権担保融資」と呼ばれる融資制度が存在します。

売掛債権を取引することにより前倒しで資金調達できる点は共通しますが、ファクタリングが「買取」であるのに対して、こちらはあくまで「融資」です。

1 金融機関に融資を相談する
金融機関に対してビジネス向けローンの相談を行います。一般的に銀行は金利が安く、消費者金融はやや利息が高めです。ただし、審査は消費者金融の方がハードルは低く、そのあたりの兼ね合いが大切です。

 

2 自社が金融機関に申込を行う
必要な書類を準備して申し込みを行います。また、銀行の場合は信用保証協会の審査を受けることになります。

 

3 融資金額の決定が行われる
売掛債権担保融資はあくまで「融資」です。審査を通じて貸し付け条件や利率の説明が行われるので、納得できる条件であれば契約の締結に進みます。なお、一般的に担保融資型商品は、無担保融資よりも利率は割安。利率についても十分にチェックを行いましょう。

 

4 指定口座に入金される
契約がまとまった場合、金融機関から指定金額が入金されます。ただし、銀行融資の問題点もこの部分にあり、「申込から入金までの間に、相当期間がかかってしまう」点には注意が必要だと言えるでしょう。急な資金調達が必要な場合は、契約前に入金日の確認は必須です。

 

5 返済を行う
返済計画に従って、期日までに借りたお金を返済します。万が一債務不履行を起こした場合は、担保に入れた債権から借入額の弁済が行われ、元本及び利息に充当されます。

注意が必要な契約のポイント

ファクタリングや担保融資の際は様々な提出書類が必要です。中には耳にしたことのない契約内容を提示され、「あれ?この契約書ってサインしても大丈夫…?」と不安になることもあるでしょう。

ここからは、ファクタリングや担保融資でしばしば求められる、各種書類や契約内容を解説。それぞれの役割を解説しようと思います。

注意したい契約内容

譲渡禁止特約とは?

譲渡禁止特約とは、自社と取引先企業の間で締結される契約の1種です。通常は債権の取扱いは債権者の意によるため、「期日到来前にファクタリング業者に売却する」など、第三者への売却が可能です。

ところが、この「譲渡禁止特約」を締結した債権は、債務者である取引先企業の同意を得ること無くファクタリング業者などの第三者に売却することができません。つまり、譲渡禁止特約が付帯した債権の買取を申し込んでも、基本的にファクタリング業者に断られてしまいます。

ただし、3社間ファクタリングにおいて、債務者である取引先企業が得られる場合は、話は別です。

集金代行業務委託契約

集金代行業務委託契約も、あまり耳にしない契約かと思います。読んで字のごとくと言いますか、「ファクタリング業者が買い取った債権について、自社が業者の代わりに取引先からお金を集金し、それを業者に支払う」と規定する内容です。

2社間ファクタリングの場合は、ファクタリング業者が直接取引先に対して債権の支払いを受けることができないため、このような契約が必要とされています。

なお、この契約には大抵の場合、賠償規定が設定されており、2社間ファクタリングで問題視される「回収資金の持ち逃げ」を防止する目的も有しています。自社が持ち逃げの意図を有していない場合は、基本的に問題のない契約です。

償還請求権

ファクタリングにおける償還請求権とは、「取引した債権の回収ができなくなった場合や、満額の支払いが受けられなかった場合、第二次的に自社に対して支払いを求める権利」です。

簡単に言い換えると、ファクタリング業者が「自社に取引債権に対する責任を求める」権利です。言うまでもなく、自社にとって償還請求権の設定は不利に働きます。

日本のファクタリング契約の大半は、現状償還請求権なしの契約です。そのため、債権売却によるお金を受け取った後になって、ファクタリング業者から弁済を求められても「売った債権がどうなろうと、あとは知りません。」と抗弁することができます。

ファクタリング契約を締結する際には必ず押さえておきたい部分なので、契約前に償還請求権の有無は絶対にチェックするクセをつけましょう。

ただし、償還請求権が付帯したファクタリング契約は、「手数料が割安」となる傾向を有しています。取引先企業の回収リスクが小さい場合は、手数料の減額と引き換えに償還請求権付与を検討しても良いでしょう。

例外アリ。正当事由(工期が伸びた事により、支払い遅延するなど)がある場合は、期日到来後でもファクタリングが可能です。

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